英会話コラム
英語の /k/ と /g/ は破裂音のひとつです。破裂音は、口内を通る空気の流れを一度止め、開放することで発声される音です。
例えば、talk の「k」や good の「g」 が破裂音に当たります。
破裂音の特徴を押さえたうえで、「k」と「g」の発音のコツを習得しましょう。
英語の破裂音とは
破裂音は、口内を通る空気の流れを一度止め、開放することで発声される音です。文字通り、ものが破裂したような音を指します。「閉鎖音」と呼ばれる場合もあります。
一般に、唇や舌、口蓋（口内の上壁）などが口内の空気の流れを止めます。英語の破裂音には /k/ /g/ だけではなく、/p/ や /t/ などが挙げられます。
/k/ と /g/ の発音のコツ
破裂音 /k/ と /g/ を発音するコツは2つあります。ひとつは口内の空気の流れを止めることです。もうひとつは止まった空気の流れを開放することです。
/k/ と /g/ を発音する際は、まず、舌の奥側を口内上部へ寄せて空気の流れを一度止めます。
舌と口蓋で空気の流れをふさいだ後、舌全体を前に向かって押し、空気が口の外へ流れるようにします。/k/ と /g/ はそれぞれ日本語の「クッ」と「グッ」に近い音として聞こえます。
/k/ と /g/ を発音する際の口角や唇の使い方には特に決まりはなく、直後の来る音の発音方法に影響されます。
例えば gas（/ɡæs/）は破裂音 /g/ を含む英単語です。gas の /g/ を発音する際の口の動きは直後に続く /æ/ の発音方法に影響されます。/æ/ を発音する際は口角を引き、前歯が見える程度に口を開きます。
したがって /g/ を発音する時点で、口角を引き、前歯が見える程度に口を開いておくとよいでしょう。
/k/ と /g/ の発音の違い
/k/ と /g/ の発音方法はほとんど同じですが、音の性質において /k/ と /g/ は微妙に異なります。/k/ は無声音、/g/ は有声音です。
/k/ は無声音のひとつです。無声音は喉の声帯の振動を用いて発音される音です。口の外へ空気が出ていく際に発音される音、といえばわかりやすいかもしれません。
英語の無声音には /k/ の他に、/p/ や /s/ などが挙げられます。
/g/ は有声音のひとつです。有声音は喉の声帯の振動を使って発音される音です。英語の有声音には、/m/ や /z/ などが挙げられます。
/k/ か /g/ を含む英単語
/k/ と /g/ は英単語中のどの位置でも用いられます。たとえ /k/ や /g/ が語中にあったとしても、スムーズに発音できるように練習しましょう。
/k/ を含む英単語
/k/ はアルファベットの綴りでは「k」「c」「ck」「ch」などが対応します。
特に語末に /k/ がある場合、k を「ku」みたく発音しないように心がけましょう。
例えば attack は語末に /k/ を含む英単語です。attack は日本語でも「アタック」とそのまま用いられることがあるので、日本語の発音感覚で読んでしまいがちです。
ただ、attack の語末には破裂音 /k/ だけ置かれているので、日本語の発音のように、余計に語末に母音をつけて発音しません。
come（/kʌm/）
cap（/kæp/）
kill（/kɪl/）
kind（/kaɪnd/）
speak（/spiːk/）
attack（/əˈtæk/）
chaos（/ˈkeɪ.ɑːs/）
/g/ を含む英単語
/g/ はアルファベットの綴りでは「g」が対応します。語末にある /k/ と同様に、特に語末にある /g/ の発音には注意しましょう。
例えば bag は語末に /g/ を含む英単語です。語末には /u/ を含まないので、破裂音の /g/ だけを発音するように心がけましょう。
gap（/ɡæp/）
girl（/ɡɝːl/）
gas（/ɡæs/）
ago（/əˈɡoʊ/）
again（/əˈɡen/）
bag（/bæɡ/）
big（/bɪɡ/）
