中学校の英語授業に「スキット練習」を取り入れよう
中学生の英語によるコミュニケーション能力を向上させるには、「スキット練習」が役に立ちます。スキットとは、日本語では寸劇(短い劇)という意味です。中学校の英語授業にスキット練習を導入することで、生徒1人ひとりの発話量が増え、英語による表現力や語彙力の向上が期待できます。
スキット練習では、英語による「話す」能力や「聞く」能力に加えて、「書く」能力のアップも図ることができます。中学校の英語授業における、スキット練習の進め方を見ていきましょう。
目次
中学校の英語授業におけるスキット練習の流れ
中学校の英語授業でスキット練習を行う場合は、学習テーマを決めることが大切です。例えば、「過去形」「助動詞」「動名詞」のように、授業で学習した内容を学習テーマにするとよいでしょう。
スキットは、1対1で行います。スキットの英文は、2往復程度の会話で十分です。まずは、1往復分のスキットを用意して生徒に提示します。
A:What ___ you do last weekend?
B:I ___ to Tokyo. I ___ very busy.
上の英文例は過去形をテーマにしたスキットです。穴埋め形式にして、生徒に解かせます。うまく答えられない生徒がいたら指導します。(解答:did、went、was)
次に、2往復目の会話文を提示します。1往復目の会話文と同様に穴埋め形式にして、生徒に英文を書かせます。
A:Why _______________ ?
B:Because _______________ .
穴埋めが終わったら、生徒に発表させて、英文が正しいかどうか確認します。間違えている場合にはその場で指導して正しい英文に直します。
2往復目の会話例
A:Why did you busy?
B:Because I visited my grandmother in Tokyo and joined a festival with her.
次に、ペアワークを通じて会話の練習をさせます。暗記できるまで練習をしたら、クラスの前で発表させます。
スキット練習におけるCAN-DOリスト
スキットを通じて生徒の英語力を測るには、CAN-DOリストの活用がおすすめです。
CAN-DOリストの例
- 強勢やイントネーション、区切りなど基本的な英語の音声の特徴をとらえて正しく発音することができる。
- 学習テーマに沿った英文が書ける。
- 学習した語彙や文法をうまく使って英作文できる。
- ボディランゲージを使って話すことができる。
中学生の英語授業で使えるスキット練習の例
will や can、must、may などの助動詞を使ったスキット練習の例
スキットのシチュエーションは、ユウタが友達のケンをスキーに誘うという設定です。will やcan、must、may などの助動詞の使い方をスキットを通じて学ぶことができます。
A:Can you ski, Ken?
ケン、スキーはできるの?
B:Yes. Of course, Yuta. Because I was born in Hokkaido.
もちろんだよ、ユウタ。僕は北海道で生まれたのだから
A:Oh, were you? I will go skiing with my family next winter. Will you join us?
そうだったの? 僕は、今度の冬に家族とスキーに行く予定をしているんだ。一緒に来る?
B:May I join you? But I must tell my parents about it first.
一緒に行ってもいいの? でも、まず両親にそのことを話さなければならないね
To不定詞や名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法を使ったスキット練習の例
スキットのシチュエーションは、おなかをすかせて学校から家に帰ったナオコを母親が迎えるという設定です。To不定詞や名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法などを使った英文で構成されています。
A:Do you want something to drink, Naoko?
ナオコ、何か飲み物はいる?
B:Yes. I want something cold. And I am hungry, too. Anyway, I want to eat anything.
そうね。何か冷たいものが欲しいわ。それからおなかもすいているの。とにかく何か食べたいの
A:Why are you so hungry? Didn’t you eat anything for lunch?
どうしてそんなにおなかがすいているの?お昼に何も食べなかったの?
B:Yes, I did. But I practiced tennis hard after school to take part in the match next Sunday.
食べたわよ。でも今度の日曜日に試合に出るために放課後一生懸命テニスの練習をしたのよ
動名詞を使ったスキット練習の例
スキットのシチュエーションは、英語の授業を終えた生徒が先生と会話をしている設定です。動名詞の使い方を学ぶことができます。
A:Did you enjoy speaking English?
英語を話すことは楽しかったですか?
B:Yes. But speaking English is very difficult for me. What should I do?
はい。でも英語を話すのは私にはとても難しいです。どうしたらいいのですか?
A:You must practice speaking it.
英語を話すことを練習しなければなりませんね
B:I will. And I want to enjoy speaking English with many people in other countries in the future.
そうします。そして将来たくさんの外国の人たちと英語を話すことを楽しみたいです
スキット練習に関連するサイト
外国語-8 (第3学年) 思考・判断しながらスキットを作成し演じる事例 – 文部科学省
英語単元指導第(5)学年(10月) – 鹿屋市
実践のまとめ(2学年英語) – 新潟県立教育センター
英検5級Can-doリスト – 公益財団法人日本英語検定協会
英検4級Can-doリスト – 公益財団法人日本英語検定協会
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