高校生向けオンライン英会話でディベートやディスカッションをしよう
2017年度の文部科学省による「英語力調査結果(高校3年生)の概要」によると、高校生が英語の授業において、英語によるディベートやディスカッションをしていたと回答した生徒は28.7%という結果でした。生徒の英語力別に見ると、英語力の高い生徒ほど、英語でディベートやディスカッションをしていたということもわかりました。高校生の英語力アップには、英語によるディベートやディスカッションの授業を取り入れることが大切です。
高校生に英語によるディベートやディスカッションをさせることには、さまざまな効果が望めます。英語でのディベートやディスカッションは、生徒に実践的英語力や英語への積極的姿勢を身に付けさせるだけでなく、日本語での論理的思考力やプレゼンテーション力といった、将来ビジネスなどに活かせる力を身に付けさせることにも役立ちます。高校生が、英語ディベートやディスカッションに慣れるためには、オンライン英会話のレッスンがお薦めです。オンライン英会話を活用して生徒の英語力アップを図りましょう。
目次
高校生向けオンライン英会話を活用したディベートの進め方
ディベートの目的
ディベートでは、「Yes / No」「賛成/反対」で答えることのできるテーマに対して、意見が対立する2つのグループ、または2者に分かれて意見を述べ合います。ディベートの目的は、対戦相手(意見が対立する相手)に論理で勝つことです。自分が、本来どちらの意見であるかは関係なく、ディベート主催者から割り当てられたグループの意見を支持したり、正当性を強調したりする論理を述べていきます。ディベートは、「言葉による対戦ゲーム」のように説明することもできます。
高校生向けのディベートのテーマ例
ディベートのテーマには、時勢に即した社会問題や学校生活に関すること、若者の生き方など、高校生が身近に感じられるもの、また意見が対立しやすいものを取り上げるとよいでしょう。例としては以下のようなものが挙げられます。
- 「すべての学校制服は撤廃されるべきである」―この意見に賛成か、反対か。
- 「すべての高校生に1ヶ月間の海外留学を義務づけるべきである」―この意見に賛成か、反対か。
- 「同性婚はすべて禁止にすべきである」―この意見に賛成か、反対か。
- 「義務教育の授業において、すべての児童生徒にパソコンの使用を認めるべきか」―この質問にYesか、Noか。
オンライン英会話を活用したディベートのやり取り例
高校の授業において英語でのディベートを行う場合、生徒が英語でのディベートに慣れていないため、ステップがなかなか円滑に進まない場合があります。オンライン英会話のレッスンを、高校生の英語ディベートの練習に活用するのは1つの良い方法です。
All school uniforms should be abolished.(すべての学校制服は撤廃されるべきである) という議題について、高校生が賛成、オンライン英会話講師が反対の立場に振り分けられた場合、以下のようなやり取り例が挙げられます。
高校生の意見
I think all school uniforms should be abolished. That is because school uniforms force us to be in the same forms. They take freedom and individuality from us. For example, all female students should wear skirts even when it’s very cold, or they feel their gender as men.
すべての学校制服は撤廃されるべきと思います。なぜなら、学校制服は私たちに同じ型にはまることを強制するからです。学校制服は私たちから自由と個性を奪います。例えば、身体的性別が女性である学生はみなスカートを履かなければなりません。たとえとても寒いときにも、あるいは彼らが自身らの社会的性別を男性だと感じていてもです。
オンライン英会話講師の意見
I think all school uniforms should not be abolished. That is because school uniforms save students from bullying. School uniforms cover economic divide, because all students wear the same uniforms even though they are rich or poor. In addition, school uniforms meet fairness because they are all the same prices.
