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「性別」の英語とは?多様性を理解するための基本用語

性別を英語で表現する

性別を指す英語表現は、シンプルながらも非常に重要なカテゴリーの一つです。日常会話から公式な文書まで、幅広い場面で使用されます。この記事では、性別を英語でどのように表現するか、その使い方や文脈に応じた使い分けを例文を交えて解説していきます。

「性別」は英語で何と言えばよい?

「性別」という概念を英語で表現する際には、いくつかの異なる単語が使われます。これらの単語は、それぞれ異なる文脈や意味合いを持ち、適切に使用することが重要です。本記事では、「性別」に関連する英語表現を紹介し、それぞれの用法を解説します。

「性別」の英語訳①gender

「gender」という単語は、社会的、文化的な性の側面を指します。この用語は、性別に関連する役割、行動、期待などを含み、生物学的な特徴だけでなく、個人のアイデンティティや社会における性の表現を示す際に用いられます。
例文①:She identifies as a woman, which is her gender identity.(彼女は女性と自認しており、それが彼女のジェンダーアイデンティティです。)
例文②:Gender roles can vary greatly across different cultures.(ジェンダーの役割は文化によって大きく異なることがあります。)
例文③:The company is striving for gender equality in the workplace.(その会社は職場におけるジェンダー平等を目指しています。)

「性別」の英語訳②sex

「sex」という単語は、生物学的な性別を指す場合に使用されます。これには、染色体、生殖器、ホルモンレベルなど、生物学的な特徴が含まれます。医学的な文脈や、生物学的な差異が重要な場面で主に使われる用語です。
例文①:The sex of the baby can be determined by ultrasound.(赤ちゃんの性別は超音波検査によって判定できます。)
例文②:Sex differences in brain structure have been observed in various studies.(脳の構造における性別の違いは、様々な研究で観察されています。)
例文③:It is important to consider sex as a factor in clinical trials.(臨床試験において性別を要因として考慮することが重要です。)

「性別」の英語訳③sexual orientation

「sexual orientation」という表現は、性的指向を意味し、個人が感じる性的な魅力の方向性を指します。これは性別そのものとは異なり、ヘテロセクシュアル、ホモセクシュアル、バイセクシュアルなど、人々がどの性に対して魅力を感じるかを表す際に用いられます。
例文①:Sexual orientation is an important aspect of one’s identity.(性的指向は個人のアイデンティティの重要な側面です。)
例文②:Discrimination based on sexual orientation is prohibited in many countries.(多くの国で性的指向に基づく差別が禁止されています。)
例文③:The survey included questions about participants’ sexual orientation.(その調査には参加者の性的指向に関する質問が含まれていました。)


単語の発音記号・カタカナ表記での読み方

英語の単語を正しく発音するためには、発音記号を理解することが役立ちます。また、カタカナ表記での読み方も日本人学習者にとって覚えやすい手段となります。以下に、「性別」に関連する単語の発音記号とカタカナ表記を示します。
gender [ˈdʒɛndər](ジェンダー)
sex [sɛks](セックス)
sexual orientation [ˌsɛkʃuəl ˌɔriɛnˈteɪʃən](セクシュアル・オリエンテーション)


それぞれの英語訳のニュアンス・文脈の違いまとめ

genderとsexの違い

「gender」と「sex」はしばしば混同されがちですが、それぞれ異なる側面を指します。「gender」は社会的、文化的な性の側面を表し、個人のアイデンティティや性の表現に関連します。一方、「sex」は生物学的な性別を指し、医学的な文脈や生物学的な差異が重要な場面で使用されます。

sexual orientationの意味と使い方

「sexual orientation」は性的指向を意味し、個人が異性、同性、両性に対して感じる性的な魅力の方向性を表します。この用語は、性別とは独立した概念であり、人々の恋愛や性的な関係の傾向に関する議論で用いられます。

「性別」を使う際によく用いられる表現

表現① identify as

「identify as」という表現は、「~と自認する」という意味で、個人が自分自身をどのように見ているか、またはどのように社会的に表現したいかを示す際に使用されます。この表現は、ジェンダーアイデンティティや性的指向に関する話題で頻繁に登場します。
例文:He identifies as a transgender man.(彼はトランスジェンダーの男性として自認しています。)

表現② biological male/female

「biological male」や「biological female」という表現は、生物学的な男性または女性を指す際に使われます。これらの用語は、生物学的な性別に基づいた身体的特徴や生殖機能に焦点を当てたい場合に適しています。
例文:The patient is a biological female presenting with symptoms of polycystic ovary syndrome.(患者は多嚢胞性卵巣症候群の症状を示している生物学的な女性です。)

表現③ Ms./Mr./Mx. の使い分け

敬称である「Ms.」、「Mr.」、そしてジェンダーニュートラルな「Mx.」は、個人の性別や性自認に応じて使い分けられます。「Ms.」は既婚・未婚に関わらず女性に対して、「Mr.」は男性に対して使用され、「Mx.」は性別を特定したくない、または非バイナリーなどのジェンダーアイデンティティを持つ人々に対して使われることがあります。
例文:Please address the envelope to Mx. Smith if you are unsure of their gender.(相手の性別が不明な場合は、封筒に「Mx. Smith」と記載してください。)

性自認と性別表現に関する英語表現

性自認を表す英語表現とその使い方

性自認を表す際には、「identify as」のほかにも、「gender identity」という言葉が使われます。これは個人が自己認識する性別を指し、社会的な性別の役割や期待とは異なることがあります。性自認は多様であり、トランスジェンダー、ジェンダークィア、ノンバイナリーなど、多くのカテゴリが存在します。
例文:Alex’s gender identity is non-binary, which means they do not identify as strictly male or female.(アレックスの性自認はノンバイナリーであり、厳密に男性または女性と自認しないことを意味します。)

性別表現とプロフィール記載の英語例文

プロフィールや公式文書に性別を記載する際には、個人の性自認に合わせた表現を用います。例えば、性別の項目に「Male」、「Female」、「Non-binary」、「Prefer not to say」などのオプションを提供することで、個人のアイデンティティを尊重することができます。
例文:In the gender section of the form, you can select ‘Non-binary’ if you do not identify as male or female.(フォームの性別欄では、男性でも女性でもないと自認する場合に「Non-binary」を選択できます。)

性別に関する社会的な話題と英語表現

性差別と性別平等の英語での議論に使われる英語表現

性差別や性別平等に関する議論では、特定の英語表現がよく用いられます。「gender discrimination」は性に基づく差別を、「gender equality」は性別に関わらず平等な扱いを受けるべきであるという概念を指します。これらの表現は、社会的な変化を求める運動や政策の議論で頻繁に登場します。
例文:We must work together to combat gender discrimination in all areas of society.(社会のあらゆる分野で性差別と戦うために、私たちは協力しなければなりません。)
例文:Gender equality is not just a women’s issue; it is a human rights issue.(性別平等は女性の問題だけでなく、人権の問題です。)

まとめ

この記事では、「性別」を英語で表現するさまざまな方法と、それぞれの単語のニュアンスや文脈の違いについて解説しました。また、性自認や性別表現に関する表現、社会的な話題における英語表現も紹介しました。これらの知識を活用することで、性別に関するより敏感で適切なコミュニケーションが可能になります。


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