英語能力試験といえばTOEICやTOEFLなどが有名ですが、BULATS(ブラッツ)は知っていますか?
「BULATS」はBusiness Language Testing Serviceのアクロニムで、その名の通りビジネスシーンで用いられる(英語)能力の検定試験です。ケンブリッジ大学英語検定機構が実施しており、ヨーロッパ圏を中心に普及しています。
日本では、日本英語検定協会が2004年から日本向けのBULATSを実施・提供しています。
聞く・話す・読む・書くの4要素で「伝える力」が試される
BULATSでは、ビジネスシーンにおける実践的な英語能力という観点から、リスニング(聞く)、スピーキング(話す)、リーディング(読む)、ライティング(書く)の4つの言語技能を評価しています。単に「英語でコミュニケーションを取ることができる」か否かを判定するのではなく、業務遂行に使える英語能力の判定に重点が置かれている点は大きな特徴といえるでしょう。
個人受験も可能
BULATSは、企業や団体が実施主体となる団体向けテストとして開始されました。日本英語検定協会が主催する個人向け一斉テストは、2015年現在のところは行われていません。
ただし、代理店企業が主要都市で個人向けテストを行っており、個人単位でもBULATSを受験することは可能です。
今後さらにBULATSが普及すれば、TOEIC公開テストのように一般個人向けのテストが気軽に受けられるようになるかもしれませんね。期待しましょう。
注意:イギリス入国ビザ取得には非対応
日本英語検定協会が日本国内向けに提供しているBULATSは、日本向けにチューニングされたバージョンとなっており、英国入国ビザ申請のための英語力証明としては効力を認められない点には注意が必要です。英国ビザ申請のための英語力証明としては、IELTSが別途案内されています。
国内ならTOEIC!? 海外ならBULATS!?
日本では、ビジネスコミュニケーション能力を測る英語試験といえば「=TOIEC」という認識が一般的です。しかし実はTOEICは(日本で発案された!ということもあり)世界的な認知度は日本国内の認知度ほど広まっているとはいいにくい実情があります。
日本国内の企業への新卒採用を目指すなら、ほぼ標準化されたといえるTOEICが正解でしょう。もし海外で/海外の人々に向けて発信していくビジネスを志すなら、ぜひ「BULATS」の受験を検討してみてはいかがでしょうか?