高校の英語使用授業と生徒の英語力は、やはり相関関係にある
文部科学省は2018年4月に、「平成29年度英語教育実施状況調査」を発表しました。調査項目は、高校生の英語力や英語担当教師の英語力、英語の授業における英語の使用状況、外国語指導助手(ALT)の活用状況、ICT機器の活用状況など、英語教育に関するさまざまなデータが掲載されています。
調査データを見てみると、英語の授業において英語を使用する時間が長ければ長いほど、生徒の英語力の高いことがわかりました。どのような結果が出たのか詳しく見ていきましょう。
目次
高校生の英語使用率が高いほど英語力が高い
下の図は、高校生の英語使用率と、高校生の英語力の相関を都道府県別に示したものです。縦軸は、高校生の英語力です。高校3年生のうち、国の目標としている英検準2級相当以上の英語力のある生徒の割合を示しています。横軸は、高校生が英語の授業で半分以上、英語を使っている割合を示しています。
ちなみに、高校3年生のうち、英検準2級相当以上の英語力を持つ生徒は39.3%、英語の授業で半分以上英語を使っている生徒の割合の全国平均は48.3%です。
図を見ると、データ群がやや右上がりに分布する傾向にあります。英語の授業で英語を使う時間が長いほど、生徒の英語力が高いことがわかります。英語力が高い都道府県の生徒の英語使用率は、1位の福井県が56%、2位の富山県が61.4%、3位の兵庫県が82.8%と、いずれも全国平均を上回っています。
出典:平成29年度英語教育実施状況調査 – 文部科学省
英語担当教師の英語使用率が高いほど、生徒の英語力が高い
下の図は、英語担当教師の英語使用率と、高校生の英語力の相関を都道府県別に示したものです。縦軸が高校生の英語力、横軸が英語担当教師が英語の授業で半分以上、英語を使っている割合を示しています。英語の授業で半分以上英語を使っている教師の割合の全国平均は46.9%です。
生徒の英語使用率と同様に、データ群がやや右上がりに分布する傾向にあります。教師が英語の授業で英語を使う時間が長いほど、生徒の英語力が高いということがわかります。
英語力が高い都道府県の教師の英語使用率は、1位の福井県が57.1%、2位の富山県が55.2%、3位の兵庫県が83.2%と、いずれも全国平均を上回っています。中でも京都府は、英語の授業時間の多くをオールイングリッシュで行っていることがわかります。
出典:平成29年度英語教育実施状況調査 – 文部科学省
英語使用率の高い学科ほど高校生の英語力が高い
下のグラフは、学科別の、生徒の英語による言語活動時間の割合を示したものです。英語教育を主とする学科や国際関係に関する学科に通う高校生の多くが、英語の授業で英語を使っていることがわかります。
出典:平成29年度英語教育実施状況調査 – 文部科学省
下のグラフは、教師の、英語による言語活動時間の割合を示したものです。生徒の場合と同じく、英語教育を主とする学科や国際関係に関する学科の教師の多くが、英語授業をオールイングリッシュで行っています。
出典:平成29年度英語教育実施状況調査 – 文部科学省
下の図は、高校生の英語使用率と、高校生の英語力の相関を学科別に示したものです。縦軸は高校生の英語力、横軸は、高校生が英語の授業で半分以上、英語を使っている割合を示しています。図を見ると、英語の授業で英語を使う時間の長い学科ほど、生徒の英語力が高いことがわかります。
出典:平成29年度英語教育実施状況調査 – 文部科学省
関連サイト
平成29年度「英語教育実施状況調査」(概要) – 文部科学省
平成29年度 英語教育実施状況調査(高等学校)の結果 – 文部科学省
平成29年度 効率高等学校・中等教育学校(後期課程)における英語教育実施状況調査 – 文部科学省
都道府県別調査結果 – 文部科学省
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