中学生の英語力調査、目標の「英検3級以上」取得率は40%
文部科学省は2018年4月、中学生の英語力を測る「英語教育実施状況調査」の実施結果を公表しました。英語教育実施状況調査によると、全国の公立中学校に在籍する中学3年生のうち、英検3級相当以上の英語力を持つ生徒は40.7%だったことがわかりました。前年度(2016年度)の36.1%より4.6ポイント増加したものの、国が目標としている50%以上を達成することはできませんでした。
中学校の英語担当教師については、英検準1級相当以上の英語力を持つ教師は33.6%で、前年度(2016年度)の32%より1.6ポイント増加しましたが、目標の50%以上には届きませんでした。
中学生と英語担当教師の英語力について詳しく見ていきましょう。
目次
中学3年生の英検3級相当以上取得者が初めて40%を超えた
下のグラフは、中学3年生の英検3級相当以上取得者の割合推移を示したものです。取得の割合は2013年度からゆるやかに上昇していることがわかります。2017年度は、前年度比4.6%増と大きく上昇して、初めて40%を超えました。
ちなみに、大阪府箕面市の公立中学校では、中学校3年生のうち70.8%が英検3級相当以上の英語力を有しています。(参照:英検3級以上取得者が70%超え、箕面市の中学校英語教育方法)
出典:平成29年度 英語教育実施状況調査(中学校)の結果 – 文部科学省
都道府県別の中学生英語力ランク、目標を達成したのは福井県、東京都、石川県の3都県
下の表は、英検3級相当以上を有している中学3年生の割合を示したものです。1位は福井県(62.8%)、2位は東京都(52%)、3位は石川県(50.2%)という結果でした。この3都県は、国の目標値の50%を超えています。
8位には富山県(43.7%)が入っており、北陸3県の英語力の高いことが分かります。(参照:「北陸3県の英語力の高さと幸福度との意外な関係」)
出典:平成29年度「英語教育実施状況調査」の結果について(都道府県別調査結果) – 文部科学省
中学校の英語担当教師は、3人のうち1人が英検準1級相当以上を取得
下のグラフは、英検準1級相当以上の英語力を持つ英語担当教師の割合をグラフで表したものです。2017年度は、33.6%の教師が英検準1級相当以上の英語力を有しています。グラフを見ると、年々増加の傾向にあることがわかりますが、国の目標である50%以上には届きませんでした。
出典:平成29年度 英語教育実施状況調査(中学校)の結果 – 文部科学省
都道府県別の英語担当教師の英語力ランク、福井県は1位
下の表は、英検準1級相当以上を有している英語担当教師の割合を示したものです。1位は福井県(62.2%)、2位は徳島県(50%)、3位は東京都(48%)という結果でした。1位の福井県と2位の徳島県が、国の目標値50%を超えました。
出典:平成29年度「英語教育実施状況調査」の結果について(都道府県別調査結果) – 文部科学省
都道府県別で見る、中学生と教師の英語力相関
下の図は、英検3相当以上の英語力を持つ生徒の割合と、英検準1級相当以上の英語力を持つ英語担当教師の割合を都道府県別で示したものです。
上位に位置しているのは、福井県、石川県、富山県の北陸3県と、東京都、徳島県です。福井県は都道府県で唯一、生徒、教師ともに国の目標を達成しています。グラフを見ると、教師の英語力が高いほど、生徒の英語力も高いことがわかります。
出典:平成29年度「英語教育実施状況調査」の結果について(都道府県別調査結果)を元にWeblioが作成
関連サイト
平成29年度「英語教育実施状況調査」の結果について(中学校) – 文部科学省
平成29年度「英語教育実施状況調査」の結果について(都道府県別調査結果) – 文部科学省
「生徒の英語力向上推進プラン」について – 文部科学省
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