より多くの外国人観光客を呼び込むにはSNS活用がカギ
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の普及により、手軽に情報を入手したり発信したりできるようになりました。外国人観光客も日本の観光地やショップの情報を入手、発信しています。観光庁の調査によれば、訪日外国人観光客の12%がSNSの情報が役に立ったと回答しています。ソーシャルメディアを通じた口コミの評価は、店の売り上げにも影響を及ぼす可能性があります。小売店や飲食店には英語による接客スキルの向上やおもてなしの対応などが求められています。
SNSは役に立つ情報源
下のグラフは、訪日前に役に立った情報源を表したものです。情報源のほとんどがインターネットを利用した内容になっています。最も役に立った情報源は「個人のブログ」でした。続いて、「旅行会社のホームページ」、「時刻の親族・知人」などが役に立ったと回答しています。「SNS(Facebook、Twitter、微信)」と回答した人は、全体平均では12.0%、中国の観光客は16.8%が役に立ったと回答しています。小売店や飲食店は、外国人観光客用のSNSサイトを開設するなどして集客力アップを図るとよいでしょう。
出典:訪日外国人消費動向調査(観光庁)
買物の投稿はバッグ、本・ポストカードが多い
下のグラフは、訪日外国人観光客がSNSに投稿した「日本で買ったもの」を国・地域別で表したものです。全体ではバッグや本・ポストカードが多くを占めています。一方、中国からの観光客はバッグ、本・ポストカードよりも化粧品や菓子の情報をSNSに投稿しています。また、韓国からの観光客は化粧品の情報の投稿が最も多いという結果になりました。バッグや本・ポストカード、化粧品、菓子などは、SNSで取り上げられやすい商品ということがわかります。他にも、カメラや着物・浴衣、おもちゃなどの情報も投稿されています。
これらの商品を扱っている小売店は、SNSの投稿内容によって売り上げが変わってくる可能性があります。その商品が「良い」と評価されれば、次に訪れる外国人観光客も購入するかもしれません。しかし、「悪い」と評価されれば、今後は外国人観光客の購入が減るかもしれません。小売店は、FacebookやTwitter、微信などのSNSで自社の販売する商品がどのような評価を受けているのかチェックするとよいでしょう。SNSの情報は、外国人がどのような商品を求めているのかを知る手がかりにもなります。
出典:平成27年度 ICTを活用した訪日外国人観光動態調査(観光庁)
食べ物の投稿はラーメン、寿司が多い
下のグラフは、訪日外国人観光客がSNSに投稿した「日本で食べたもの」を国・地域別で表したものです。訪日外国人観光客に人気のラーメンや寿司、海鮮・刺身などが上位を占めています。特にラーメンは、中国や香港、韓国の観光客の5人に1人が投稿しており、ラーメンへの関心の高いことがわかります。また、ビールやケーキ、牛肉、お好み焼きも取り上げられているようです。
出典:平成27年度 ICTを活用した訪日外国人観光動態調査(観光庁)
関連サイト
観光白書 – 国土交通省
SNS等を利用した訪日外国人の意識分析報告書 – 国土交通省
訪日外国人旅行者の満足度向上と回遊エリア・消費拡大のプラットフォーム構築に向けて – 首相官邸
ウェブサイトやSNSを通じた訪日観光情報の提供 – 日本政府観光局
【中国】SNS アプリ活用で販促を – JETRO