「時刻」を英語で指し示す言い方おさらい

英語で時計の時刻を「何時何分」と読み上げる言い方は、日本語とは要領の異なる部分があり、少しだけ複雑です。日本語感覚のまま単語を置き換える感じでは表現しきれません。

時刻を具体的に述べる場面は、たいてい、明確に正確に示す必要のある場面です。うっかり適当に述べて認識のズレを招いりしないように、正しい表現のしかたをおさらいしておきましょう。

基本

基本的に午前・午後各12時間で表現する(24時間で表現しない)

英語圏では、基本的に「17時」や「23時」といった1日24時間の数え方は用いられず、午前12時間+午後12時間に2分割して表現する方式が用いられます。とりわけアメリカやカナダではこの傾向が顕著です。

1日を通して24時間で分割する言い方(24時制)がないわけではありませんが、24時間制が用いられる場面は軍事関連や公共交通機関といった特殊な環境に限られます。日常的にはもっぱら午前・午後各12時間の12時間制が一般的です。

午前は a.m. 、午後は p.m.

「午前」および「午後」は、英語ではそれぞれ a.m. および p.m. と表現します。

a.m. はラテン語の ante meridiem (before noon)の略、p.m. はラテン語の post meridiem (after midday)の略です。大文字で A.M. と表記される場合もあります。いずれにしても略記を示すピリオドは必要です。

発音はアルファベットを1音ずつ読む形で、a.m. は /eɪˈɛm/ 、p.m. は /piːˈɛm/ と発音します。

a.m. も p.m. も時刻を示す数字の後ろに置く

a.m. および p.m. は時刻の後ろに置いて表現します。つまり、「午後5時」なら 5 p.m. のように表記します。日本語とは逆です。

文脈上、午前か午後かが明白である場合は、a.m. や p.m. は省略されることもあります。

morning や afternoon で代用する言い方もある

a.m. や p.m. をそれぞれ in the morning および in the afternoon と表現する言い方も、日常会話ではよく用いられます。午前と午後を「朝」と「昼過ぎ」に言い換える要領です。

語順は a.m. / p.m. と同じく、時刻の後ろに配置して 9 in the morning のように述べます。

「9時ぴったり」のように表現する言い方に o’clock という語があります(後述)が、この o’clock は基本的に a.m. / p.m. と併用できません。o’clock を用いるなら 9 o’clock in the morning のように morning / afternoon を用いると無難です。

  • nine a.m.(午前9時)
  • five p.m.(午後5時)
  • nine in the morning(午前9時)
  • five o’clock in the afternoon(午後5時ちょうど)

具体的時刻を指し示す表現方法

「~時ちょうど」(00分)を表現する言い方

「1時ちょうど」「2時ぴったし」「10時00分」のように表現される時刻は、「分」の表現を伴わない代わりに、o’clock の語を添えて表現します。

o’clock はもともとof the clock を短縮した表現だそうで、Merriam-Webster によれば16世紀の文献にすでに使用例が確認できるという、古い表現です。

  • one o’clock(1時)
  • two o’clock(2時)

o’clock を用いつつ午前・午後を明示する場合は a.m. / p.m. の代わりに in the morning / in the afternoon を使いましょう。

表記上は「6:00」のように表現してもよい

文字に記す場合は one o’clock は「1:00」とも表記できます。読み方としては、 one o’clock と読むことになります。

「何時何分」はそのまま「時-分」の数字の羅列で表現できる

何時何分と「分」まで述べる場合の言い方は、4時6分= four six 、という具合に、数字だけ並べる言い方で表現できます。

  • four six(4時6分)
  • four fifteen(4時15分)
  • four forty-five(4時45分)
  • two fifteen p.m.(午後2時15分)

「何時(ちょうど)の何分後」とも表現できる

数字だけ並べる言い方の他に、「5時の7分前」「4時から3分後」のように、時刻ぴったり(o’clock)に照準を合わせて述べる言い方もできます。

「~時の~分前」「~時の~分後」と表現する言い方は、before および after を使って表現する方法と、 to および past を使って表現する方法があります。

before / after と to / past は、それぞれ対になる語なので、混用は避けましょう。

before と after

  • six after four(4時6分)
  • fifteen after four(4時15分)
  • fifteen before five(5時15分前=4時45分)

to と past

  • six past four(4時6分)
  • fifteen past four(4時15分)
  • fifteen to five(5時15分前=4時45分)

half と quarter を使って表現する言い方

時間の「分」の表現は、30分単位および15分単位で扱われる場合も多々あります。英語でも30分と15分はよく用いられる区切りです。

1時間は60分であり、30分の区切りは半分ということで half とも表現されます。同じく、15分の区切りは60分の4分の1ということで quarter と表現されます。

たとえば「4時15分」は、4時から15分後という意味で「quarter after four」と表現できます。「4時45分」なら、5時の15分前ということで「quarter before five」と表現できます。

ただし「~時30分」を half で表現する場合に限り、もっぱら half past ~(時)と past を使って表現します。 (half after five のように after を使った言い方は基本的にしません)。

 


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