中学生の英語力がアップする、英語授業のアイディア事例
文部科学省の「平成29年度 英語力調査結果(中学3年生)の概要」によれば、英語の学習が好きと答えた中学生は54.6%で、前年度(54.0%)よりも増えていることがわかりました。英語力の高い生徒ほど英語が好きと答える傾向にあり、英語力のあまり高くない生徒の場合、半数以上の生徒が英語は好きでないと回答しています。生徒の英語学習への意欲を高めるには、授業にさまざまなアイディアを取り入れるなどして工夫を凝らすことが大切です。
富山市のある中学校が、生徒の英語力アップのためにさまざまなアイディアを取り入れて授業を行ったところ、市内で平均以下だった英語力が、平均以上にアップしたという報告があります。どのようなアイディア授業なのか見ていきましょう。
目次
中学生の英語力アップのための英語授業アイディア
ポイントカードを作って生徒の学習意欲を高める
生徒が英語の授業において何か良いことをしたら、その分をポイントとして与えるというものです。「授業が始まる前にちゃんと着席できた」「授業に必要な教材を手元に用意できた」といった場合にポイントを付与します。また、「進んで手を挙げて発表できた」「英語のクイズに正解できた」「英語の歌をうまく歌えた」といった場合にもポイントを付与します。
ポイントの付与によって、先生は授業をスムーズに進めることができるようになります。忘れ物をする生徒も減ることでしょう。なかなか手を挙げられなかった生徒も手を挙げるようになり、授業に積極的に参加するようになります。
何をする授業なのか、生徒に見通しを持たせる
英語の授業を始める時に、「学習課題」「フロー」「ゴール」の書かれたカードを示します。生徒は、今日の授業で何を学ぶのか、どのようにして学んでいくのか、どのような知識が得られるのかを、あらかじめ知ることができます。
生徒は、ゴールを意識して授業に臨めるため、集中力のアップが期待できます。「フロー」の書いてあるカードを見ればゴールまでの見通しがつくので、安心して授業が受けられます。
スピーキングテストを導入して、英語で話す自信をつけさせる
英語の授業は、「読む」「聞く」といったインプットの活動に偏る傾向があります。スピーキングテストを何回も実施して、「話す」能力アップを図ります。
生徒には、あらかじめスピーキングテスト用の台本を渡しておきます。ALT(外国語指導助手)の発音指導を受けてテストに臨ませます。スピーキングテストでは、台本通りに話せるか、流暢に話せるか、話す意欲などについて評価します。テストを繰り返して実施することで、生徒は、英語で話せたという達成感が得られます。
定期考査の一工夫、試験用のプリントを配布する
生徒に、中間試験や期末試験などの定期考査対策用のプリントを配布します。プリントに書かれた内容をマスターすれば80点は獲得できるということも伝えます。生徒は、「80点取る」という目標に向かって英語学習に臨むことができます。その結果、英語学習の意欲を高めることができます。
アイディア授業によって英語力がアップ
富山市立三成中学校の生徒の英語力は、富山市内の平均よりも低いことが、学力テストの結果からわかりました。三成中学校に新しく赴任した英語担当教諭が、上述のようなアイディア授業を導入したところ、1年後には富山市内の平均以上まで達したとのことです。生徒からは「英語が好きになれました」「英語をどこから勉強すればよいかわからなかったけど、勉強法を教えてもらい、テストを受けるたびに点数が上がってうれしかった」という声が上がったといいます。
英語の授業にさまざまなアイディアを取り入れて、生徒の英語力アップを図りましょう。
関連サイト
平成29年度 英語力調査結果(中学3年生)の概要 – 文部科学省
英語好きな学級を創る授業マネジメント – 富山県富山市立三成中学校
小学校英語活動導入を踏まえた中学校英語授業のあり方 – 静岡大学
英検3級以上取得者が70%超え、箕面市の中学校英語教育方法 – weblio英会話
中学生の英語力アップにはweblio英会話がお薦めです
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