海外進出企業が倍増している事実とその理由、メリット
中小企業も海外進出でビジネスチャンスがつかめる
国際社会に打ち勝つために多くの企業が海外進出しています。ターゲット市場は日本から全世界へと移り、ビジネスチャンスをつかむ機会が増えてきました。
海外進出の課題の1つに資金調達が挙げられます。特に中小企業にとっては資金調達が大きな壁になります。2012年に施行された「中小企業経営力強化支援法」では、中小企業の海外展開を促進するため、日本政策金融公庫や日本貿易保険を活用した中小企業の海外子会社の資金調達を円滑化するための措置を講じています。中小企業にもビジネスチャンスは十分にあるといってよいでしょう。
海外在留邦人は130万人
近年は、企業のグローバル化に伴い、海外赴任など海外に住む日本人の数は増加の傾向にあります。2015年はおよそ130万人の人が海外に住居しています。1989年と比べると2倍以上増加しています。
出典:外務省「海外在留邦人数調査統計」
海外在留邦人の内訳
年代別の海外在留邦人数は、ビジネスで海外赴任する人の多い30歳代から40歳代までの層に集中しています。その数はおよそ52万人です。20歳未満は、海外赴任する人の子どもが多く含まれていると予想されます。男女比はやや女性のほうが多い傾向にあります。
出典:外務省「海外在留邦人数調査統計」
日系企業の海外拠点は7万
日本国外に拠点をもつ企業の数は年々増加の傾向にあり、2015年の拠点数はおよそ7万で、2005年当時と比べるとおよそ2倍に増加しています。2012年以降の増加の要因の1つに「中小企業経営力強化支援法」の施行が挙げられます。
出典:外務省「海外在留邦人数調査統計」
売上高・生産高は為替レートでメリット、デメリットがある
海外に拠点を持つ日本の企業の、総売上高に対する海外売上高はおよそ38%で緩やかな上昇傾向にありますが、グローバル化の加速により50%に届きそうな勢いです。同様に、総生産高に対する海外生産高も年々上昇しています。
売上高や生産高は、為替レートの変動で増減します。例えば、現地で1万ドルの売上高があった場合、為替レートが1ドル100円であれば日本円で100万円が計上されます。円安で1ドル110円になれば日本円で110万円の計上になります。一方、円高で1ドル90円になれば90万円の計上となってしまいます。為替レートの動向を把握することも海外進出企業の課題の1つといえるでしょう。
出典:外務省「海外在留邦人数調査統計」
参考サイト
- 地域の国際化の推進 – 総務省
- 中小企業経営力強化支援法について(PDF) – 中小企業庁
- 人材の国際化を推進する企業の グッドプラクティス集(PDF) – 経済産業省
- 産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会(PDF) – 経済産業省