英会話のコミュニケーション力を磨くなら、一にも二にも、その言語を実際に使って会話することが大切です。言葉は使ってこそ身につくものです。
学習という観点で見るなら、会話相手が「日本語では意思疎通が難しい」人であれば理想的です。必ずしもネイティブスピーカーである必要はないでしょう。要は英語を使わざるを得ない状況に身を置くことがポイントです。
外国語で会話をする相手を見つけると、学習の上で大きなメリットを得られると言えます。外国語話者の集まる場所に赴いたり、ウェブ上のサービスを利用したりといった方法で、外国語での会話相手を見つけることができます。
英会話カフェやバーに行く
英語話者の集まるカフェやバーに行くと、英語で話す機会が生まれます。英会話教室と比較すると安価で、短時間でも気軽に利用することができます。
また、一部の英会話カフェやバーでは、英語以外にも様々な言語を学ぶことができます。店舗によっては、英語圏以外からも多くの人が集まっています。さらに、外国語に興味を持っている日本人とも知り合うことができます。
国際交流パーティーと称し、様々な国籍の人々が相対する機会を設けているカフェやバーもあります。パーティーにも積極的に赴くことで、外国語で会話をする相手が見つかるかもしれません。
言語交換サイトを利用する
言語交換(language exchange)サイト/サービスなどと呼ばれている、互いに外国語話者どうしの関係で言葉を教え合うサービスを利用する方法もおすすめです。
これは、相手は相手に日本語を教え、相手からは外国語を教わる、という相互提供を趣旨とするサービスです。多くは無料で利用できます。
言語交換サービスは互いに教師になるという対等の関係であり、また、学習者どうしで苦労を分かち合いやすい、といったメリットがあります。自宅で手軽に利用できる点も大きな利点です。
外国語学習者向けサービスの大手サイトとしては「The Mixxer」などが挙げられます。外国語のネイティブスピーカーに文章の修正をお願いしたり、Skypeを通じてリアルタイムに音声会話をしたりと、様々な学習方法が実践できます。
「Conversation Exchange」は、学習よりは異文化体験に主眼が置かれた交流サイトです。学習上の細かい点よりも気さくな会話を楽しむことでコミュニケーション力を磨きたい場合に最適です。
ソーシャルメディアを利用する
フェイスブックやツイッターに代表される世界規模のソーシャルメディア(SNS)は、海外のユーザーとつながり、外国語話者と縁を持つことができるという点では最も手軽な手段のひとつです。
コストらしいコストはかからず、一度に多くの人と連絡を取ることが可能です。言語学習だけでなく自分の世界観を広げる知見に接しやすい点も利点といえます。
フェイスブックでは、国際交流や言語交換を趣旨とするコミュニティもあります。ソーシャルメディアに前述のlanguage exchange を組み合わせることができるのですから効果は抜群です。
ツイッターでは「フォロー」がとても簡単にでき、外国語話者のアカウントをフォローして英文ツイートを受け取る、気になることがあればこちらから発信して会話を行う、といったアクションが気軽に取れます。
海外旅行をする
言語交換サービスやソーシャルメディアの難点は「現場に居合わせて直接会話する」「英語文化を肌で感じる」といったリアルな経験がしにくい点にあります。その点、海外旅行は現地に行って現地の外国語話者と容易に会話できる、リアル学習にうってつけの手段です。
海外旅行で英会話学習に臨むなら、日本人観光客の多いパッケージツアーは敢えて避けて、現地で自由行動が可能なフリープラン等を利用した方が、現地の方々に接触する機会が増えます。ただし防犯対策や困ったときの対処法といった準備はお忘れなく。
最近では、「Couchsurfing」のような、世界各地で現地住人の家に宿泊させてもらえるサービスもあります。あらかじめ外国語話者と知り合って旅行中に落ち合うといったことも可能です。
紹介を通じて輪を広げる
海外旅行で現地の会話相手を見つける場合の不安要素は、相手の素性がいまいち分からない、もしかすると良からぬ企ての被害に遭うかもしれないといった懸念が残る点でしょう。その意味では、知人に外国語話者を紹介してもらえると安心です。
すでに外国人話者や外国人話者の友達がいるなら、機会を見つけて友達の輪に加えてもらえれば、多くの人と多くのコミュニケーションを図ることができます。交友関係も広がります。
リアル友達の輪を広げる場合の最大の難所は最初の一歩、そういう友達をいかに見つけるかという点にかかってくるでしょう。これについてはさすがにセオリーはありませんが、いとぐちはオンラインでも現実世界でも見つかるはずです。
会話は、相手に通じると思って話したことが実際には通じなかったり、逆に内容はめちゃくちゃでも意外と通じたりといった経験を体感する機会でもあります。経験を重ねれば、お決まりのフレーズは口をついて出てくるようになります。