英語の勉強方法には、授業で使われるような定番の学習法から、誰も思いつかないような学習法まで、様々なものがあります。英会話のレッスンや参考書に頼らずに、英語力を効果的にアップさせている人もいます。
普段とは違う勉強法を試してみることで、英語学習に飽きることなく、英語に触れる習慣が続くのではないでしょうか。「ちょっと変わった英語学習法」には、以下のような例があります。
シール(付箋)を貼る学習法
シール(付箋)を英単語を書いて身の回りの目に付くところに貼りつける、覚えたものからシールを剥がしていく、という勉強方法。
家具や学習道具に「その英語名」を書いて貼っておくと、現物を見ながら「これを英語で何というか」が学べます。 refrigerator (冷蔵庫)のような複雑な単語でも、冷蔵庫を開けるたびに目にすればそのうち記憶に定着します。
家具や日用品とは関係しにくい動詞・形容詞・イディオムなども、家中の通りかかる場所に貼ってしまいましょう。部屋のドア・廊下・トイレ・洗面所・引き出しの中など、生活の中で目が行く場所に仕込んでおけば、記憶にすり込まれていきます。
「シール学習法」は、すでに覚えた単語は取り外すといった対応が行いやすく、単語学習の効率化が期待できます。もちろん、貼る数・量は生活を妨げない程度にしておきましょう。
単語をあえて調べない学習法
単語の意味がわからなくても、そのつど辞書を引くことはせず、とにかく英語を読み進める学習法です。
分からない語を読み飛ばすことは勇気が要ることですが、普段から単語を調べない習慣をつけておくことで、とっさの場面でも不安にならずに先に進められるようになります。辞書に頼らない読み方は、文章の流れや前後の言葉から、つまり文脈から単語の意味を推測する技術が身につきます。
実際の英会話では、今ひとつ意味が分からない言葉が出てくることは決して珍しくありません。その意味では、かなり実践的な勉強法でもあります。
英単語をあえて調べない勉強法は、最初のうちはかなりハードルが高いという部分が難点です。はじめは平易な文章を、1つ1つの単語の意味がわからなくても文章の意味はなんとなく分かるレベルの易しい本を使って取り組んでみましょう。
ミュージカル学習法
ミュージカル(歌劇)の曲を歌う学習法です。
ミュージカルの曲は、歌詞が明快で歌いやすく(聞き映えする)、かつストーリー性の強いものばかりです。歌いながら歌詞の意味が比較的容易に理解でき、感情もこめやすくなりますし、歌唱を通じて発音の練習ができます。ストレス発散にもなります。
ミュージカルの曲は歌詞が問いかけ・語りかける内容のものが多く、多分に口語的です。そのため会話表現を(独りでも)学びやすいというメリットもあります。長たらしい言い回しも、歌詞としてなら幾分覚えやすいものです。
まずは歌詞を見て意味を理解しながら歌い、徐々に何も見ずに歌う練習をすると、歌詞に出てくる英語表現が自分のものとして使えるようになります。また、有名な作品であれば、楽曲をカラオケで歌うこともできます。
日常を舞台にしたミュージカルなら、いわゆる洋楽の曲よりも多くの「使える表現」が効率的に学べることがあります。また、古典的なミュージカルの名作に関する知識は、英語話者との会話のネタとして使える上質の教養にもなります。
ひとりごと(つぶやき)学習法
1人だけど「話す」学習法です。考えていることを英語で言葉に出す練習ができます。
ひとりごと学習法のポイントは、とにかく思ったことをその場で言葉にすることです。要は瞬発力を鍛えるのです。自然なスピーキングの練習として効果的ですし、ものごとを「英語で考える」クセづくりにも役立ちます。場所を問わずどこでもできる点もメリットといえます。
日常のあらゆる場面で「これは英語でどういうのだろう」という視点を持つと、表現に対する関心の度合いが深まります。疑問や興味は知識の吸収の第一歩。まず疑問を抱いてから調べると、知識の身につきやすさも違います。
新しく知った単語やフレーズは言葉に出して、色々な言い方をつぶやいてみましょう。
ただし、不審なヤツと思われないように時と場所は選びましょう。
普通の勉強方法に飽きてしまう場合も、「ちょっと変わった英語学習法」を取り入れることでリフレッシュができるかもしれません。
さまざまな学習法を習慣にすることで、学習効果もアップするでしょう。効果を実感することで、「ちょっと変わった英語学習法」もやみつきになるかもしれません。