中学校の英語授業で使える面白いゲーム集
2017年に改訂された中学校の学習指導要領によると、英語の指導にあたっては「読む」「聞く」「話す(発表)」「話す(やり取り)」「書く」の4技能5領域をバランスよく育成することが求められています。しかし、「先生が話をして生徒が聞く」という授業形式では、バランスを保つことは容易ではありません。
生徒の英語によるアウトプットの機会を増やすには、ペアワークやグループワークなどのアクティブラーニングの導入がおすすめです。中でも、中学校の授業に導入しやすいのが「ゲーム」です。どのようなゲームがあるのか見てみましょう。
目次
英語伝言ゲーム
英語伝言ゲームとは、英文を耳打ちで伝えていき、最初に伝えた英文と最後に聞いた英文が一致しているかどうかを競うゲームのことです。授業で習得した語彙や文法を使って、生徒の「話す」「聞く」の能力アップを図りましょう。
英語伝言ゲームで必要なものは、伝言用に使う英文です。英文の長さは生徒の英語力に合わせるようにします。生徒全員が理解できる内容の簡単な英文がおすすめです。
英語伝言ゲームを進めるには、まずクラスを5~6人のグループに分け、1列に並ばせます。先生は、列の先頭の生徒に伝言用の英文が書かれた用紙を1分間見せます。1分経過したら伝言を開始します。列の最後の生徒は、英文を聞いて用紙に書き込んで先生に渡します。一番早く、正しい英文を書いたグループが勝ちになります。
英語伝言ゲームにおけるCAN-DOリスト
- ゆっくり正確な英語で耳打ちされれば、内容を理解することができる
- ゆっくり正確な英語で耳打ちされれば、相手に正確に耳打ちすることができる
- ゆっくり正確な英語で耳打ちされれば、聞いた通りの英文を書くことができる
- カードに書かれた英文を読んで、内容を理解することができる
- カードに書かれた英文を読んで、読んだ通りの英文を耳打ちすることができる
イラストゲーム
イラストゲームとは、イラストに描かれている内容を英語で相手に伝え、聞いた人は英語の内容をもとにイラストを描き、最初のイラストとどれだけ合っているかを競うゲームのことです。イラストゲームにより、英語の「話す」「聞く」の能力を高めることができます。
イラストゲームでは、簡単な描写のイラスト数点が必要です。ゲームを始めるにはまず、クラスを2人1組のペアに分けます。先生は、ペアの片方の生徒にイラストを見せます。イラストを見た生徒は、相方にイラストの内容を英語で話します。聞き手は、いくつか質問をして回答を頼りにイラストを完成させます。最初に見たイラストと一番似ているイラストを描いたチームが勝ちになります。
イラストゲームでの会話例
生徒A: There are two boys in the living room.
生徒B: What are they doing?
生徒A: They are watching television.
生徒B: Where are those boys?
生徒A: They are sitting on the sofa.
生徒B: Where is the television?
生徒A: It is just in front of the sofa. Also, there is a table between the television and the sofa.
男の子2人がソファに座って、ソファの前にあるテレビを見ているイラストと、テレビとソファの間にテーブルが1台あるイラストが描ければ正解です。
イラストゲームにおけるCAN-DOリスト
- 提示されたイラストの内容を英語で表現することができる
- イラストに関する情報を聞き出す(質問する)ことができる
- イラストに関する質問に返答することができる
- 会話のやり取りの内容から、どのようなイラストなのかをイメージできる
英語ゼスチャーゲーム
英語ゼスチャーゲームとは、ゼスチャーを見て、何についてゼスチャーしているかを英語で答えるゲームです。一番早く正解したチームが勝ちです。英語の「読む」と「書く」の技能アップを図ることができます。
英語ゼスチャーゲームでは、あらかじめゼスチャー用の英文を何種類か用意しておきます。まず先生は、生徒に英文を提示します。生徒は英文を読んで、その内容をゼスチャーで伝えます。ゼスチャーの内容がわかったら用紙に書き込んで先生に提出します。一番早く正解したチームが勝ちです。
英語ゼスチャーゲーム用の英文例
- We played volleyball and we are hungry.
- We have eaten lunch and we are sleepy.
- It’s hot today and we are eating ice cream.
英語ゼスチャーゲームにおけるCAN-DOリスト
- ゼスチャー用の英文の内容を理解することができる
- 英文の内容をゼスチャーで伝えることができる
- 相手のゼスチャーを見て、その内容を適切な語彙や文法を用いながら英文で書くことができる
関連サイト
中学校学習指導要領第2章第9節外国語 – 文部科学省
ゲームで英語を教えよう – 神奈川県立総合教育センター
中学校の英語授業にゲームを取り入れよう – weblio英会話
平成29年度英語教育改善のための英語力調査事業報告 – 文部科学省
中学生の英語力アップにはweblio英会話がお薦めです
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