「良い人」と言いたいとき、どのような英単語を使いますか?「親しみやすい」のか「慈悲深い」のか、それとも「単に良い人に見えるだけ」なのか…。「良い人」を的確に表現するために、様々な英単語を学びましょう。
目次
「良い人」を表す名詞表現
「良い人」を表す汎用的な表現として、good person(良い人) や great character(良い性格の人) があります。
古めかしい言い方では、brick も「良い人」を表す単語として使われます。「レンガ」という意味もありますが、人に対して使われるときには「とても親切で信頼できる人」という意味になります。
彼は良い奴だよ。だからこんなに長いこと友達をやってるんだ
今日は宿題を手伝ってくれてありがとう。君は本当に良い奴だな!
その他に、「良い人」(親切だったり、親しみやすかったり…)を表す形容詞を見てみましょう。
人に親切である「kind」
他人の幸せのために、注意を払ったり助けてあげたりする人を kind で表します。日本語訳では「親切な」「思いやりのある」となります。
kind の類義語を紹介します。
- attentive :注意深く人の話を聞く、面倒見の良い
- helpful : 進んで人助けをする
- considerate :思いやりのある
- thoughtful : 物事を注意深く考える、人助けに熱心である
- solicitous : 誰かを助けることに熱心である、熱心に気遣ってくれる
- gentle :優しくて、物腰の柔らかい
生まれつき心根の良い「kindhearted」
kindhearted は kind と似ています。どちらも「優しく思いやりのある」という意味ですが、kindhearted はその性格が「生まれつきのものである」ときに使われます。
思いやりのある「sympathetic」
他人に対して理解を示し、思いやりのある言動が出来る人を、sympathetic で表します。日本語では、「思いやりのある」「同情的な」と訳されることが多いようです。
sympathetic の類義語を紹介します。
- tenderhearted:とても優しく、情にもろい
※簡単に心動かされてしまうことから、「お人よし」というネガティブな意味で使われることもあります。 - compassionate:同情的で、情け深い
- softhearted:同情的で、優しい
- generous:思いやりのある、(普通以上に)お金や援助、優しさを惜しみなく与える
- humane:(特に困っている人に対して)優しさや同情を与える
慈悲深い「benevolent」
benevolent には「善意の」「慈悲深い」という意味があります。個人に対して使われるだけでなく、慈善活動を行っている組織や宗教団体に対しても使われています。パブリックな要素を含む、少し堅い表現です。
- well-meaning:善意の
※必ずしも善意で行うことが良いこととは限らないので、ネガティブな意味で使われることもあります。 - charitable:慈悲深い、貧しい人々を助けようとする
- philanthropic:優しく思いやりのある、貧しい人々を助けようとする、博愛主義の
- humanitarian:人々の福利増進を目指す、人道主義の
以前の政府は、貧しい者達にもっと優しかった
その慈善家は、二人の孤児を引き取って世話をした
親しみやすい「friendly」
「親しみやすい」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは friendly でしょう。この他にも「親しみやすい」を意味する英単語はいくつかあります。
- amicable : 厳しい状況下においても友好的である
- bonhomous : 友好的であり、明るい
※「親しみやすさ」「幸せ」を意味する bonhomie という名詞から生まれた形容詞です。
- girl-next-door : (女の子限定で)親しみやすい
※使い方によっては、「どこにでもいる女の子」「個性のない女の子」というネガティブな意味になることもあるので気をつけましょう。
表面上良い人ぶっている人は?
(look as if) butter wouldn’t melt in one’s mouthは、「表面上良い人に見せかけているのに、心が冷たい人」という意味です。直訳すると、「バターが口の中で溶けないかのように見える」です。つまり、「良い人(=口の中でバターが溶けない人)のように見えるが本当は違う」というニュアンスです。日本語でいうと「虫も殺さぬ顔つきをしている」や「猫をかぶっている」に近い意味です。
彼女は良い人に見せかけているが、裏で悪事を働いている。
逮捕されるまで、彼は潔白を装っていた。
なぜ性格の良い人は、口の中でバターが溶けないのかについては分かっていません。
※バターには「おだてる」という意味もある
butter upという英語表現は、「~をおだてる」という意味です。butterは動詞として機能しています。butterには名詞でお世辞という意味もあり、両者とも俗語として使われています。
私は常に権力者の機嫌をとっている。それが私の成功の秘訣なのだ。