英語の「否定疑問文」の使い方のコツとニュアンス上の注意点

英語の会話表現には「否定疑問」(negative questions)と呼ばれる表現方法があります。否定疑問文は否定語を伴う疑問文です。

否定疑問文は、英語の通常の疑問文とは違った特殊なニュアンスがあります。答え方も日本語とは少し違った要領が必要です。会話中のとっさの応答では、日本人がまごつきやすい部分。しっかりとニュアンスや使い方・答え方を把握しましょう。

否定疑問文の基本的な形

否定疑問文は、疑問文から派生した表現方法といえます。疑問文に否定語を組み込む形で表現されます。

Do you know him? → Don’t you know him ?

また、見方によっては否定文の派生とも捉えられます。つまり、否定文を疑問形に直す形の表現とも言えます。

You don’t know him. → Don’t you know him ?

基本は疑問文ですので、一般動詞が用いられる文では dodoesdid の助動詞を先頭に登場させ、be動詞が用いられる文では isare といったbe動詞 を先頭に位置させます。

疑問文を否定疑問文にする場合、先頭に置いた助動詞または be動詞を否定語の加わった短縮形にします。do + not = don’t、are + not = aren’t 、という感じで。

267055247

否定疑問文のニュアンスの勘どころ

否定疑問文は、普通の疑問文とは少し違った特殊なニュアンスを込める意味合いで用いられます。

否定疑問文に込められるニュアンスは色々ですが、たとえば、相手に同意を求めるニュアンスだったり、意外性の驚きを表現するニュアンスだったりする場合があります。

誤解を怖れずに言ってしまえば、否定疑問文は反語のニュアンスを含む表現と捉えられるかもしれません。あえて否定語を含めて表現することで、「そうではないのか?(否、ある)」というような含みを持たせているわけ、そう考えてみると腑に落ちる場面がけっこうあります。

Isn’t it expensive?
それ少し高くない?(もっと安くていいでしょう)
Isn’t she something?
彼女、すごくない?(すごくない訳ないよねスゴいんだよ)

否定疑問に対する返答の要領

否定疑問で問いかけられた場合は、返し方に注意が必要です。イエスとノーの受け答えの扱いが日本語の要領とは全く違っていて、高確率で混乱します。

混乱の元は、日本語を通じて理解しようとする思考プロセスにあると言えるかもしれません。日本語を挟んでしまうと、はい・いいえの返答が逆転してしまいます。

Don’t you come with us?
一緒に来ないの?
Yes, I do.
いえ、行きます
No, I don’t.
はい、行きません

普通の疑問文と同じ受け答えでよい

英語の疑問文への答え方は、否定語の有無に左右されません。つまり、普通の疑問文も、否定疑問文も、同じ回答で同じ趣旨を示します。

問いかけの内容が「来るのか来ないのか」という質問であり、来る(行く)ことが期待されているなら、問いかけの形が「来る?」であっても「来ないの?」であっても、来る(行く)と返答するなら Yes. が正解です。

いっそ否定疑問文は単に通常の疑問文を強調して述べる言い方である、と捉えてもよいでしょう。イエスとノーの扱いは、ただの疑問文と一緒で問題ありません。

イエスとノーが煩雑なら省いてしまうのも手

どうしても返答のイエス・ノーの選択が日本語のハイとイイエに引きずられて混乱してしまうなら、いっそ「イエスかノーかで返答しない」という判断も検討しましょう。

たとえば「一緒に来ないの?」と聞かれたなら、ハイとかイイエとは言わずに「行きます」とだけ答えてしまえば、それで十分な返答になります。


疑問文と否定疑問文とでニュアンスの変わる表現もある

否定疑問の中で用いられると、通常の疑問文とはまた少し違ったニュアンスを醸すような表現があります。

特に数量を示す表現(manymucha lot oflots of)などは特徴的なニュアンス差があります。ちょっとだけ踏まえておきましょう。

many、much、a lot of、lots of の違いと使い分け方

many と much

many と much は、基本的に「多さ」を表現する語ですが、否定疑問文の中で用いられると、「どちらかといえば少数・少量を期待している」「多いとは想定していない」ニュアンスが出てきます。

Don’t they sell many parts?
彼らは部品をたくさん売っているわけではないんだろう?
Can’t you drink much?
あまり飲めないんだよね?

a lot of  と lots of

a lot of と lots of も「多量さ」を意味する表現です。否定疑問文で用いられた場合、「どちらかといえば多数・多量を期待している」ニュアンスが生じます。

Didn’t they leave a lot of food?
彼らは食料をたくさん残したんじゃなかったか?
Isn’t there lots of water in that region?
その地域には水がたくさんあるんだろう?

 

たとえば、英語で「あなたには友達があまりいないの?」と訊ねられたとします。それが Don’t you have many friends ? と聞かれたのか、Don’t you have a lot of friends ? と聞かれたのか、表現によって含意が微妙に違ってきます。

Don’t you have many friends ? は、質問者が「この人は友達が少ないだろう」と思っていることを暗に示します。

Don’t you have a lot of friends ? は、質問者が「この人は友達が多いのだろう」と思っていることを暗に示しています。





WebRTCで無料英会話