発達障がいの子どもの集中力をアップさせるトレーニング方法
ADHDなど発達障がいを抱える子どもは、集中力を持続することが苦手です。勉強や読書の時間では、5分、10分で集中力が切れて席を立ったり、そわそわしたりするなど落ち着かない行動を起こします。集中力が持続できないと学力低下を招きかねません。大人になったら仕事に集中できなくなるといった問題も抱えることになるでしょう。
集中力が持続できるように、小さい頃からトレーニングを始めておくとよいでしょう。
少しずつ集中力が持続できるようにする
短期間で集中力の持続する時間を延ばすことはできません。日頃のトレーニングの積み重ねが必要です。5分間じっとしていられる子どもがいきなり30分じっとしていられるようにはなりません。5分間じっとしていられたら次は10分間を目標にして、15分間、20分間と少しずつ集中力が持続できるようにしていきましょう。
「勉強する」「座る」のカードを示す
あらかじめ、お子さんとの合図を決めておきます。そわそわしてきたら「勉強しよう」「座ろう」の文字やイラストの描かれたカードを見せて落ち着かせます。子どもがその通りに行動したら褒めてあげましょう。じっとしていることに慣れていない子どもは、少なからずストレスを感じています。親御さんの褒め言葉がストレス解消になります。
飽きさせない工夫が必要
漢字や算数のドリルなどは、黙々と問題をこなしていかなければなりません。2、3問解いた時点で飽きてしまうこともあるでしょう。新しい字が覚えられて嬉しい、計算が楽しいと思ってくれればよいのですが、なかなかうまくいかないというのが現状でしょう。
子どもが興味を持ちそうなパズルやカルタといったゲームの要素を取り入れる方法があります。例えば、偏とつくりに分けたカードを組み合わせて漢字を作ってみたり、数字の書かれたブロックで足し算や引き算をしてみたりするのもよいでしょう。
親子で一緒に勉強する
親御さんが子どもと一緒に勉強する方法もあります。漢字を書く練習や算数の計算問題などを1問ずつ交代で解いていくのです。「次は○○ちゃんの番だよ」「次はお母さんの番だね」と声を掛けながら進めていきます。子どもは、親と一緒にできる喜び、近くにいてくれる喜びを感じながら安心して、そして集中して勉強することができます。
集中力が切れそうになった時
勉強以外の物をじっと見つめていたり、そわそわしたりしてきたら集中力の切れるサインです。「勉強しよう」のカードを見せるか、「もう少し勉強しようね」などと声を掛けて、集中力が切れないようにします。「ちょっと休もう」と言って飲み物やおやつを出してはいけません。その時点で集中力が途切れてしまいます。
パソコンやタブレット端末を活用する
新しいもの好きな子どもには、パソコンやタブレット端末を活用するとよいでしょう。漢字の練習や計算問題など、ゲーム感覚で勉強できます。鉛筆を持って勉強するよりも集中力が持続するかもしれません。
集中力アップには環境に配慮することも大切
集中力のアップには、何よりも子供への環境の配慮が大切です。勉強をする机の上には、気が散らないように漫画本や遊び道具など余計なものは置かないようにしましょう。壁にポスターを貼ることもNGです。ちょっとした物音にも反応することがありますので、子どもが集中している時はなるべく物音を立てないようにしましょう。机や椅子の肌触り、匂いなどに敏感な子どももいますので、様子を伺いながらよりよい環境を作り上げていきましょう。
関連サイト
注意を集中し続けることが難しい子 – 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
注意を集中し続けることが難しいのですが・・・ – 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
障害のある児童生徒の教材の充実について – 文部科学省
「効率的選択」で脳は注意を向け集中を高める – 独立行政法人 理化学研究所
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