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itとthatの違いは?「それ」「あれ」の意味を持つネイティブ的使い分け

「それ」「あれ」の意味を持つitとthat。

一般的にはitを「それ」、thatを「あれ」と訳すことが多いですが、全てには当てはまりません。

今回、同じような意味合いのitとthatが持つニュアンスや使い方の違いを説明します。

結論から言うと、itとthatの違いは次のとおりです。

文章内の具体的な何かを指す際はitを使用
文章全体を指す際はthatを使用

itは人称代名詞で、thatは指示代名詞です。

人称代名詞は「名詞一語」を指し、指示代名詞は「前の文全体」を指します。

前後の文章や会話から何を指しているのかを明確にした上で、itとthatを使い分けることが重要です。

詳しくみていきましょう!

 

 

itの使い方

itは「使われた前の文章に出現した何かを指し言葉の繰り返しを避けるため」に使います。

例文を見てみましょう!

I like playing sports. It makes my life more joyful.

(私はスポーツが大好きだ。私の生活をより楽しいものにしてくれる)

この例文では、「sports」と言う文章内の具体的な一部を指しているため、itを使用します。

How was the party? It was fun!

(パーティーはどうだった?すごく楽しかったよ!)

こちらの例文でも、「party」が凄く楽しかったと、前の文章の一部である「party」を指しているためにitが使用されます。

なお、itには「天候や時間、距離などを表わす用法」もありますので、こちらも覚えておきましょう!

天候を表わすit

It was rainy yesterday.(昨日は雨だった)

It’s sunny today.(今日は晴れている)

曜日・時間・季節を表わすit

Is it Sunday tomorrow? (明日は日曜日?)

It’s six o’clock in the morning.(今は朝の6時だ)

It’s winter here in New York(今、ニューヨークは冬だ)

距離を表わすit

How far is it here to the station?(ここから駅まではどれくらい距離がある?)

It’s 10 kilometers from here to Tokyo station.(ここから東京駅まで10キロだ)

thatの使い方

itが前の文章(会話)の一部分を指しているのに対し、thatは前の文章全体(会話全体)を指す場合に使われます。

A: I finally finished my report!(やっとレポートが終わった!)
B: That’s great!(それは良いね!)

この場合、itだとすると「it = my report」になります。

Reportを称賛しているのではなく、「reportを書き終えたと言う事実」に対して「すごいね!」と称賛しているため、返答としてThatを使用するのが適切です。

A: I got a new coat.

B: That’s really nice!

C: It’s really nice!

BはAの「新しいコートを買ったと言う会話全体」に対し、「それはいいね!」と言っています。

一方で、Cはitを使うことにより、「そのコートいいね!」と言っています。

違いがわかりやすいと思うので、BとCの違いを改めて見比べてみてくださいね!

itとthatどっちを使うか迷う表現

ここまで、itとthatの違いをそれぞれ紹介してきました。

ここからは、どちらを使っても意味が通じそうなものを比較し、それぞれの違いをより具体的に確認していきましょう!

That’s OK vs It’s OK

誰かに謝られた時に「別にいいですよ」「大丈夫ですよ」「気にしないで」と返信する際、that’s okとit’s okのどちらを使うか迷うことがあります。

どちらでも意味は通じます。

ただ、相手が受け取るニュアンスが少しばかり変わりますので、違いを説明します。

I’m really sorry for being late(遅くなってごめんなさい)

A: That’s ok
B: It’s ok

あなたはAかB、どちらで返答しますか?

言い方や表情によって変わるのでどちらが正解と一概には言いにくいですが、下のように覚えておきましょう。

That’s ok : 一般的な返答としては、that’s okを使用。

「(その事は)いいよ。もう気にしないで」と言う柔らかいニュアンスとなります。

It’s ok :「少し素っ気ない」「まだ気にしている(怒っている)」ように受け取られる可能性があります。不快感を伝えたいとき以外、使用するのは控えましょう。

That’s good vs It’s good

I like the food here.(ここの食事が美味しいです)への返答として、次の例文を比較してみて下さい。

A: That’s good!(それはよかった!)
B: It’s good!(本当に美味しいね!)

ニュアンスの違いがわかるのではないでしょうか?

thatは「I like the food here」全体を指すため、「あなたが食事を気に入ってよかった」と言う意味になります。
一方で、itは「like the food」を指すため、「そうだね!本当に美味しいね!」と同調する返答になります。

That sounds great vs It sounds great

「それいいね!」「素晴らしいね!」と言う場合、That sounds greatとIt sounds greatのどちらが良いでしょうか?

相手の話を聞き、「それいいね!」「素晴らしいね!」と返答する場合は、That sounds great!を使いましょう。

A: Let’s meet up for breakfast tomorrow!(明日、朝食一緒に食べない?)
B: That sounds great!(いいね!)

一方で、「耳から聞こえてくる音」が良いと伝える場合は、it sounds greatを使いましょう。

A: How do you like that music?(あの音楽をどう思う?)
B: It sounds great!(素晴らしい音楽だと思うよ!)

itとthat以外で知っておくべきthisの意味合い

最後に、itとthat以外で同じような意味合いで使われることの多いthisに関して意味合いの違いと使い方を紹介します!

特にthatとどう使い分けるかですが、「thisは近い」「thatは遠い」と覚えておくのがわかりやすいです。

まずは、物理的に「近い」のか「遠い」のかを確認します。

「近くにあるもの」を表現する場合はThisを使い、「遠くにあるもの」を表現する場合はthatを使います。

I would like to have this pizza.(このピザを下さい)

この場合、目の前のショーケースの中にピザがある事が推測できます。

「近くにある」ピザを指していることから、thisを使っています。

I would like to have that shown on the display.(あの画面に映っているものをください)

注文する際、「手の届かない位置にある」画面に映されているものを注文しているので、thatを使います。

なお、心理的距離感でもthisとthatを使い分けられます。

例えば、自分にとって「親しみのあるモノや情報」や「馴染みのあるモノや情報」は心理的に距離が近いですよね?

この「心理的に距離が近いモノや情報」を表わす際は、thisを使います。

I want to tell you this(君に伝えたい事がある)

この場合、「自分の持っている情報」を表現しているので、thisを使用します。

一方で、「自分の知らない情報」を表現する場合はthatを使用します。

I didn’t know about that!(それは知らなかった!)

また、「自分の気に入っているものにthis」「嫌なことや驚くことにはthat」を使用する場合もあります。こちらも覚えておきましょう!

What is this smell? It smells good!(これは何の香りだ?凄くいい香りだね!)

What is that smell? It smells terrible.(なんだこの匂いは?酷い匂いだな。)

it,that,thisの違いまとめ

「それ」「あれ」を表す言葉として、itとthatを中心に、thisの使い方や意味も説明しました。

それぞれの持つ微妙な意味合いの違いと使い方は理解できましたか?

細かいニュアンスの違いで難しいかもしれませんが、前後の文章や会話を確認し、何を表現したいのかを明確にしてit、that、thisを使い分けられるようにしましょう!



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Weblio編集部はWeblio辞書や学校法人/教育機関へ250件以上導入されているWeblio英会話などの学習サービスを通して、学習支援事業を展開しているGRASグループ株式会社のメディア部門です。     【編集部メンバー】 ・高校時代、英語の偏差値40台が勉強と半年の留学でTOEIC870点を取得 ・オーストラリアの大学院卒業で留学経験があり、英検準1級取得 ・前職が中学校・高等学校の英語教諭でIELTS Overall 7.0取得 ・中学生でインターナショナルスクールに編入し、英検2級を取得。