マレーシアへの海外進出について知っておくべき点まとめ
マレーシアは、東南アジアのマレー半島、およびボルネオ島に位置する国です。赤道に近く、国土の半分以上は熱帯雨林で覆われ、1年を通して高温多雨の気候です。日本とは経済、教育、文化などさまざまな面で交流が図れており良好な関係が続いています。
日系企業のマレーシアへの進出状況
JETROによれば、マレーシアの日系企業数は1,456社(2015年)で、業種別で見ると卸売業が最も多く、情報通信機械、その他の製造業、輸送機械と続いています。トヨタ自動車をはじめ、丸紅、三井物産、住友商事、ヤマハ、日本郵船、松下電器産業、ライオン、出光石油、東洋ゴム工業など日本を代表する企業がフィリピンに進出しています。
出典:経済産業省「第45回海外事業活動基本調査結果概要」
マレーシアの概要
マレーシアの国土面積は33万290平方キロメートルで日本のおよそ0.87倍の広さです。人口は3,099万人で日本の人口のおよそ4分の1程度です。宗教はイスラム教(61%)、仏教(20%)でイスラム教徒の多い国です。
出典:ジェトロ「マレーシア」
マレーシアは原油生産国としても知られており、生産量はアジアの中では4位です。また、レギュラーガソリンや軽油はアジア諸国の中で低水準の価格です。
出典:BP Statistical Review of World Energy June 2016
出典:ジェトロ「アジア・オセアニア主要都市・地域の投資関連コスト比較」
マレーシアの経済状況
マレーシアの実質GDP成長率は、1988年から1996年頃までは10%前後で推移していましたが、2009年の世界金融経済危機による輸出急落が原因で一時マイナスに転じました。その後、内需が順調に回復したことや中国の経済成長に牽引され、5%~7%前後まで回復しています。
出典:ジェトロ「マレーシア」
マレーシアへ進出した企業が認識するリスク
マレーシアに進出した企業に対する、日本国内でのリスクと比較したアンケート調査によれば、マレーシアでのリスクは日本よりもやや高いという結果が出ていますが、他のアジア諸国と比べると総じてリスクは低い傾向にあります。主なリスクとしては以下のものが挙げられます。
- 商慣習・風俗・宗教に関するトラブル
- 製品・サービスの品質不良
- 人材確保の障害
- 盗難・強盗・誘拐
- 感染症
マレーシアのリスクに「商慣習・風俗・宗教に関するトラブル」を挙げる理由の1つに、マレーシアがイスラム教国であることが考えられます。マレーシアでのビジネス展開においては、イスラム教への理解を深めることが大きなポイントといえます。
出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「海外リスクマネジメント実態調査」
参考サイト
マレーシアの投資環境 – 国際機関日本アセアンセンター
マレーシアの基礎情報 – 国土交通省
マレーシア基礎データ – 外務省
マレーシア政府観光局公式サイト
国・地域別の農林水産物・食品の輸出拡大戦略(マレーシア) – 首相官邸