くしゃみをしたときに使われる“bless you”は「お大事に」という意味。
今回は日常的にとてもよく使う、“bless you”の使い方やその由来、くしゃみ以外でのシチュエーションで使う方法などを解説していきます。
少期を米カリフォルニアで過ごして以来、英語はもちろん多言語geekです。日々、言葉の仕組みや文化的特色を発見しては感動しています。日常会話からビジネスシーンで使えるものまで実践的な英語を楽しくお伝えしていきます。
自宅での英語学習に新提案
STRAILは言語学の一種である「第二言語習得研究」の知見を持ったコンサルタントが、効率的な学習方法を指導してくれるスクールです。
コンサルタントは全員、大学や大学院で英語教育や言語学について学んだ経験を持つ「言語のスペシャリスト」
コンサルタントは自宅学習の内容を指導するのみですので、費用も月あたり11.2万円とリーズナブルとなっています。
- トレーニングを自宅で一人で行う自信がある人
- 英語学習の生産性を上げたい人
- 一生使える学習習慣を身に付けたい人
におすすめです!
僕が実際にSTRAILを体験したレポートはこちら!
この記事の目次
“bless you”の意味と使い方
“bless you”の意味は?
くしゃみをしたときに使われる“bless you”は「お大事に」という意味。
“May God bless you”や “God bless you”を短縮したもので、英会話ではよく耳にする言葉です。
“bless”は「祝福する・清める」という意味でキリスト教に由来する言葉。
“May God bless you”=「神のお恵みがありますように」
という意味になりますが、ほとんどの場合はあまり深い意味はなく、カジュアルなニュアンスで使われています。
日本語でも、くしゃみをした人に対して「大丈夫?」と反射的に声をかけることがあるように、“bless you”は「大丈夫?」「お大事に!」といった意味があります。
“bless you”の使い方は?
“bless you”は相手のことを気遣うとても丁寧なフレーズです。
友達や家族にはもちろん、ビジネスシーンや公の場などで面識のない人に対しても使うことがきる日常会話の挨拶の一つとして覚えておくといいでしょう。
<パターン1>
(ハックション!)
(大丈夫?風邪ひいたの?)
(ありがとう。いや、花粉症なんだ)
<パターン2>
(次のプロジェクトについてご説明します…ハックション!失礼しました)
(お大事に!)
日本では誰かがくしゃみをしたときに必ず「お大事に!」や何か決まった言葉をかける習慣は無いので、“bless you”の声がけは英語圏特有の習慣といえます。
くしゃみをして“bless you”と言われた時の返答
くしゃみをしたときに誰かが“bless you”と言ってくれたら、素直に「ありがとう」と伝えましょう。
“bless you”に対する返答は“thank you”
ただのくしゃみに対して“God bless you”(神のお恵みがありますように)と祈ってもらうのは大げさに感じるかもしれませんが、前述の通り、この言葉を使う人は毎回必ずしも神様に結びつけているわけではありあません。
純粋に体や健康を労わる思いやりの一言なので、言われた側はお礼をするのが普通です。
なぜかは分からないけど使っているという人がほとんどだと思います。でも、諸説があるので代表的なものを紹介しましょう。 くしゃみをした人に“bless you”と言うようなった由来の一つとして「魂が抜けてしまう説」があります。 くしゃみがどのような仕組みで起こるのかが科学的に認識されていなかった時代。 英語圏では、くしゃみをすると同時に魂が抜けてしまうという迷信がありました。魂が抜けてしまうだけでなく、その隙に悪魔が入り込むと信じられていたのです。 これを防ぐために、くしゃみをした人に対して「(悪魔が入り込むことなく、魂が戻るように)神のご加護を祈る」という意味で“bless you”が使われるようになったという説があります。 中世ヨーロッパでペストが大流行していた時代、くしゃみはペストの初期症状の一つとして恐れられていました。 発病からほんの数日で人を死に追いやるほどの恐ろしい病ですから「(ペストにかからないように)神のご加護を」と神にすがる意味で、くしゃみをした人に対して“bless you”と言っていたという説です。 アメリカの大統領演説を最後まで聞いてみたことがありますか? スピーチの最後を次のような文言で締めくくる場合がよくあります。 Thank you. God Bless you, God Bless America, and good night! ここで大統領が使っている“God bless you”は、くしゃみをした聴衆の誰かに向けられたものではありません。 大統領から国民に向けたれたメッセージとして「この先あなたと我が国に神のご加護がありますように」と訳すことができますが、単にさようならの挨拶とセットで使われることも多くあります。 日常会話で使う場合は「気をつけてね」「それではまた」などの別れ際の挨拶に意味が近いといえます。 例:I will miss you. Please email me when you can. God bless you.! 感謝の意味を表すのに“bless you”を使うこともできます。 (駅の階段で) May I carry your bags, ma’am? 感謝する相手に対して「(この先この人にとって良いことが起こるように)神のご加護がありますように」という意味で“bless you”が使われます。 もちろん、そこまで深い意味が無くても感謝の意を表すフレーズとして一般的に使うことができます。 くしゃみ以外のシーンでどのように“bless you”が使われているか、次の例文を参考にしてみてください。 