発達障がいを抱える子どもへの個別療育と集団療育の違い
療育とは、発達障がいの子どもが社会的に自立していけるように治療や教育を施すことです。療育は、指導員の受け持つ人数や内容によって個別療育と集団療育に分けられます。2つの療育方法はお子さんの障がいの状況に応じて選択、あるいは併用することができます。
これから療育を受けさせたいと考えている親御さん、あるいは今の療育を見直したいと考えている親御さん向けに、個別療育と集団療育の違いをまとめました。
個別療育は1つずつ自信がついていく
個別療育では、子ども1人に指導員1人がつきます。子どもの能力や状況に応じた遊びや運動が用意されていて、子どもは「できた」を多く感じ取り自信をつけていくことができます。もちろん、集団療育でも自信をつけていくことはできますが、場合によっては苦手な遊びや運動もあることに留意しておきましょう。苦手を克服できる良い機会ともいえますので、指導員や子どもと相談しながら進めていくとよいでしょう。
コミュニケーション力をアップするには集団療育がよい
集団療育では、施設により異なりますがだいたい4~5人程度の友だちと一緒に療育を受けます。友だちと接することでコミュニケーション力のアップが期待できます。個人療育では、指導員とマンツーマンで接することになるので、友だちと会話をする機会は集団療育よりも少なくなります。
つまずきを見つけるには個別療育がよい
つまずきや苦手を見つけて、子どもに適した療育を受けさせるには個別療育がよいでしょう。集団療育では、どうしても見逃されがちになってしまいます。
集団療育ではルールを学べる
集団療育の中では、順番を守る、他の人に迷惑を掛けない、自分勝手な行動をしないといったルールを守る指導が行われます。ルールを守ることが苦手な子どもには集団療育がよいでしょう。集団療育で改善が見られない時は、個別療育のもとで指導を受けてみるのもよいでしょう。
決まったことを繰り返すなら個別療育がよい
毎回同じような勉強、遊びの課題が与えられていて、繰り返して練習をこなしていくことが中心の場合には個別療育が適しています。相談員は子どもの進度に合わせてペースを上げたりすることができます。一方、集団療育では友だちと一緒にすることが多く、誰かが遅れたり駄々をこねたりすると、やることが中断してしまいます。友だちが遅れても「待つ」「励ます」ということを覚えさせるには集団療育のほうがよいでしょう。
集団療育は親御さん同士の情報交換がしやすい
集団療育では、保護者会などを通じて他の親御さんと会う機会が増えます。子どもの育て方や将来の見通しなど、互いの悩み相談も気軽にできるかもしれません。同じ環境を持つ親御さんとの情報交換も大切です。
関連サイト
発達障害児と家族への早期総合支援 – 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
幼児集団療育気づきグループ – 厚生労働省
障害児支援について – 厚生労働省
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