英語のライティングテストの添削で押さえておきたいポイントまとめ
英語のライティングテストの添削では、三単現のsや単語の使い方など基本的なポイントをしっかりと押さえることが大切です。
ライティングテストの添削では、どのような点に注意して進めていけばよいでしょうか。
目次
三単現のsをしっかりと把握する
三単現を使った英文の場合、動詞に「s」が付いているかをチェックします。三単現は、「三人称かつ単数で現在を表した事柄」を示しています。1人称であるI(私)やWe(私達)、2人称であるYou(相手)はsを付けません。3人称は、IとWe、You以外です。ちなみに、3人称のうち、複数を指すTheyはsを付けません。
例
- She eats at a restaurant.
三単現なので「s」が付く。 - They play a musical instrument.
3人称複数なので「s」が付かない。 - Tom plays soccer.
三単現なので「s」が付く。 - Father and mother cook in a kitchen.
複数人なので「s」が付かない。
三単現のsの付け方のうち、s、sh、ch、x、oで終わる単語の場合は、sではなく、esを付けるという点もしっかりと押さえておきましょう。
動詞の時制を確認する
英語のライティングでは、過去、現在、未来のどの時間軸について書かれているのかが重要です。動詞の時制が文と合っているのかを意識しながら添削することを心掛けましょう。
時制を間違えて英語をライティングしてしまうと、前後の文脈が噛み合わなくなります。以下は「過去」「現在」「未来」の例文です。
例
- I went to see him.
彼に会いに行った。(過去) - I am going to see him.
彼に会いに行っている。(現在) - I will go see him.
彼に会いに行く。(未来)
同じ意味合いの単語の使い方は正しいか
正しい単語を使っているかどうかを確認します。 「talk / (相手がいることが前提として)話す」や「speak / (相手の有無は問わず)話す=語る」など、英単語には同じ意味を持つものが複数あります。意味が同じであっても想定するシチュエーションが異なります。英語のライティングの場合、明らかに間違えているものもあれば、どれも正解と考えられるものもあります。辞書を使い、単語が正しく使われているかを見極めることで、添削の精度が上がります。
明らかに違う単語の使い方を例文で見ていきましょう。以下の1と2の例文は、「子供たちと環境問題について話したい」という意味です。この場合はどちらが正解でしょうか?
(1)I want to talk about children and an environmental problem.
(2)I want to talk about children and an environmental matter.
problemもmatterも、「問題」を意味していますが、それぞれが指している問題のレベルが異なります。problemは大きな問題、matterは個人的な問題を指して使われることが一般的です。例文で書かれている環境問題は、誰が見ても大きな問題だと言えるので、(1)が正解となります。
fastとquickを使ってどちらも正解と考えられる例文を見てみましょう。
(1)Soccer needs fast movement.
(2)Soccer needs quick movement.
「はやさ」を表すfastとquickの違いは期間です。ファストフードのように常にはやいことを表すのがfastです。頭の回転のはやさなど、瞬間的なはやさを表すのがquickです。上記の「サッカーにははやい動きが要求される。」という例文の場合、敏捷性もはやさも求められることが考えられるため、どちらを使っても間違いではありません。
前置詞を含む熟語を見落とさない
前置詞を含む熟語は多くあり、前置詞の違いで全く異なる意味になってしまいます。
(1)look for(~を探す) / look to(~見る)
(2)turn on(~を付ける) / turn off(~を消す)
前置詞が出てきたら、文の中で使われている単語を見て、熟語か否かを都度確認します。
問題が求めている英文になっているかどうかを確認する
問題が求めている英文になっていないと、単語や文法が正しくても採点の対象になります。解答内容が、問題に対して正しい内容で記述ができているかを確認します。
誤った解答例
What do you expect of a politician?
政治家に期待することは何ですか。
I am not interested in a politician but I want them to do their best because they get a high salary.
政治家に興味はないのですが、高い給料を貰っているのだから頑張ってほしい。
解答者には、政治の改善要求など、政治家に期待することを具体的に書くことが求められますが、解答例では「頑張ってほしい」という漠然とした意見を述べています。これでは、問題の求めている内容をライティング出来ているとは言えません。
英語のライティングは多くの人が苦手としている
文部科学省の高校3年生を対象とした英語力調査結果(平成27年度)によると、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能のうち、「話す」と「書く」のレベルは、A1(英検3級~5級程度)が80%以上を占め、B2(英検準1級程度)が0%という結果となっています。
出典:平成27年度英語力調査結果(高校3年生)(文部科学省)
大学受験を控えた高校3年の英語力であっても、書く力がA1と判定された学生が約82%を占めています。高校生は、英語でのアウトプットがあまり得意ではないということが見て取れます。些細なミスも見逃さないよう、しっかりとポイントを押さえて添削して指導しましょう。
関連サイト
英検 – 公益財団法人日本英語検定協会
平成27年度英語教育改善のための英語力調査事業報告 – 文部科学省
平成28年度英語教育改善のための英語力調査 報告書 – 文部科学省
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