I had a lot of fun today. Thank you and see you soon. God bless you! Thank you so much. You really saved my life, God bless you! May God bless you always. Happy birthday, Christopher! God bless you! 親しい仲で特に別れ際に使われるフレーズです。 “Take care of yourself”を省略したもので、直訳すると「自分自身のお世話をしてね」となり、つまり「気をつけて」や「お大事に」という意味になりますが、実際は「じゃあね」「またね」の意味で使われます。 ビジネスシーンなどフォーマルな場面でも使うことができ、この場合は“Please take care of yourself”とすると丁寧な表現になります。 “take care”や“see you”と並んで仲間との別れ際によく使われるフレーズです。 「頑張りすぎないで気軽にやれよ」という意味ですが、別れ際に使う場合は「じゃあね」や「またね」という意味合いになり、“bless you”の代わりに使う人も多くいます。 “look after”は「〜の世話をする」という意味です。 相手からみた“yourself”(相手自身)なので「お大事に」の意味になります。これも別れ際に言う“bless you”と同じ感覚で使うことができます。 お見舞いの手紙やカードによく使わているフレーズです。 「早く良くなってください」という意味で“get well soon”とすることもあります。病人や体調を崩している人に向けられる労りの言葉です。 丁寧に言いたい場合は、省略せずに“I hope you will get well soon”(早い回復を祈っています)としましょう。 「(早く回復するように)休んでください」という意味です。 “get well”と同じく、病気の人などを励ます言葉として使います。 英語圏にいて、バスや電車の車内や病院の待合室などで面識のない人がくしゃみをしたら“bless you”と積極的に声をかけてみてください。 もちろん、反応は人それぞれかもしれませんが、好意的な挨拶をされて気を悪くする人はあまりいないのではないでしょうか。 “bless you”(お大事に)と “thank you”(ありがとう)というやりとりをきっかけに会話のキャッチボールが始める可能性もあります。“bless you”はなぜ「くしゃみ」の時に使われるの?
魂が抜けてしまう説
ペスト説
“bless you”のくしゃみ以外の意味と使い方は?
くしゃみ以外の“bless you”の意味は?
さようならの意味の“bless you”
(しばらく会えなくなると思うと寂しいよ。メールしてね。それではまた!)感謝の意味の“bless you”
(荷物運ぶのお手伝いしましょうか)
Oh, thank you my dear, God bless you!
(あら、それは助かるわ。ありがとう!)くしゃみ以外の“bless you”の使い方!
(今日はとても楽しかったです。ありがとう。また会える日まで、お元気で!)
(どうもありがとう。本当に助けられたよ。君に幸あれ!)
(あなたの人生に神のご加護がありますように。)
(お誕生日おめでとう、クリストファー!お幸せに!)“bless you”以外の「お大事に」フレーズ
Take care.(お大事にを意味するフレーズ)
Take it easy.(お大事にを意味するフレーズ)
Please look after yourself(お大事にを意味するフレーズ)
Get well.(お大事にを意味するフレーズ)
Get some rest.(お大事にを意味するフレーズ)
“bless you”に関する疑問を解決!
くしゃみの“bless you”は知らない人にも言いますか?
(ハックション!)
(お大事に!)
(ありがとうございます)
(風邪ですか?よかったらティッシュ使ってください)
(ご親切にありがとうございます。どこからお越しになったんですか?)
くしゃみをしても友人が誰も“bless you”と言ってくれなかったら?
くしゃみをした人に“bless you”と声をかけているのに、自分がくしゃみをしたら周りは何も言ってくれなかった!なんてことがあっても、落ち込むことはありません。
英語圏でももちろん“bless you”を言う習慣を持たない人は少なからずいますし、辺りがシーンとしていて声をかけづらい状況や、気遣ってくしゃみに気づかないふりをしている場合などさまざまです。
いずれにせよ、気軽に使えるフレーズだからこそあまり気にする必要もないでしょう。
連続でくしゃみしてる人には“bless you”も連続するべき?
“bless you”と言ったあとの2回目のくしゃみには“bless you again”と言ってあげましょう。
くしゃみをし出すと止まらない人も稀にいます。
合いの手を打つようにとことん付き合うのもよし、3回目以降は放っておくのもよし、相手とその場の雰囲気に合わせて判断するのが一番でしょう。
“bless you”はメールでも使えますか?
メールの結びに“Bless you”や“God bless you”が使われることはしばしばあります。
別れ際の挨拶として使われる“take care”や“see you”と同じ意味合いですが、神という言葉に違和感を覚える人もいるため、使う場合は送り先や状況を少し考えてから使ったほうがいいかもしれません。
一般的には、お互い面識のある場合やプライベートのメールで使われることが多いといえます。
本来はキリスト教に関係する表現なので、相手や自分に宗教に対するこだわりがある場合などはなるべく使用を避けたほうがいいかもしれません。
“bless you”を上手に使いこなそう!
“bless you”はキリスト教に由来する表現ですが、現在は日常会話をはじめ英語圏では非常によく使われています。
ネイティブスピーカーとの会話の中で耳にしても、深く考えることなく好意的な挨拶ととらえるようにし、さまざまな意味と使い方を身につけておけば会話のバリエーションも広がるのではないでしょうか。