アスペルガー症候群の子どものための療育グッズ
アスペルガー症候群とは、コミュニケーションや対人関係が苦手だったり、パターン化した行動にこだわったり、興味や関心がかたよったりする障がいのことです。
アスペルガー症候群の子どもが快適に安心できる生活を送るには、療育グッズの活用がお薦めです。どのような療育グッズがあるのか見ていきましょう。
絵カード
絵カードとは、アスペルガー症候群を抱える子どものコミュニケーションを支援するために用いる、イラストや図、写真などが描かれたグッズのことです。子どもが「トイレに行きたい」「眠い」と思っていること、感じていることを、絵カードを使って意思表示することができます。親御さんから子どもへ指示を出す時も絵カードを使います。「おうちに帰ろう」「ご飯食べよう」など、さまざまな生活シーンで使える絵カードがお薦めです。
スケジュール絵カード
アスペルガー症候群の子どもは、スケジュール管理が苦手です。スケジュール絵カードは、1日のスケジュール、あるいは1週間のスケジュールを、絵カードを使って管理することができます。学校から帰ってきたらすること、休みの日にすることなどをイラストで確認することができます。先の見通しを知っておけば、その時になってパニックを起こすといったことも防げます。
表情シール
表情シールは、顔の表情が描かれているシールのグッズです。嬉しい顔、楽しい顔、普通の顔、怒った顔、悲しい顔などがあり、今の気持ちをシールで伝えることができます。学校から帰ってきた時に表情シールを使えば、その日の学校生活の様子を伺い知ることができます。嬉しい顔のシールを貼ったら、どのような嬉しいことがあったのか、子どもと喜びを分かち合うことができます。もし、悲しい顔のシールを貼っていたら相談に乗ってあげることができます。学習面においても表情シールが使えます。ノートに楽しい顔のシールが貼られていれば理解したということがわかり、悲しい顔のシールを貼っていたら理解できなかったということがわかります。子どもに勉強を教える際に活用できます。
できたシール、できたノート
できたシールは、宿題ができた、問題が解けた、ご飯を全部食べた、部屋の片づけができたなど、子どもが何かを達成した時に与えるシールです。できたシールは、できたノートに貼り付けていくことで、今までの頑張り度を確認することができます。アスペルガー症候群など発達障がいを抱える子どもに、自信を付けさせるためのグッズです。
音や光で時間を知らせる時計
アスペルガー症候群の子どもは、特定の物事に対するこだわりが強いという特性を持っています。勉強する時間になってもテレビやゲームに夢中になってしまい、忘れてしまうということもよくあります。そのような子どもには、音や光で時間を知らせる時計がお薦めです。発達障がいの子ども向けグッズとして作られた時計もあります。
複数のメッセージが録音、再生できるVOCA
VOCAとは、ボタンを押すことで音声を出すことのできる機器のことです。言葉でのコミュニケーションが苦手な子どもとの意思疎通を図ることができます。「いいよ」「だめだよ」「嬉しいね」「悲しいね」「静かにしようね」といった音声をボタンごとに録音しておき、状況に応じて再生することができます。絵カードの音声版です。
イヤーマフ
アスペルガー症候群の子どもは、音に対して敏感に反応し、パニックを起こすことがあります。大きな音はもちろんのこと、中には、赤ん坊の泣き声や時計の病を刻む音にも反応する子どももいます。音に敏感な子どもには、イヤーマフを用意するとよいでしょう。勉強する時にイヤーマフを付けると外部の音が遮断できるので、勉強に集中することができます。
関連サイト
やりとりの苦手な子どもへの支援 – 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
発達障害、知的障害、精神障害のある方とのコミュニケーションハンドブック – 国土交通省
子供の心のケアのために – 文部科学省
アスペルガー症候群について – e-ヘルスネット
アスペルガー症候群のお子さんでも安心して学べるオンライン英会話