英語で「教えてください」と頼む場合の、代表的な表現として、 tell me と let me know が挙げられます。どちらも趣旨は似通いますがニュアンスは微妙に違います。
場面に応じて、tell me と let me know を使い分けられるようになりましょう。
tell me と let me know の主なニュアンス差
tell me は積極的に求めるニュアンス
tell me には「情報が必要なので(ぜひ)教えて欲しい」、「今ここでその情報が欲しい」というニュアンスがより強く含まれます。
tell me には、「教えてちょうだい」という頼みを相手が聞き入れて(教えて)くれるという考えが念頭にあります。教えてもらえることが半ば前提されており、断られるという状況が度外視されています。
ぜひ教えてください、というニュアンスを表現する意味で、道を尋ねたり感想を聞いたりといった場面では tell me は適切なニュアンスで使えます。
状況によっては強いるニュアンスや切迫した感じを伴いがちでもあります。気のおけない仲なら、それも適切かもしれませんが。
訳例
- 話してよ
- 聞かせてよ
- 言ってくれ
- 教えてくれない?
let me know は控えめに求めるニュアンス
let me know は、使役動詞(let)を使って「知らせてほしい」と婉曲的に依頼する言い方です。
let me ~と自分(話者自身)に対する言及の形を取るため、相手に対する切迫感が薄れ、より柔らかで丁寧な印象が加わります。
let me know には「その情報が必要不可欠というわけではない」もしくは「情報がすぐに得られなくても構わない」といったニュアンスを伴いがちです。「もし何かあれば」、「~の時には」、のように条件が当てはまったときのみ教えてほしいという場合にもよく使われます。
文脈にもよりますが、目上の人との会話やビジネスシーンでは「let me know」を使ったほうが無難です。
訳例
- 教えて頂けますか
- もし~なら、お知らせください
tell me の方が適切に響くことの多い場面
道などを尋ねる場面
人に道を聞くときというのは、困っていて今すぐ答えが欲しい場合です。必要に迫られた場面なので、 tell me を使います。
駅までの道を教えていただけないでしょうか
ぐいぐいと言い寄る場面
口喧嘩や、上の立場の人が命令するときなどに tell me が使われます。
本当のことを教えて
親しい人と気さくに話す場面
切迫していなくても上下関係がなくても、友達同士で普通に話すときにも tell me は使えます。ラフな表現という風に覚えておけば大丈夫です。
ゆうべ見たっていう映画について教えてよ
let me know の方が適切に響くことの多い場面
約束を取り付ける場面
デートの別れ際や、会議のアポイントメントをとるときなどに let me know が使えます。
空いてる日あったら言ってね
ご都合のよい日時を教えていただけますか
質問や意見を受け付ける場面
授業の終わりに先生が言ったり、全体に対してのお知らせの最後に添えられたりするフレーズです。
質問があればお知らせください
条件・機会を限定する場面
「~の時は」などたまにしか起こらないもしくは起こるかどうかもわからないような話の時にも let me know は使えます。
日本に来た時には教えてね
関連記事:たまには英語でどういう?