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訪日外国人観光客の6割はリピーターという事実

日本政府は、2016年3月30日に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」において、2020年の訪日外国人観光客数を4,000万人、2030年には6,000万人にするという目標を掲げています。また、リピーター数については2020年には2,400万人、2030年には3,600万人にする目標を同時に掲げています。

 

リピーター数を増やすためには、初めて日本を訪れた観光客に「良い買い物をした」「美味しいものが食べられた」「よいおもてなしを受けた」といった良い印象を持ってもらうことが必要です。外国人観光客を迎える企業には、他の国に負けないような接遇力や英語によるコミュニケーション能力が求められています。(参照:「外国人観光客が困ったことの1位は、店員と会話できないこと」)

香港、台湾、シンガポールからの観光客はリピーターが多い

下のグラフは、2015年の訪日外国人観光客の初訪日(初めて日本を訪れる人)、再訪日(リピーター)の比率を国・地域別で示したものです。初めて日本を訪れる人が多かったのは中国オーストラリアなどからの観光客で、半数以上が初めての訪日という結果でした。フランス英国なども初めて日本を訪れる人がリピーター数を上回っています。一方、香港台湾シンガポールなどはリピーター数が初めて日本を訪れる人を大きく上回っていることがわかります。

出典:訪日外客数の動向(日本政府観光局)

 

中国からの観光客はリピーターの割合が少ない

下のグラフは、中国や韓国、台湾などアジア圏の国・地域からの観光客の初めて日本を訪れる人の割合を示したものです。国・地域別で見ると、初めて日本を訪れる人の割合が多かったのは中国の62.2%でした。中国からの旅行者5人のうち3人は初めての訪日ということになります。また、マレーシアインドも初めて日本を訪れる人の割合が比較的多い結果となっています。

 

一方、タイ韓国シンガポール台湾香港などは初めて日本を訪れる人の割合が低い傾向にあります。中でも、香港からの初訪日者の割合は17.5%でかなり低い結果であることがわかります。初めて日本を訪れる人の割合が低いということはリピーターが多いということですから、これらの国・地域からの観光客は日本にとっては良いお客様ということになります。

出典:訪日外客数の動向(日本政府観光局)

 

カナダ、ロシアからのリピーターが増加している

下のグラフは、アジア圏以外の欧米諸国、オーストラリアなどの国から初めて日本を訪れる人の割合を示したものです。国別で見ると、初めて日本を訪れる人の割合が多かったのはオーストラリアの56.6%でした。2012年の時点では、オーストラリアからの旅行者の半数以上がリピーターでしたが、2013年以降はリピーターの割合が減り、初めて日本を訪れる人の割合のほうが多くなっています。フランス(53.8%)や英国(51.9%)も同様に初めて日本を訪れる人の割合が増加しています。

 

その中で、米国ドイツはほとんど変化のないまま推移しています。また、カナダロシアは初めて日本を訪れる人の割合が減少しています。リピーターの増えてきていることが原因で、日本にとってはよいお客様が増えてきたということになります。

出典:訪日外客数の動向(日本政府観光局)

 

訪日外国人観光客の6割はリピーター

 

下のグラフは、2012年から2015年までの外国人観光客の訪日回数の割合を表したものです。回数別で見ると最も多かったのは1回目で、外国人観光客の5人のうち2人が初めて日本を訪れた人でした。続いて2回目(17.4%)、3回目(9.9%)という結果となっています。5人のうち3人(全体の6割)はリピーターです。

出典:訪日外客数の動向(日本政府観光局)

 

関連サイト

訪日外国人旅行者の受入環境整備 – 観光庁
訪日旅行促進事業(ビジット・ジャパン事業) – 観光庁
観光立国推進閣僚会議 – 首相官邸
観光の現状と付加価値を高めていくための今後の課題 – 経済産業省

 

 

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