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コラム
発達障がい

家庭でもできるADHDを抱える子どもへの勉強の支援の仕方

ADHD(attention deficit hyperactivity disorder)とは、知的発達には遅れはないものの、集中力が継続できなかったり、じっとしていられなかったり、考えずに行動してしまったりするといったことが著しく見られる障がいのことです。注意欠陥・多動性障がいともいいます。

ADHDを抱える子どもは、学校で先生に叱られたり、クラスメートと喧嘩をしたりすることがよくあります。重度な知的障がいがあるわけではありませんが、勉強の遅れが出やすい傾向にあります。勉強の遅れを取り戻すために、親御さんはどのようにしてお子さんに手を差し伸べてあげればよいでしょうか? 家庭での学習支援の例をいくつかご紹介します。

席を立ったら声かけや合図をする

宿題や自由研究など勉強をしている時間にすぐに席を立ってしまうケースでは、声をかけて席に戻るように促します。席を立つ回数が多くなったら少し休憩を入れて気分転換を図るとよいでしょう。

親の声かけに「また怒られてしまった。もう自分はだめだ。」と思い込んで自信を失うこともありますので、声かけの回数は配慮をしたいところです。席に戻る合図を決めておくのもよいでしょう。

余計なものは置かない

30分で終わりそうなドリルを1時間、2時間かける子どももいます。特に席を立つこともありませんが、なかなかはかどりません。このようなケースは、勉強に集中できていないことが考えられます。

対策としては、まず子どもの視界に入るものをなるべく減らします。例えば、勉強机の上に漫画本やスマートフォンが置いてあったり、壁にポスターが貼られていたりすると、そちらに目が移ってしまって勉強に集中できなくなります。次に、ちょっとした物音にも反応することがあるため、なるべく静かな場所で勉強をさせてあげるようにします。

塾よりもマンツーマンの塾

複数の受講生のいる塾は学級と同じ環境です。そのため、集中力が継続できなかったり、席にずっと座っていられなかったりします。塾ならマンツーマンで指導を行う塾、あるいは家庭教師のほうが子どもに向いています。また、放課後等デイサービスやADHDを抱える子どもを対象にした塾を利用するのも一手です。英語の勉強は、1レッスン15分程度の比較的レッスン時間の短いオンライン英会話サービスを利用するとよいでしょう。

やることはメモに書く

注意欠陥のある子どもは、例えば、漢字の宿題と算数の宿題があった場合、漢字の宿題だけ済ませて算数の宿題のあることを忘れてしまうことがあります。これからやる宿題をメモに書いて忘れないようにするような支援が必要です。その際には、「漢字の宿題」「算数の宿題」といった抽象的な書き方ではなく、「漢字ドリルの何ページ」、「算数の何ページから何ページまで」のように具体的に書き示すとよいでしょう。

メモ書きは勉強に限らず「洗面所で歯をみがく」「勉強机にあるものを整理して片付ける」のように日常生活でも活用するとよいでしょう。

子どもからの質問する回数を制限する

衝動性に著しい困難が見られる子どもの場合、分からないことがあると「これってどういう意味?」「これって何のこと?」と逐一質問してくるケースが見られます。このような時はどうしても分からない場合にだけ質問するように促します。また、3枚の質問カードを作って、「3回までなら質問していいよ」と伝えることで抑制することができます。

時間を区切って勉強させる

集中力が散漫にならないように、あらかじめ勉強する時間を区切っておくとよいでしょう。10分勉強したら10分休憩する、あるいは他のことをして、また勉強をするといった具合です。この場合でも、「5時30分から宿題の漢字ドリルの何ページ」「5時40分から休憩でおやつ」のように具体的にメモに書いて渡すと効果的です。ちなみに、口頭だけの場合だと、おやつのことにしか頭に入らず、勉強のことを忘れてしまうことがあります。

読みやすい参考書、本を用意する

ADHDを抱える子どもは、行間の狭い参考書や特殊な字体を使った本を苦手とするケースがあります。例えば、参考書の内容をノートに書き写す際に、ノートから参考書に目をやった時にどこまで書き写したのか分からなくなってしまうのです。なるべく文字が大きく、行間が広く、また色分けされた本を選ぶとよいでしょう。念のためお子さんに「この本は読みやすい?」と確認するとよいでしょう。

書き写す場所に番号を振ったりマーカーで色を付けたりして分かりやすくしてあげるとよいでしょう。

問題が解けたら褒める

ADHDを抱える子どもは、学校では「落ち着きのない人」「忘れ物の多い人」「注意しても分からない人」と見られがちで、自分を褒めてくれる機会があまりありません。その結果、「誰も分かってくれない」「何をやってもうまくいかない」と自己嫌悪に陥ることがあります。家庭では、宿題が終わった時や問題が解けた時に褒めるとよいでしょう。褒めることはお子さんの自信につながりますので、日常生活の療育においても必要なことです。

関連サイト

放課後等の教育支援の在り方に関する資料 – 文部科学省
特別支援教育について – 文部科学省
LD、ADHDの教育 – 文部科学省
発達障害って、なんだろう? – 内閣府大臣官房政府広報室

 

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