日本語には「目糞鼻糞を笑う」ということわざがあります。自分も似たようなもんなのに自分は棚に上げて相手を見下すさま。しかも、いかにも低次元の争い。昔の人はよくこんな言い方を思いついたものです。
英語にも似たことわざがあり、pot calling the kettle black といいます。
ところで「目くそ」は英語で何というのでしょうか。鼻くそは?ついでに耳くそは? はたまた野グソは?
目くそは「目の排泄物」
目くそを意味する主な英語表現として eye discharge があります。discharge は「排出されたもの」「排泄物」といった意味の単語です。
eye mucus という言い方もあります。こちらは「目ヤニ」(目脂)に対応する表現。使用例はやや少なめです。
口語表現としては sleep や sleepies とも言います。
ハナクソは booger
鼻くそには、nasal mucus という言い方の他、アメリカ英語では俗に booger とも呼ばれます。booger は乾いたハナクソ。水っぽい「鼻汁」は snot といいます。
ちなみに「鼻をほじる」は pick one’s nose、「鼻をかむ」は blow one’s nose のように表現できます。
耳くそは earwax
耳くそに対応する一般的な英語は earwax です。wax(ワックス)=蝋状のもの。これは湿性耳垢を前提とする言い方といえそうです。
学術用語としては cerumen と呼ばれます。wax にあたるラテン語に由来する語です。
総称して rheumとも
学術用語としては目くそも耳くそも rheum と呼ばれることが多々あります。rheum は老廃物やホコリ等の異物を腔外に排出するために粘膜から分泌されるものを指す語で、涙や痰も含まれます。
野グソは「野外排便」
目くそ鼻くそとは毛色が違いますが、野ぐそは defecating outdoors あるいは open defecation のように表現されます。
defecate は「排便」の意味。大小便どちらも含む語です。いわゆる立ちションも defecating outdoors に含まれます。
「目くそ鼻くそを笑う」を英語で言うなら
日本語の「目くそ鼻くそを笑う」に当たる英語のことわざには pot calling the kettle black があります。
直訳すれば「ポットがやかんを黒助呼ばわりする」といったところで、ポットは自分も十分に煤けているのにやかんの煤け具合をからかっているという構図です。