ここがポイント
- will は「~するだろう」(単純未来)および「~するつもりだ」(意志未来)の意味で用いられる
- be going to は「~することになっている」という予定・計画を表現する意味で用いられる
英語の will および (be) going to は、今後・これから・未来のことを表現する未来表現です。「未来形」「未来時制」と呼ばれることもあります。
英語の未来形(未来表現)will と be going to の場面別の使い分け方
「will」の意味・ニュアンス
will は単に未来のことについて述べる(単純未来)
will の未来表現としての機能は「単純未来」と「意志未来」に区分されます。そのうち「単純未来」は、「単に未来の事について述べる(他意のない)叙述」に使える語です。
「他意のない叙述」というのは、話者の意図を含まないということです。自分の意思に関係なく、そういう未来になる、という事を表現します。
明日は晴れるだろう
It will be winter soon.
もうすぐ冬がくる
単純未来は、叙述内容の確実さとは無関係に使えます。つまり、「予測」も will で表現できます。
「来年で20歳になる」というような絶対確実な未来はもちろん、天気予報が外れる可能性もあると承知の上で「明日は晴れるだろう」ということを will で表現できます。
will は話者の意思を示す(意志未来)
will は未来の事柄に関する意思(意志)を表現する意味でも使われます。とりわけ、「事前に決めておいた事柄」ではなく「その場でそう決めた事柄」のニュアンスを含みます。
たとえば、会話中に(going to ではなく)will を使って述べた場合、会話中もしくは発話の時点で意思決定した雰囲気が出ます。
明日何時に待ち合わせようか
🤔 After 10 is convenient for me.
10時以降が都合良いなあ
🙂 Then, we will meet at 10 tomorrow. See you!
なら明日10時に待ち合わせよう、じゃあね
will は未来のことに関する《強い意志》を示す
will は未来の出来事についての自分の意志を表現するニュアンスの色濃い表現です。
英語の助動詞「will」の基礎イメージと具体的な使い方・覚え方
will は現在・現時点の事柄についての自分の意志を表現する際にも用いられます。未来と現在との区別があいまいで、どちらとも付かない表現になっている場合も多々あります。
メンバーに選ばれたなら私は成功する
来年留学するつもりだ
be going to の特徴とニュアンス
be going to はすでに決まっている未来を示す
be going to も、willと同様、語り手の意志に基づく未来について語るときに用いられます。ただし、be going to は語り手が話す時点ですでに決まっている事柄を主に示します。
will が「会話中に意思決定したこと」を示す表現なら、be going to は「会話時点ではすでに決定されていたこと」を示す表現といえます。
今年の冬はどうするの?😄 I’m going to ski in Nagano!
長野でスキーをする予定だよ!
長野にスキーをしに行く予定は前々から決めていた計画というニュアンスが含まれています。
be going to は客観的な未来を示す
be going toは、比較的客観的な未来について言及するニュアンスも含みます。
「語り手が話す時点ですでに決まっている事柄」も、ある意味では客観的な未来といえるでしょう。
特定の兆候を手がかりとした推測なども、客観的な判断といえます。たとえば、雲行きが怪しくて「雨が降るだろう」と推測できる状況なら、It’s going to rain. の表現が適切です。
空を見てください、雨が降りそうですね
敵方はもう7点も獲得している、我々はこの試合に負けそうだ
will を使って It will rain.(It’ll rain.)と表現すると、根拠は特にない主観的な推測や、「雨は降るものだ」という摂理のようなニュアンスが出てきます。
It’s going to rain. は「雨が降ることになるだろう」程度の意味合いで捉えておくとよいかも知れません。
will と be going to の使い分けどころ
will と be going to のどちらを使って表現しても特に不自然でない場合は多々あります。どちらでも自然な英語表現に聞こえる場合、却って意図しないニュアンスで相手に伝わる懸念が生じます。
I‘m going to take an English exam next month.
来月英語の試験を受けます
will を使って「試験を受けます」と言うと、どちらかというと自分の意志で英語の試験を受けるニュアンスが強調されます。
英語能力試験を自発的に受験するような場面、または、会話の最中に(その場で)「よし英語の試験を受けよう」と決めた、という場面なら will の方が適切でしょう。
あらかじめスケジュールが決まっている英語の試験を受けるという場合、たとえば学校の期末に行われるテストを受けるという場合は、 be going to が当てはまるでしょう。話し手が英語能力試験を受験することにしており、それを相手に報告する、という場合も be going to が適切です。
とはいえ、実際の会話では、厳密に区別しなかったらからといって致命的な誤解を招くという場面もそうそうありません。まずは尻込みせずに会話に挑んで、会話の中で慣れていく気構えこそが重要です。