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コラム
英作文・ライティング

大学受験の英語試験で出題される英作文問題の傾向と対策

2020年度から、大学入試センター試験に代わって、大学入学共通テストがスタートします。大学入学共通テストの英語科目では、民間の資格検定試験を活用して、英語の4技能を総合的に評価することが予定されています。大学入試センター試験では出題されていなかった英作文問題を解く力なども、大学入学共通テストを受験する生徒には必要になります。

 

大学受験の英作文問題でよく出題される、和文英訳問題要約問題自由英作文問題では、どのような出題傾向があるのでしょうか。また、どのように対策を立てればよいのでしょうか。

和文英訳の対策は読解力と語彙の使い分けが問われる

和文英訳問題では、長い日本語を英文に訳す能力、もしくは、専門的な内容を英語に訳す能力が求められます。大学ごとに出題傾向が異なるので、志望大学の過去問を読み、出題傾向を確認するよう指導しましょう。

 

下線部が引かれた日本語を英語に訳す問題

和文英訳は長文問題の一部が抜き出されて出題される場合があります。300字から600字程度の日本語で書かれた2つの文章を英語に訳す問題です。和文英訳する文章量は、出題年度ごとに違いがあります。多い場合では600字の英訳が求められるので、文章量の多い問題の練習も必要です。生徒が、和文英訳の問題に慣れていない段階では、文字の量が少ない1文を訳すことから始めて、少しずつ文字量の多い問題をこなしていくとよいでしょう。

 

大阪大学外国語学部(2015年)の前期日程では、三浦しをん『舟を編む』からの抜粋が出題されました。200文字程度の日本語を英語に翻訳します。東北大学でも、大阪大学外国語学部と同様に、和文英訳が出題されています。和文英訳の問題を解くためには、全文をじっくり読むことよりも、前後の脈絡を読み取り、適切な英訳を当てはめることが大切です。英語力だけでなく、国語力も問われる問題です。

 

大阪大学外国語学部の和文英訳問題は、比較的、長い日本語を英文に訳す問題が出題されます。100語を超える場合もあるでしょう。問題をすべて解くためには、スピードが求められます。時間を計りながら和文英訳に取り組むように指導することが大切です。

 

大学受験の語彙を超える問題が出題されることがある

和文英訳の問題では、難易度の高い語彙が求められることがあります。京都大学の英作文の問題では、150字~200文字程度の日本語を英語に訳す問題が出題されます。英語の文字数は、50~60文字程度でそれほど多くはありませんが、社会問題や身近な話題に関する英単語などを幅広く習得しておく必要があります。英字新聞を読んだりして、難易度の高い語彙も覚えるようにしましょう。

英文要約では、情報整理と英文法・英単語の知識が試される

英文要約問題は主に2種類あります。1つは英語長文を短い英文にまとめる問題です。もう1つは、日本語長文を短い英文にまとめる問題です。英文読解力、もしくは、日本語読解力が求められる他、情報を要約する力も求められます。

 

英語の長文を1つの英文に要約する問題

英文の要約問題では、200語程度の英語長文を1つの英文にまとめる力が求められます。1つの英文は、30語前後と考えておきましょう。単文よりも複雑な英文を作成する力が求められます。文法の正確な知識も試されます。

 

指定された文章を切り貼りするだけでは高得点は狙えません。問題文には、「in your own words」などと書いてあることが多いので、適切な単語への言い換えが求められます。丸写しするのではなく、自分の言葉で書き換える習慣も付けておくように指導しましょう。

 

日本語文を英語に要約する問題

日本語で書かれた文章の要約問題では、1000字から2000字程度の日本語を読み、150語程度の英文にまとめることが求められます。日本語に要約したものを英訳する場合も考えられるので、試験時間を管理することが大切です。

 

長文の英語を1つの英文にまとめる場合は、問題文に使用されている英単語を無視して要約をすると減点される可能性があります。日本語を正確な英語に翻訳する能力よりも、自然な英文を書く力が求められます。

