ADHDの子どもにお薦めの習い事
ADHD(注意欠陥・多動性障がい)は、集中力の欠如や多動性、衝動性を特徴とする障がいです。学校生活では授業の最中に席を立って教室の外に出てしまったり、傷付くような言葉を口にしたりして、周囲からは「変わった子」と見られがちです。クラスメイトから距離を置かれ、楽しいはずの学校生活が苦痛に感じるようになり、勉強や運動に遅れが生じてしまうこともあります。
勉強や運動の遅れをカバーする方法の1つに、習い事の教室に通うことが挙げられます。学校とは違う環境の中で学習したり体を鍛えたりすることができます。ADHDを抱える子どもにはどのような習い事が向ているのでしょうか?
1人でできる習い事がお薦め
習い事は、1人でできるものがお薦めです。他の友だちと接触する機会が少なく、自分のペースで進められるからです。例えば、水泳は1人でできるスポーツです。他の人と協力して進めていくスポーツでもなく、複雑なルールもありません。水中での運動なので、体力のない子どもにも向いています。1点注意したいのが、スイミングスクールの規模です。大きなスイミングスクールの場合、泳ぐのに順番待ちすることがあったり指導員の目が行き届かないことがあったりします。なるべく少人数を対象にしたスイミングスクールを選ぶとよいでしょう。
水泳の他には、短距離走や走り幅跳びなどの陸上競技や体操、2020年東京オリンピックの新種目にもなっているスケートボードやスポーツクライミングなども1人でできるスポーツです。柔道や剣道、空手などの武道やテニス、バドミントン、卓球などもごく少人数で行うスポーツなのでお薦めです。
多人数のスポーツはあまり向いていない
サッカーや野球などは多人数でするスポーツです。選手にはチームプレイやゲームの状況に応じた行動が求められます。チームメイトやコーチの指示を仰ぐこともあります。集団行動の苦手な子どもには、多人数でするスポーツはあまり向いていないといえます。サッカーや野球の他には、バスケットボール、ソフトボール、ハンドボール、ラグビー、バレーボールなども多人数でするスポーツです。
発達障がいに理解を示すスポーツクラブもあります。特に、幼児期までの子どもを対象にしたスポーツクラブでは、ルールを守ることよりも楽しくボール遊びをすることに重点を置いてる所もあります。このようなスポーツクラブなら発達障がいを抱える子どもでもサッカーや野球、バスケットボールができるるでしょう。
ダンスやバレエもお薦め
ダンスは、ロックやヒップホップなどのリズムに合わせて全身で弾んだり踊ったりして体を動かします。自分のペースで自由に踊ることができるのでお薦めです。バレエは、体幹を鍛えることができます。
芸術分野の習い事
ピアノや絵画など芸術分野の習い事はADHDの子どもに向いています。お子さんの思わぬ才能を見出せるかもしれません。マンツーマンで行う習い事は、コミュニケーション能力を養うこともできます。興味を持ちそうな習い事を見つけてあげましょう。
勉強は個人指導塾が向いている
勉強をするなら大きな学習塾よりも個人指導の塾がお薦めです。塾には、あらかじめお子さんの症状をよく伝えて、理解してもらうことが大切です。発達障がいを抱える子供向けの個人指導塾もあります。
関連サイト
子供の心のケアのために – 文部科学省
地域における障害者スポーツ普及促進事業 – 文部科学省
放課後児童クラブ関連資料 – 厚生労働省
ADHD(注意欠陥多動性障害)の定義と実態把握 – 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
個人指導の英会話をお薦めします