「どこそこへ行く」という英語表現は「go to 場所」と言えばまず間違いありません、が、もちろん go to の他にもさまざまな言い方で「行く」を表現することが可能です。
いつもとは少し違った表現を知っておくと、よりニュアンスを表現しやすく、自然でこなれた英会話に近づきます。「行く」表現の使い分けの達人を目指してしまいましょう。
head for
head を動詞として用いる head for ~ または head to ~ は「~に向かう」、つまり「~へ行く」という意味で用いられます。頭(head)が目的地の方向に向いているイメージです。
「北に向かう」を head up to 、同じく「南へ向かう」を head down to と表現したりもします。
I will head for the station soon.
すぐに駅に向かうよ
I’m heading up to Kanazawa.
金沢へ向けて北上中
Jim headed back a moment ago.
ジムならついさっき帰ったよ
head は口語的な表現として go to の代わりにひんぱんに使われる表現です。
off to
off to も口語的な表現で、よく使われます。ここでは前置詞ではなく副詞として用いられています。
off は総じて「離れる」という意味をもつ語で、この off to も基本的に、行き先よりもむしろ「現在の地点から離れて(どこかへ)行く」という点がニュアンスの中心にあります。「帰ります」と言いたい場面や、電車やバスでの「降ります」という場面でも使えます。
I’m off to Jamaica on business next week.
来週、出張で、ジャマイカ に行くんです
Where are you off to?
どこへ行くの?
I have to get up early tommorow. I’m off to bed.
あした朝早いから。もう寝るよ
go out
go to の to を out (外)に置き換えて go out と表現する言い方もあります。out は副詞で「外に出ている」「出かけている」という意味合いです。
ただし、to は前置詞で後ろに行き先(場所)が置かれますが、out は副詞なので場所を伴いません。その意味では go to を完全に代替する表現というわけではありません。
go ~ing(しに行く)に out を挿んで go out ~ing (~するために出払っている)と表現することもできます。
Let’s go out with me next Sunday.
来週の日曜ぼくと出かけようよ
She’s gone out.
彼女は外出中です
She’s gone out shopping.
彼女は買い物に出かけています
out は、go に限らずさまざまな表現と組み合わせて「出かける」というニュアンスを出せる語です。go out は「外に出かける」(多分に「デートする」)ですが、eat out といえばレストランなどで「外食する」こと、night out ならクラブやバーなどでの「夜遊び」といった感じです。be out で「外出している」「中にはいない」と表現することもできます。
Shall we eat out tonight?
今夜は外食にしようか
Today’s night out was so fun!
今夜はとっても楽しかった!
My father is out in the garden.
父は庭に出ておりますよ