高校の英語授業におけるディベートの進め方まとめ
高校の英語授業におけるディベートとは、あるテーマについて賛成側と反対側の2つのチームに分かれて、英語で討論しあうことです。授業でディベートを行うことで、英語のスピーキング力やリスニング力が養われます。論理的な思考力やチームワーク力の向上も期待できます。
高等学校の英語授業でディベートを行うには、どのように進めていけばよいのでしょうか。
目次
高校の英語授業でディベートをするための準備
ディベートを開始する前に、生徒を賛成側と反対側、そしてジャッジ側の3つのチームに分けます。賛成側3人~5人程度、賛成側も3人~5人程度、ジャッジ側3人程度を1つのグループにして、2~3のグループを作るとよいでしょう。先生やALTがジャッジになってもよいでしょう。
チームを分けたら、議論するトピックを生徒に提示します。トピックは、日常生活や学校生活に関する内容や、高校生が関心を持ちそうな社会問題などがよいでしょう。「宿題は廃止するべきである」といった学校に関することや「ディズニーとジブリはどちらが面白いか」といったアニメに関するトピックなど、生徒が積極的にディベートに参加できるトピックを用意しておきましょう。
ディベートのトピック例
- Life in a big city has more advantages than that in a small town.
大都市の生活は小さな町の生活よりも多くの利点がある - “Yutori” education is better than “cram” education.
「ゆとり」教育は「詰め込み」教育よりもよい - Toy pets are better than live pets.
おもちゃのペットは生きたペットよりもよい
出典:「2005年度ディベートトピック」(長野県諏訪清陵高等学校)
トピックが決定したら、それぞれのグループが賛成側と反対側のどちらにつくかを決めます。決め方は、くじ引き、ジャンケンなどを利用します。「どうしても賛成側がいい」という生徒がいたら賛成側についてもらうなど、柔軟に対応します。高校の授業で英語のディベートで大切なことは、論理的に意見を述べること、議論を交わすことです。なお、1人の述べる時間は3分まで、というようにあらかじめ決めておきます。
ディベートの前に作戦会議をする
ディベートに参加者する生徒は、開始前に、主張を裏付ける理由をいくつか出し合い、どのように話を進めていくかの作戦会議をします。ディベートで使う英単語や英熟語もいくつか調べるなどして準備します。
ディベートでは、主張には論拠をつけること、相手を誹謗中傷しないことが大切です。例えば、「宿題廃止に賛成だ。宿題に使う時間を友人と遊ぶ時間に充てるべきだ」といった理由付けすることが大切です。
ディベートを始める
まず、賛成側が賛成する理由を述べます。反対側は、賛成側の意見に反論し、反対する理由を述べます。この時点で、作戦会議の時間(1分~2分程度)を設けるとよいでしょう。
次に、賛成側が、反対側の意見に反論し、賛成する2つ目の理由を述べます。反対側は、賛成側の2つの意見に反論し、反対する2つ目の理由を述べます。ここでも作戦会議の時間を設けます。
賛成側と反対側が交互に意見を述べていき、賛成側の最後の人は、反対側の意見を総括して反論し、賛成側が勝っていることをアピールします。反対側の最後の人も、賛成側の意見を総括して反論し、反対側が勝っていることをアピールします。
英語のディベートでは勝敗よりも参加態度を評価する
ディベートが終わったら、ジャッジ側の多数決で勝敗を決めます。生徒への評価は、勝ち負けよりも、論理的な主張ができていたか、正しい英文が使えていたか、積極的に英語で意見を述べようとしていたかなどを基準に評価をするとよいでしょう。
関連サイト
即興型英語ディベートを用いた教員の研修プログラムの開発・実施 平成28年度成果報告書 – 文部科学省
英語ディベート – 高等学校における即興型英語ディベートプロジェクト
英語ディベート – 一般社団法人日本英語交流連盟
自分の「使える英語」でディベートを体験してみよう – 大阪府
英語ディベート教材 – 一般社団法人日本高校生パーラメンタリーディベート連盟
高校生の英語ディベート活動は英語スピーキング力と批判的思考力を伸ばすのか – 公益財団法人 日本英語検定協会
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