綴りが1字違うだけの語は見間違いやすい難関です。特にLとRが入れ替わる関係の単語は、日本人にとって発音し分けにくく、伝えにくさも満点というやっかいな代物です。文脈によっては爆笑されたり、怪訝な雰囲気になったりする危険も濃厚。
LとRが入れ替わるだけで意味が全然違ってしまう言葉は、かなりたくさんあります。まずは、なじみ深い単語からチェックしつつ注意深く言い分ける練習をしましょう。
right / light
right:正しい、右
light:光
LとRの使い分けで定番となる組み合わせ。どちらも基礎単語で、日常で多く使うことになる語です。
どちらも正義や真理といったイメージがあり、韻を踏まれやすい組み合わせです。ちなみに「right of light」は日照権のこと。
rice / lice
rice:米
lice:シラミ
「主食はお米です」と言ったつもりが、昆虫か何かですか? と訝られるような、悲しい事態になりかねません。
pray / play
pray:祈る
play:遊ぶ
文脈で判断してもらえそうな単語セットではありますが、playは英会話でも頻繁に登場する単語です。この際発音でしっかり使い分けられるようにしましょう。
fry / fly
fry:揚げる
fly:飛ぶ、ハエ
I am frying eggs.(今卵を焼いています)
料理をしている場面でflyと発音してしまったら、街頭で政敵とでも対峙しているのかと勘違いされてしまいそうです。
fright / flight
fright:恐怖
flight:飛行
日本人フライトアテンダントが「Have a nice fright!」と言って客席は恐怖のズンドコに・・・という笑い話がありますね。
rub / love
rub:こする
love:愛する
「アイラブユー」のささやきがバカバカしく聞こえるという笑い話もありますね。私をこする?何ぞ?と。
erect / elect
erect:直立した
elect:選挙する
erect は特に性的な意味で用いられる側面があります。真面目に選挙の話をする場合は十分に注意が必要です。特に男性は。
river / liver
river:川
liver:肝臓
liver はカタカナ表記だと「レバー」と書かれます。リバーサイドは川沿いなのか、はたまた臓物なのか。
free / flea
free:自由
flea:ノミ
フリーマーケットは「flea market」(蚤の市)であり、自由市場という意味ではありません。
arrive / alive
arrive:到着する
alive:生きて
arrow / allow
arrow:矢
allow:許す
イギリス英語では、arrow は /erō/、他方 allow は /əlaʊ/ と「アラウ」に近い音になります。紛らわしいことに違いはありませんが。
breed / bleed
breed:子を産む
bleed:出血する
まあ出産には出血が伴うから・・・といってもうまくごまかすことは難しそう。
grow / glow
grow:成長する
glow:光を放つ
文脈によっては微妙にごまかしがききそうな・・・
grass / glass
grass:草、牧草
glass:ガラス、グラス
road / load
road:道
load:積み荷
race / lace
race:人種、競争
lace:手芸のレース
類例は数え切れないほど
RとLを入れ替えるだけで意味が異なる単語。これは挙げようとすればきりがないほど多く見つかります。文脈で理解してもらえる場合も多々ありますが、深刻な誤解をうむ可能性は捨てきれません。
LとRの発音の練習と合わせて、重要な単語セットはぜひ把握してしまいましょう。
編集部注:fry / fly の記述に一部誤記があり修正しました。(2015/12/07)