発音が似ている英単語の組み合わせのひとつに、 cold と called があります。
cold は「冷たい」「寒い」などといった意味を示す形容詞です。called は「呼ぶ」などといった意味を示す動詞「call」の過去形です。
どちらも日本語で「コールド」に近い音に聞こえます。しかし、2つの発音の間にはわずかな違いが見受けられます。
「cold」と「called」の発音の違い
cold は発音記号で /koʊld/ と表記されます。それに対して、called は発音記号で /kɔːld/ と表記されます。
cold と called における発音の違いは /oʊ/ と /ɔː/ であるとわかります。
/oʊ/ の発音のコツ
/oʊ/ は二重母音のひとつです。イギリス英語では、/oʊ/ は /əʊ/ と表記されることが多いようです。
二重母音は文字通り、母音が2つ連なった音です。2つの母音を1つの音のように滑らかに発音されることが二重母音の特徴です。
/oʊ/ の発音のコツは「口を丸める」「滑らかな発音の移行をする」ことです。
/oʊ/ の /o/ を発音する際は、口を軽くすぼめます。/o/ と発音しながら舌を少し喉の奥部へ戻します。このとき舌先は口内の何にも触れないようにします。
/oʊ/ の /ʊ/ の発音では、さらに口をすぼめることがポイントです。/ʊ/ と発音しながら、/o/ の発音で奥へ引っ張られた舌を少し前に戻します。なお、/ɔː/ の発音では、さほど口を丸くすぼめません。
/oʊ/ は日本語の「オウ」に近い音ですが、正確には「オウ」をよりこもらせたような音だといわれています。
/oʊ/ の発音を用いた英単語
/oʊ/ の発音を用いた英単語は数多くあります。no や go といった基礎的な英単語で、/oʊ/ の発音練習に取り組むと良いでしょう。
例えば no の発音は、日本語の「ノー」というより「ノウ」といった音に近いです。英単語に二重母音が含まれていることを意識して発音しましょう。
- oh(/oʊ/)
- no(/noʊ/)
- go(/ɡoʊ/)
- alone(/əˈloʊn/)
- goal(/ɡoʊl/)
/ɔː/ の発音のコツ
/ɔː/ は母音 /ɔ/ が長く発音された音です。/ɔː/ を含め、/ː/ を伴った母音を長母音と呼ぶことがあります。
/ɔː/ の発音のコツは「喉の奥」に意識を向けることです。
/ɔː/ を発音する際は、あごを下げて口を開きます。さらに口を軽くすぼめます。しかし /oʊ/ ほどは口を丸くすぼめません。
/ɔː/ を発音する際の舌の動きは、/o/ のそれと似ています。/ɔ/ と発音しながら舌を少し喉の奥部へ戻します。舌先は何にも触れないように位置させます。
喉の奥から日本語で「ア」「オ」の中間のような音を発声します。舌や口の位置を維持したまま、長めに発音します。
/oʊ/ と異なり、音の後半で調子を変えるといったことはしません。一定の調子で、/ɔː/ と発声します。
/ɔː/ の発音を用いた英単語
ball や pork といった比較的身近な英単語にも /ɔː/ が含まれています。/oʊ/ との発音方法の違いを意識しながら、正しい発音方法を習得すると良いでしょう。
- ball(/bɔːl/)
- raw(/rɔː/ )
- pork(/pɔːk/)
- war(/wɔːr/)
- short(/ʃɔːrt/)