すべての学校制服は撤廃されるべきでないと思います。学校制服は経済的格差を覆い隠します。なぜなら、学生は、経済的に豊かであろうとそうでなかろうと皆が同じものを着るからです。また、学校制服はすべてが同じ値段であるため、公平性を満たします。
高校生向けオンライン英会話を通じたディスカッションの進め方
ディスカッションの目的
ディスカッションは、「何を」「いつ」「どこで」「どのように」など、いわゆる5W1Hを問うテーマに対して、それぞれの参加者が意見を述べていくものです。ディスカッションの目的は、唯一の答えを出すことではなく、議論を通してそれぞれが考えを深め、論理力やプレゼンテーション力をアップさせていくことです。
高校生向けのディスカッションの話題例
ディスカッションのテーマには、抽象的で哲学的なものや、社会問題に対する解決策を考えるものなど、いろいろなタイプがあります。ディスカッションのテーマの例をいくつか挙げてみましょう。
- 無人島に何か1つだけ道具を持っていくとしたら何を持っていくか。(いくつかの道具の中から選ばせる)
- お金、パートナー、親友に優先順位をつけるとしたらどれが何位になるか。
- 都内の電車の混雑を軽減するためにはどんな対策をとるべきか。
- よい教育とはどんなものか。
- ネットいじめを抑制するためにはどうすべきか。
オンライン英会話を通じたディスカッションのやり取り例
日本の高校生は、ディスカッション形式の授業自体にはあまり慣れていないと言ってよいでしょう。英語でのディスカッションを授業に導入する際には、「正しい答えを言えなかったらどうしよう」といったところにこだわってしまい、発言できなくなる生徒が出てくる可能性があります。
オンライン英会話の講師を相手にすれば、英語ディスカッションに慣れていない高校生でも、周囲の目を気にせずディスカッションに慣れていくことができます。やりとり例としては、以下のようなものが挙げられます。
How should we do to reduce Cyberbullying?
ネットいじめを軽減するためにはどうすべきか
高校生の考え
I have once heard that a student developed a system which tells internet users to rethink whether they hurt someone or not before they post. I think programming will be able to do much to reduce Cyberbullying.
ある学生が、ネットユーザーに、投稿前にそれが誰かを傷つけないかどうかを熟考するように伝えるシステムを開発したと聞いたことがあります。プログラミングはネットいじめの軽減にとても役立つことができると思います。
オンライン英会話講師の考え
Well, that’s a good idea, but I think programming has some limitation in this problem. I think we can also approach from social or educational ways.
そうだね、いい考えだけど、プログラミングはこの問題については限界があると思う。社会的な方法や教育的な方法でもアプローチできるんじゃないかな。
オンライン英会話のレッスンではCAN-DOリストを活用しよう
高校生にオンライン英会話を使って英語ディベートや英語ディスカッションの練習をさせる場合には、CAN-DOリストを活用することがすすめられます。
CAN-DOリストとは
CAN-DOリストとは、学習で到達すべき目標を、「〜することができる」という、具体的なタスクを完遂できることを表す形で記した文章のリストのことです。2011年に文部科学省が提唱し、日本の中学校や高校の英語教育において徐々に普及してきています。
ディベートやディスカッションなどのオンライン英会話レッスンの前に、高校の先生の側でCAN-DOリストを作成し、オンライン英会話講師に渡しておきましょう。レッスン中にオンライン講師にCAN-DOリストをチェックしてもらい、レッスン後にフィードバックをもらいます。高校の先生は、オンライン英会話講師からもらったフィードバックをその後の英語授業に活かすことができます。
オンライン英会話におけるCAN-DOリストの例
CAN-DOリストの例を1つ紹介します。生徒の英語習熟度や、高校での全体の学習到達目標などに合わせ、過不足のないCAN-DOリストを作成しましょう。
- 身近な話題を扱うディベートにおいて、ある程度の長さや複雑さを持つ話の流れを60〜70%理解することができる。
- さまざまな議題について討論し、議論の相手を説得することができる。
- 身近な話題を扱うディスカッションにおいて、ある程度の長さや複雑さを持つ話の流れを60〜70%理解することができる。
- さまざまな考え方ができる議題について、自分の立場を決め、意見をまとめて述べ合うことができる。
関連サイト
平成29年度 英語力調査結果(高校3年生)の概要 – 文部科学省
福岡県立京都高等学校 CAN-DOリスト – 福岡県立京都高等学校
高校におけるディベート授業のシラバスデザイン – 公益財団法人日本英語検定協会
「CANーDOリスト」の形での学習到達目標例及び年間指導計画・単元計画への反映例 – 文部科学省
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