メール(Email)で伝えるお礼の言葉は、じっくり読まれる媒体だけに、表現にも少し工夫を加えたいところ。Thank you. や Thanks. といった基礎的な表現をマスターしたら、さらに幅広い英語のお礼の表現にも挑戦してみましょう。
メールでのコミュニケーションは、互いに居合わせる状況ではない以上、具体的に明示的に記述することを意識するとよいでしょう。
早引きフレーズ一覧
カジュアルに使えるお礼のフレーズ
great を wonderful や amazing に変えることでバリエーションを出すことができます。
また、 kind 「優しい」と言うことでお礼を表します。
フォーマルに使えるお礼のフレーズ
・Thank you for ~
・I’m pleased to ~
・I appreciate +(名詞)
・Many thanks for ~
・How kind you are to ~
for のあとには名詞が、to のあとには動詞が続きます。
また、特にカジュアルなシーンで for や to でお礼を述べている内容を特定しなくとも明白のときは単に thanks だけでも問題ありません。
appreciate は他動詞なのでその後に目的語を来るということに注意が必要です。
thanks はカジュアルな場面で使われますが、上記の many thanks に限っては日本語の「誠にありがとうございました」のような決まり文句なので、このような用法に限ってフォーマルな場面で使われます。
カジュアルなお礼のフレーズ
thanks
調子どう?前風邪って言ってたよね
I’m good. Thanks for asking me.
よくなったよ。聞いてくれてありがとう
it is great
イベントであえて本当に良かった。最高だったよね
you’re helpful
今日はほんとに助かったよ。もし君がいなかったら迷子になってたね
that’s kind of you
写真送っておいたよ
That’s kind of you.
優しいね(ありがとう)
フォーマルなお礼のフレーズ
thank you
I am pleased
今日お会いできてうれしかったです。またお会いできることを楽しみにしております
appreciate
お返事ありがとうございます
many thanks
データを送っていただき本当にありがとうございました
how kind you are
そのタスクはもうやっておきました
How kind you are to help us. Since we are very busy, it helps us.
本当に感謝いたします。とても大変なので助かります
名詞を取るか、動名詞を取るか?
Thank you for の形を取るお礼のフレーズは、多くの場合、相手の行動を動名詞の形で記述する方法と、名詞の形で記述する方法、2通りの書き方ができます。
- Thank you for inviting me. → 動名詞を取る書き方
- Thank you for the invitation. → 名詞を取る書き方
意味はどちらも全く同じ、どちらを使っても適切です。ただ、簡潔明瞭に記述するという観点から、どちらかといえば名詞を取る書き方の方が好まれる傾向があります。
たとえば「本を贈ってくれてありがとう」と述べる場合、動名詞を取る書き方だと Thanks for giving me the book. のような記述になりますが、名詞を取る書き方だと Thanks for the book. とスッキリ記述できます。
メール中でお礼を述べる位置
お礼の内容による部分もありますが、基本的には、メールの冒頭(書き出し)部分でまずお礼を言う流れが最も無難です。
篤くお礼を述べたい場合には、メールの末尾で再度、あらためてお礼を述べてもよいでしょう。
カジュアルなメールでのお礼フレーズ例
冒頭で
彼にそれについて聞いてくれてありがとう
末尾にて
ありがとう、それじゃあまたね
フォーマルなメールでのお礼フレーズ例
冒頭で
催しにお越し頂きありがとうございました
末尾にて
重ねてお礼申し上げます。またお気軽にご連絡くださいませ
お礼を述べるか否か迷ったら迷わず述べる
ちょっとした事柄について、ひとことお礼を言っておこうか、それとも言わなくても大丈夫かなと迷う場面がもしあれば、そのときはお礼を述べましょう。
英語コミュニケーションでは積極的に「ありがとう」と伝える文化があります。これは「すみません」が先行する日本語文化とは好対照といえます。
日本人感覚でちょっと言い過ぎるくらいの比率が英語の標準と考えてておきましょう。
お詫び文句はお礼に変換する
日本語メールでは(特に日本語のビジネスメールでは)何かにつけて「お手数をお掛けし~」のようなお詫びのフレーズが使われます。英語にも同種のお詫び文句はもちろんありますが、お詫びを述べる機会は明確に非を認める場合に限られます。特にこちらの一方的な配慮や恐縮した気持ちに基づく(間を埋めるような)お詫び文句は、よりポジティブに「ありがとう」と感謝を伝える表現に変えて伝えてみましょう。それだけでもぐっと英語らしい英語メールに近づきます。