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英語能力を実用レベルで習得するには最低3000時間は必要

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企業における従業員の英語能力は、事業分野によっては競争力を大きく左右し得る重要な要素にもなります。英語に堪能な人材が獲得できれば万々歳ですが、実務を英語でこなせるレベルの英語能力を持った人材は希少です。現在の従業員の英語能力を引き上げる取り組みを検討したほうが現実的かも知れません。

 

「使える英語をモノにする」ことを目標に英語を学ぶ・学ばせるには、どの程度の学習量・学習時間が必要か、目安を知っておく必要があります。最近の研究では「最低3000時間最大5000時間」が実用レベルの英語力の習得には必要という見解が示されています。

使える英語能力の獲得には膨大な時間がかかる

この「最低3000時間~最大5000時間」という時間目安は、トロント大学名誉教授の中島和子氏、オハイオ州立大学名誉教授のTerence Odlin氏らの研究によって示されています。

おおまかに言えば、1日5時間を英語学習に費やすとしても600日~1,000日ほど(3年ほど)かかる計算です。もちろん社会人が毎日そこまで英語学習に時間を割くことは難しく、所用期間はさらに延びていきます。

3000~5000時間、という数字はあくまでも見解のひとつに過ぎませんが、他の研究でも似たり寄ったりの情報が報告されています。たとえば、米国国務省の機関・FSIは、「英語を母国語とする者が日本語を習得するまでにかかる時間」を、1週間に25時間の日本語のレッスン+20数時間の自習(1日3~4時間程度の自習)を行った場合に88週間で修得するに至ったとの研究結果を発表しています。この研究では習得に述べ3520~3960時間ほど要したことになります。

各研究は「日本語を母語とする日本人が英語を習得する」状況を報告したものではないため、あくまで参考に留まりますが、日本人による英語の習得もほぼ同程度の時間や労力をがかかることは容易に推察されます。

 

小学校から大学までの英語授業時間を含めても1000時間前後

大半の日本人は学校教育の中で英語に接しています。この期間はもちろん学習時間の総量の一部に含めて計算できます。

仮に小学校5年生から大学卒業まで授業を通じて英語に接したとすると、通算で概ね1100時間ほど英語学習に時間を割いたと計算できます。

小学校――5年次と6年次にそれぞれ35コマの授業(1コマ45分)が行われるので、52.5時間(計算式は「35×(45÷60)×2」)。

中学校――123各年次において140コマの授業(1コマ50分)が行われるので時間数は350時間

高等学校――各年次において245コマの授業(1コマ50分)が行わるので時間数は612.5時間

大学―― 1年次と2年次でそれぞれ30コマの授業が行われる(1コマ90分)として合計90時間

よって、小学校から大学までの英語の総授業時間は、1,105時間ということになります。

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出典:中学校学習指導要領(文部科学省)

 

現実的には、英語の授業以外でも予習や復習、高校受験、大学受験、就職試験などで英語の学習をしていますから、仮に、大学卒業までに学習した英語の時間を2,000時間とした場合、実用的な英語力の習得には1,000時間から3,000時間足りない計算になります。

 

例えば、1日30分の英語学習を5年6ヶ月継続すれば、総時間が1,000時間に到達します。また、1日1時間であれば2年8か月程度で1,000時間に到達します。一方、英語習得に足りない時間を3,000時間に設定した場合、1日30分の英語学習では16年5か月もの年月がかかることになります。

 

英語習得までにかかる年月

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※1年間に学習する日数を250日として算出しています。

今季来季ではなくより長い観点が必要

英語学習は多少の知識があっても「使える」ようにはなりません。膨大な情報を地道に吸収し、練習を重ねた末に、初めて自由自在に使いこなせるようになるものです。

即戦力が必要なら、外部からの人材確保が現実的でしょう。企業全体の基礎的能力として英語力の地力を養いたいなら、短期的な観点は捨てて長期的に英語学習を推進・促進する覚悟が必要です。

英語能力は職務のためだけの技能ではなく、各従業員の世界を広げるコミュニケーション能力でもあります。その意味で、英語学習を支援する取り組みは、会社の福利厚生としても十分な価値があります。英語を伸ばせる仕組みがあれば、英語に長けた人材も集まりやすくなります。

即戦力確保の取り組みと同じか、それ以上に、「2000時間後」を見据えた取り組みも重要と言えます。

関連サイト

大学英語教育におけるTask-Based Instruction (TBI) の可能性と限界 : 学習方略形成と自己調整学習を目指した授業に関する一考察 – 徳島大学
Language Learning Difficulty for English Speakers – Wikibooks
小学校外国語活動について – 文部科学省
現行学習指導要領・生きる力 – 文部科学省
中学校学習指導要領 – 文部科学省
高等学校学習指導要領 – 文部科学省
学校教育法施行規則 – 文部科学省

 

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