自由英作文では豊かな表現力や時間管理力が大切

自由英作文問題は、テーマを選んで英文を書く問題と、決められたテーマについて英文を書く問題に分けられます。自由英作文は、大学によって出題傾向が異なるので、志望する大学の過去問を繰り返し解き、慣れておくことが大切です。

 

テーマを選んで英作文する問題

自由英作文問題では、一般的にテーマが3つ前後提示され、その中から1つを選んで解答するパターンが多いようです。解答する英文の文章量は、100語~150語のように指定されていることもあります。論理的なライティング能力が試される問題や、人生など抽象的なことについてライティングする問題、特定の知識を必要とする問題などがあります。

 

2015年前期に一橋大学で出題された問題を確認します。解答する文章の量が120から150語と指定されました。

 

Write 120 to 150 words of English on one of the topics bellow. Indicate the number of the topic you have chosen. Correctly indicate the number of words you have written at the end of the composition.

 

1 “An education changes your mirrors into windows.” Explain what this quote means.

 

2 TV news programs and newspaper articles should only state the facts and avoid expressing political viewpoints. Explain why you agree or disagree with this opinion.

 

3 Write a description of this picture.

 

テーマ文の中には上記のように、「mirrors into windows」「should only state」 といった、強い口調や情感に訴える表現も多く見られます。このような問題に対する文章では、簡潔な答えだけでなく、表現力が問われていると考えられます。事実を淡々と述べるにとどめず、幅広い単語や文法の知識を使って英作文をすると点数が取りやすくなるでしょう。

 

1つ目のトピックでは、「教育によって、あなたの鏡は窓に変わる」という名文句の意味を説明しなさいと、抽象的なことについてライティングする能力を測っています。2つ目のトピックは、「テレビニュースや新聞報道は、ただ事実だけを述べ、政治的な見解について話すことは避けるべきだ」という考えに賛成か反対か、理由とともに説明しなさいと、論理的なライティング能力を試しています。3つ目の問題では、画家ルノワールの作品「舟遊びの人々の昼食」が印刷されているので、その風景について描写します。求められる英文作成の力はそれぞれ異なりますが、いずれの場合も語彙と文法の知識を活かした、幅広い表現が求められています。

 

慶應義塾大学経済学部(2014年~2015年)では、特殊な問題が出題されています。大問1から大問3がリーディング問題で、大問4がライティング問題です。大問4では、大問1から大問3で出題された長文を引用して英作文をすることが求められます。解答するにあたり、設問A、もしくはBを選択して解答する英文には大問1から大問3の英文で示されていた見解やことがらを最低1つ引用しなくてはなりません。選択した設問に適切に解答する英文作成能力と、英語の長文を読解できる能力が求められる問題です。読解が必要な英文と自由英作文のどちらも、200語ほどの文章量なので、時間を効率的に使って解答することが求められます。試験時間内に長文を読み解き、文章を組み立てるには、過去の問題を繰り返し解答する訓練が必要です。

 

決められたテーマで英作文する問題

早稲田大学政治経済学部(2012~17年)の大問5では、1つの簡単な文章でテーマが示され、賛成もしくは反対の理由を少なくとも2つ挙げて解答します。解答欄は15行程度で、解答には15分以上かけない方がよいとのアドバイスが記載されています。テーマと解答方法が単純化されているので、英文法や英単語の知識よりも、表現力が求められます。自分の持っている英語の表現力や知識を活かしながら、設問に対して正確に答えられるように指導するとよいでしょう。

関連サイト

現行の大学のアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に関する資料 – 文部科学省

グローバル化に対応した英語教育改革実施計画 – 文部科学省

平成26年度 英語教育実施状況調査 生徒の英語力の状況 – 文部科学省

大学入試に外部試験を導入する現実的方法 – 文部科学省

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