2016年5月から開始される新形式のTOEIC(R)テスト。リスニングセクションとリーディングセクションの両方に変更が加わります。リーディングセクションの詳しい変更点は次のような部分です。
短文穴埋め問題が減る
新形式のTOEIC(R)テストでは、Part5の短文穴埋め問題の設問数が減ります。短文穴埋め問題とは、文法や単語の知識を問う設問です。短文穴埋め問題が減り、Part6の長文穴埋め問題やPart7の読解問題の設問が増えます。具体的な設問数の変更点は次のとおりです。
<現行>
Part5短文穴埋め問題…40
Part6長文穴埋め問題…12(3問×4)
Part7読解問題(1つの文書)…28
読解問題(2つの文書)…20
<新形式>
Part5短文穴埋め問題…30
Part6長文穴埋め問題…16(4問×4)
Part7読解問題(1つの文書)…29
読解問題(複数の文書)…25
文書の全体像をつかむ問題が出題される
Part6の長文穴埋め問題とPart7の読解問題では、文書の全体的な構成について問う問題が出題されます。ETS公式ホームページによれば、具体的に次のような設問が設けられます。
(1)長文穴埋め問題で、文書内の空欄に最も適切な一文を選ぶ問題
(2)読解問題(Part 7)で、文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ問題
Part7の読解問題では、3つの文書を読んで解答する設問が新たに設けられます。従来は、Part7の読解問題では1つの文書または2つの関連する文書を読んで答える設問でした。新形式からは、1つの文書を読んで解答する問題と3つの文書(複数の文書)を読んで解答する形式になります。
実際に英語を使う場面に近い形での設問ができる
新形式のTOEIC(R)テストでは、実際に英語で人とコミュニケーションをとる場面に近い形での設問形式が加わります。まず、チャット形式で複数名が会話をする文章を使った設問が加わります。また、リスニングセクションと同様に文書で書き手が暗示していることを読み取る設問も加わります。
文法よりもコミュニケーション力に重点
細かい変更点を見てみると、文法や単語といった知識を問う設問よりも実際に英語を使うときのコミュニケーション力を問う設問が増えていることが分かります。文法問題が減ったとはいえ、文法や単語の基礎知識がなければ読解問題はクリアできません。基本事項を大切にしながら、応用力を身につけていく必要があるでしょう。