イギリスではパブ(Pub)が街のいたる所にあります。日本の居酒屋のようなものですが、居酒屋よりも親しまれているといってよいでしょう。イギリスに滞在することがあれば、一度は入る機会があるはずです。
パブに入店したらまず着席
パブに入ったらまずは席につきます。注文はその後です。テーブル席とカウンター席を併設しているパブが大半ですので、席を案内してもらう際には希望の席を伝えましょう。
We’d like to sit at the table. テーブル席で。
We’d like to sit at the bar. カウンター席で。
bar には「カウンター席」という意味があります。なかなかオシャレな言い方です。
ビアを注文に行く
座性を確保したら次は飲み物の注文です。イギリス式のパブでは、店員さんを呼ぶのではなく、自分で注文カウンターへ行って注文します。
カウンターはお店の真ん中にあって常に賑わっているので、すぐ気づきます。
注文時に料金も支払うので、お財布も忘れずに。というよりも、席を離れる際には一通り自分の持ち物を身につけて離れましょう。貴重品を置いて座席の確保が通用する国は日本くらいのものです。
落ち着いた装いが印象的な伝統的様式の英国式パブ。
ビールは基本「パイント」で頼む
英国式パブでは、ビールの注文は パイント(pint)単位が基本です。(ポンド・ヤード法に含まれる単位です)
ビールにもラガー(lager)やエール(ale)といった種類があり、単に「ビールを」ではなく lager か ale かを指定する言い方が普通です。
A pint of lager, please. ラガーを1杯おねがいします
A pint of ale, please. エールを1杯おねがいします
1パイントはミリリットル換算で500~600ml程度です(英国式/米国式の換算で量に差があります)。日本の居酒屋で使われるジョッキは350~500ml程度なので、1回り2周りほど大きく感じるでしょう。
でかいよ!
ハーフサイズ(a half-pint of lager)もあるので、初めての注文ではハーサイズを試してみるのもよいでしょう。
ラガーとエールの違い
「ラガー」(lager)は、長時間かけて醸造するビールの総称、「エール」(ale)は比較的短時間で醸造を終えるビールの総称です。
ビールの国として知られるドイツではラガーが好まれます。日本でもラガーが主流です。
イギリスではエールの方が主流です。イギリス発の黒ビール「ギネスビール」(Guinness)は代表的なエールのブランドです。エールはあまり冷やさずに飲まれます。泡もさほど多くありません。
そしてフィッシュ&チップス
イギリスの代表的なフードとして知られるフィッシュアンドチップスは、パブの定番メニューでもあります。白身魚のフライと、カリッと揚げたポテトの盛り合わせ。ビールによく合うオツマミです。いちど食べたらきっと次回も注文せずにはいられなくなるはず。
そこでしか味わえないビールを
ラガーにもエールにも膨大な数のブランドがあり、お店によっても取りそろえは違います。有名なラベルのお酒もあれば、いわゆる地ビール(local beer)を置いているパブもあります。
冷やし方やジョッキの形など、店の個性によってもビールの味わいは違ってきます。何よりも「パブで飲む」という飲み方はお酒をおいしくしてくれます。本場のパブに行く機会があれば是非、心ゆくまでお酒を堪能してみてください。