発達障がいを抱える児童の学習塾の選び方
文部科学省の調査によれば、小学校1年生のうち、6人に1人は学習塾へ通っているという結果が出ています。小学生の通塾率は、学年が上がるにつれて高くなる傾向にあり、小学校6年生では3人に1人以上が学習塾へ通っています。
発達障がいを抱える児童は、学校の勉強についていけずに思うような成績を残せないことがあります。学習塾へ通えば勉強の遅れを取り戻せるかもしれません。学習塾には、進学塾や補習塾、集団指導塾、個別指導塾というようにさまざまな種類があります。発達障がいを抱える児童には、どのような学習塾が合っているのでしょうか。
見学や体験入塾で、子どもの気に入った学習塾を見つける
学習塾は、指導内容や形態による呼び分け方は色々あり、そのうち特に「学力や目的」に沿って呼び分ける言い方としては進学塾や補習塾、総合塾、救済塾などの言い方があります。進学塾は、比較的偏差値が高く、難関校を目指す児童のための学習塾です。補習塾は、学校の授業に合わせて講義が行われ、学校の勉強が遅れがちでついていくのが精いっぱいという子ども向けの学習塾です。成績表の評価で3段階のうち2(ふつう)、あるいは1(がんばりましょう)が多い子どもには補習塾がお薦めです。
総合塾は、進学塾と補習塾の両方を兼ねた学習塾です。子どもの学力に合わせてレベルの高いクラス、あるいは低いクラスに振り分けられます。頻繁にクラス替えがあると、発達障がいを抱える子どもは環境の変化に戸惑ってしまうかもしれません。救済塾は、学校の授業にまったくついていくことができず、成績もビリに近い子どもたち向けの学習塾です。成績表の評価で3段階のうち1(がんばりましょう)が多い場合には救済塾がよいでしょう。
学習塾を指導形態で分類すると、集団指導塾と個別指導塾に分けることができます。集団指導塾は、1人の講師に対して受講生が多人数います。大勢の受講生の中で講義が受けられるようであれば問題はないでしょう。一方、個別指導塾は、1人の講師に対して1人、あるいは2、3人の受講生がいます。多人数いると講義に集中できない子どもには個別指導塾がお薦めです。
学習塾の講師は、毎回同じ人が担当することもありますし、違う人が担当することもあります。毎回違う先生だと嫌がる子どももいますので、あらかじめ学習塾に聞いておくとよいでしょう。見学や体験入塾できる学習塾もありますので、子どもに合ったレベルや方針の塾を見つけるとよいでしょう。
学習塾へ通い始めた後の子どもへの支援
子どもが学習塾へ通い始めたら、子どもの様子に変化が見られないか確認しましょう。学習塾に行くことが楽しい、あるいは勉強への意欲が湧いてきたというのであれば、子どもに合った学習塾といえます。一方、学習塾に行きたがらない、勉強の成果が現れないという場合は、子どもが学習塾の環境に合っていない可能性があります。学習塾の先生に一度相談してみるとよいでしょう。
学習塾へ通うようになると、家庭で過ごす時間が減ります。家でやらなければならないことや、他の習い事に影響が出ていないか確認しましょう。子どもが疲れやすくなっていたり、日常生活に乱れが出ていないかも確認しておきましょう。
学習塾よりも学校の勉強を優先しましょう
学習塾へ通うようになると、学校の勉強が疎かになってしまうことがあります。学習塾よりも学校の勉強を第一に考えるようにしましょう。家庭で勉強をする時には、優先度の高いものから手をつけていくように習慣づけるとよいでしょう。優先度は、学校の宿題を1番にして、翌日の学校の予習を2番目にするとよいでしょう。3番目は学習塾の宿題、4番目は学習塾の予習です。
関連サイト
子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告 – 文部科学省
個性に応じ放課後指導 県内、発達障害の児童・生徒支援 – 独立行政法人福祉医療機構
発達障害のある人の大学進学 – 信州大学
英語の勉強は「みらいジュニア」がお薦めです