自閉症スペクトラムの子どもに向いている習い事まとめ
自閉症スペクトラムは、言葉の発達の遅れやコミュニケーションの障がい、対人関係や社会性の障がい、パターン化した行動やこだわりを見せるといった特徴を持つ発達障がいです。単に自閉症と呼ぶこともあります。
自閉症スペクトラムを抱えていても、何か習い事をやらせてみたいと思っている親御さんもいるはずです。習い事は、子どもの個性を伸ばすよいきっかけにもなります。
自閉症スペクトラムの子どもに向いている習い事、向いていない習い事をまとめました。
ピアノやオルガンが向いている
子どもに人気の習い事の1つにピアノがあります。ピアノやオルガンは1人でできる習い事です。他の人とコミュニケーションを取る必要もあまりなく、迷惑をかけることもほとんどありません。大勢の中では人見知りして実力が発揮できないという場合には個人レッスンがお薦めです。
1人でできるスポーツが向いている
スポーツの分野では、1人でできる水泳が向いています。「25メートル泳げた」「平泳ぎができた」など達成感も味わえます。一方、多人数のクラスでは「自分だけできなかった」と自信を失くすことがあるかもしれませんので、子どもの能力に見合うクラスを見つけてあげることが大切です。1人でできるスポーツには、体操やスポーツクライミング、スケートボード、陸上競技などが挙げられます。
空手や柔道など、ごく少人数でできるスポーツも向いている
空手や柔道、剣道などの武道はごく少人数で行うスポーツで、自閉症スペクトラムの子どもに向いています。卓球やテニス、バドミントン、レスリングなども少人数で行えるスポーツです。
英会話や習字、絵画も1人でできる習い事
どのような習い事をさせてあげようかと迷っている親御さんもいると思いますが、子どもがやりたがっている習い事が一番です。好きな習い事であればたくさんの「できた」を実感することができ、それが自信にもつながります。
習い事の中でも、自閉症スペクトラムの子どもには1人でできる習い事がお薦めです。最近人気のオンライン英会話や習字、絵画なども1人でできる習い事です。
団体競技はあまり向いていない
サッカーや野球などの団体競技では、他の選手とコミュニケーションを取ったり、監督やコーチの指示に従ったりしてプレーします。そのため、コミュニケーションを苦手とする子どもにはあまり向いていません。「どうしてもサッカーがしたい」「サッカーが大好き」という子どもには、発達障がいの子ども向けのスポーツクラブをお薦めします。
小学生、中学生の7割以上が塾や習い事に通っている
文部科学省が小学生、および中学生を対象に行った調査によれば、7割以上の児童、生徒が塾や習い事に通っているという結果が出ています。
出典:地域の教育力に関する実態調査(中央教育審議会)
最も多かったのが水泳やサッカーなどのスポーツ(45.5%)で、塾(45.4%)、ピアノやオルガンなどの楽器演奏(24.3%)が続いています。2020年度からは小学3年生で英語の授業が始まることから、外国語を勉強する子どもも増えてきているようです。
出典:地域の教育力に関する実態調査(中央教育審議会)
関連サイト
ライフステージに応じた自閉症スペクトラム者に対する支援のための手引き – 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
放課後等の教育支援の在り方に関する資料 – 文部科学省
地域における障害者スポーツ普及促進事業(障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究) – 文部科学省
自閉症スペクトラム障害の早期発見のポイント – 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター