日本語の日常会話ではしばしば「なるほど」という相づち表現が使われます。なかなか便利な表現です。英語でも同じような相づちを打てるようになりましょう。ただ、ニュアンスに応じていくつか表現を使い分ける必要がありそうです。
日本語の「なるほど」は、基本的には、相手の話に対して理解・納得したことを示します。賛成しかねる場合にも「君の言いたいことは分かった」と前置きする意味合いで「なるほど」と言ったりします。その辺のニュアンスを踏まえれば、英語の置き換えもできそうな気がしますよ。
みんなの回答:
なるほどね!は英語でどう言うの?
そうなんだ!は英語でどう言うの?
「は~、なるほどね」という同意のニュアンスを表現する
un-huh は「うん、うん」という軽い頷き
uh-huh は相手の話を聞いているよ、ということを示したり、相手の話に同意を示すときの相槌表現です。語感もニュアンスも日本語の「うん」に通じる言い方です。
un-huh は相手の話を遮らないので、話の途中でも反応を示す場合にも使えますし、相手が「どう、分かった?」と聞いてきた場合に「分かった」と応答する意味合いでも使えます。
B:Uh-huh.
A:僕はこの店をもっと大きくしたいんだ
B:うん (へぇ)
B:Uh-huh.
A:この映画みたい?
B:うん
ただし、uh-huh ばかりで返していてはどうしても空返事というか生返事のような印象を与えてしまいます。コレさえ把握すればOKという代物でないということは肝に銘じておきましょう。
I see. は「そうなんだ」という発見
I see. という表現は、基本的には「分かりました」という意味の一言で、会話中では「話を理解している」ということを示す相づち表現として用いられます。
I see. は、それまで分かっていなかった知見を得た場合の反応を示します。相手の意見を知って得心した場合などにはぴったりです。必ずしも相手の意見への同意や賛成を意味するものではなく、賛成しかねるものの理解はしたという意味で「分かります」「そうなんだ」というような文脈でも使えます。
B:I see.
A:ただちょっと彼女を見たかっただけなんです。彼女のことが好きなので
B:なるほどね
That makes sense. は「確かにそうだ」という同意
That makes sense. は、いまひとつハッキリとは把握していなかった事柄が明瞭に理解できた場合に使える相づち表現です。makes sense は「意味をなす」「道理にかなう」という意味。それはその通りだね、といったニュアンスです。
事実として理にかなっていると言いたい場合、あるいは、相手の意見の合理性を認める場合にも使えます。
B:That makes sense.
A:傘よりもレインコートを持って行くべきだよ。たくさん動くから
B:確かにその通りだ
I get it. は「了解」という場合
I get it. は、相手の話の内容を自分の頭で理解できた、話が腑に落ちた、というような場面で使える表現です。get は基本的には「得る」「入手する」といった意味で用いられる動詞ですが、「理解する」という意味合いでも使われます。
get を過去形にして I got it. と言っても同じ意味で使えます。 I got it. もよく使われる言い方です。語感の好みで選んでしまってもよいかも知れません。
B:Yeah, I got it.
A:1と2の違いはわかりますか?
B:はい、わかりました
I understand. は「よく理解した」
understand は「理解する」という意味の基礎的な動詞です。I understand. は、比較的難しい事柄や複雑な事柄について、自分の頭で整理して把握・理解できている、という状況で使われます。
I get it. よりも重くしっかりと話を受け止めている印象が伝わる表現です。
B:I understand.
A:我々はいま良くない状況にいる。
B:理解しています。
Indeed. は「なるほど確かに」
indeed は「確かに」「いかにも」といった意味合いの表現で、相手の意見に賛成するという意味合いで間投詞的に用いられる単語です。
Yes, indeed. というように、同意を示す yes に重ねて yes を強調するような使い方がよくされます。
B:Yes, indeed.
A:次のステージに行かねばならんね。
B:いや、まったくだ
「なるほど確かに、でもね」という譲歩のニュアンスを表現する
日本語の「なるほど」は基本的に同意や理解を示す表現ではありますが、これは必ずしも相手の見解に賛同していることを示すばかりとは限りません。反対意見を述べる前に、相手の意見をいったん認める、そんなクッション的な役割を担う場合もあります。
いきなり反論をぶちかますのではなく、相手の見解を尊重して理解あるいは譲歩を示す、そうした話し方は友好的で建設的な会話には欠かせない要素です。もちろん英語でもこの辺の考え方は共通です。
続く言葉は but (しかし)になる場合が多いでしょう。それでも、いきなり but と切り出すよりは相手の心証はずいぶん違ったものになるはずです。
Indeed
Indeedは「なるほど、しかし」という意味でも使えます。「確かに」「いかにも」と相手の意見の正当性を強調するニュアンスです。
なるほどそうかもしれないが、いつもそうとは限らないよ。
It is true
It is true(それは真実だ)と認めたあとで反論する表現です。
君の言う通り彼が若いのは事実だが、我々のほとんどより利口だよ。
no doubt
no doubtは文字通り「疑いがない」という意味。相手の意見が事実であることを疑う余地はない、というときに使います。There is no doubtかIt is no doubtの形で、または形式主語を省略してNo doubtから始める形で使われます。
陰謀があったのは事実だが、彼女を責めないでくれ。
「なるほど」以外の相づち表現も
なるほど、と言うばかりが相づちではありません。「そりゃ凄い!」とか、「ああ自分もそうだよ」とか、場面や状況や相手との関係によってさまざまな表現が使えます。
さまざまな観点から、あいづちに使える表現を、あるいは日本語の相づち表現に対応しそうな英語表現に接してみましょう。視点を変えて大奥の角度から眺めれば眺めるほど、より確かなニュアンスで自信を持って英語が操れるようになります。