recognition と cognition、スペルが似ている単語同士であり、両者とも日本語で「認識」と訳されています。しかしながら、この二つの単語が意味する「認識」の内容は少し異なるのです。
知の獲得プロセス「cognition」
cognition について、The American Heritage Dictionary では次のように解説しています。
「意識、知覚、推論、判断の側面を含んだ、「知」の獲得過程」
また、 Oxford Dictionariesでは次のように解説しています。
「思考や経験、感覚による、知識や理解を得るための過程」
これらの表現からもわかるように、cognition とは、知ることの獲得過程、つまり自ら認識しようとした過程を指します。主に、学問的な文脈で使われることが多いです。
We have studied the role of cognition in the experience of emotion for seven years.
我々は、感情の経験の中で認識力がどのような働きをするのか、7年間にわたって研究してきた
This medicine can improve cognition and memory.
この薬は、認識力と記憶を改善することができます
出来事の認識「recognition」
recognition について、The American Heritage Dictionaryでは次のように解説しています。
「以前知覚したものに気づくこと」
また、Oxford Dictionaries では次のように解説しています。
「予期せず出会った人やモノを知ること」
これらの表現からもわかるように、recognition とは、自分の経験したことを認識する過程を指していると言えるでしょう。cognition よりも、日常的に使われることが多いです。
また、「正しい、妥当であるということの容認」「公的な評価を示す」など、その他の意味で使われることもあります。
She hardly recognized her house when she got back to it.
彼女は戻ってきた際に、自分の家を認識することが困難だった
He wore so much makeup for the festival that you may not able to recognized him.
彼はお祭りのためにかなりお化粧をしたから、きっと君は彼に気づかないと思うよ