数字を使った表現は英語にもたくさんあります。スラングもあれば、フォーマルな場でも使えるちゃんとした表現もあります。
文字通りに「○番目の~」と読んでしまうと意味が通じない、という点でも重要ですが、数字を使った表現はコナレた響きのあるフレーズばかりで、知れば使ってみたくなるはず。意外とよく耳にするフレーズも少なくありません。
目次
“0” に合わせる
zero in on は「銃を照準に合わせる」また「注意力を集中させる」ことを意味します。
My friend and I zeroed in on the problem.
わたしと友達は、その問題に集中した
The soldier zeroed in on the target.
兵士は目標に狙いを定めた
“1” つ目のマスに戻る
back to square one は「振出しに戻る」という意味です。これは、マス目を使ったボードゲーム由来のイディオムです。「1つ目のマスに戻る」ことは「ゲームの振出しに戻る」ことから来ました。
She has tried to diet but always ends up back at square one.
彼女はダイエットを試みたことがありますが、いつも最終的には元に戻る
I will be back to square one and have to take the classes over.
振り出しに戻ってその授業をまた取らなければならない
“2” 回時計がカチカチいう間
tick とは、「時計のカチカチなる音」を指します。そこから、「瞬間」という意味でも使われるようになりました。
in two ticks は、「時計の針が2回なる間に」つまり「すぐに」「たちまち」という意味があるのです。 in a second と言い換えることもできます。
I’m coming in two ticks.
すぐ行きます
Can I call you back in two ticks?
すぐに電話をかけ直してもいい?
“2” つの豆が同じサヤに
like two peas in a pod は直訳すると「1つのサヤに入った2つのエンドウ豆」。これは「よく似ている」「瓜二つである」という意味で使われる表現です。
The twins are like two peas in a pod.
その双子は瓜二つである
We are like two peas in a pod, aren’t we?
私たちってそっくりだと思わない?
“3” 度目の幸運
third time’s the charm は、「3度目には幸運がやってくる」という意味です。日本語でいう「3度目の正直」です。イギリスでは、third time lucky と言われたりもします。1回2回と失敗して落ち込んでいる友達に言ってあげましょう。
Let’s try one more time! Third time’s the charm, right?
もう一回やってみようよ!三度目の正直って言うじゃない
She doesn’t answer her phone.―Try again. The third time’s the charm.
彼女、電話に出てくれないんだよ―もう一回やってみなよ。三度目の正直だよ
“4” つの風
to the four winds は「四方八方に」という意味です。
彼は、部屋の四方八方に砂をまき散らした
“10-4”
ten-four は、「了解する」という意味のアメリカスラングです。何かを理解したとき、メッセージを受け取ったときに使われます。OK のさらにカジュアル版と言ってよいでしょう。
10-4 はもともと、無線通信で「10-4」が Affirmative(肯定)、OK(了解)などを意味したことから由来しています。警察ドラマなどで耳にすることがあるかもしれません。
了解、それに取り掛かります
“5” 本指ちょうだい!
give me five は「ハイタッチして」という意味です。five とは、5本の指、つまり手を表しているのです。スポーツで、点数が決まったり勝ったりしたときによく使われています。slip someone five(握手をする)のイディオムの中の five も5本指で手を表しています。
That was awesome. Give me five!
よくやったね、ハイタッチしよう!
My old friend slipped me five, and we sat down.
旧友は私の手を握り、それから私たちは座った
“6&7”
at sixes and sevens は「混乱する」「意見が不一致である」という意味があります。これは、サイコロ賭博からきたイディオムのようです。
The accounts are at sixes and sevens.
会計が乱れている
When our grand mother comes, the house is at sixes and sevens.
おばあちゃんが来ると、家の中がゴタゴタする
“6” 点で相手を倒す
hit someone for six は「~を打ち負かす」「~を圧倒する」という意味があります。このイディオムは、クリケットの最高得点である6点が由来しています。knock someone for six も同様の意味で使われます。
友人が死んだという知らせで、とてつもなくショックを受けた
第 “7” の天国
in seventh heaven は「有頂天になって」「とても幸福で」という意味があります。これは、ユダヤ教の考えで、第7天国が神の住む最も良い場所であることが由来しています。
天にも昇る心地だった
※ seventh は基数詞ではなく助数詞です。
“8” 杯も飲む
have one over the eight は「8杯もお酒を飲む」つまり「飲みすぎる」「少し酔っぱらう」という意味があります。主にイギリスで使われているイディオムです。
昨晩、また飲みすぎちゃったよ―また?
“8” 番のボールの後
behind the eight ball は「窮地に陥る」「ついていない」という意味です。ビリヤードゲームでは、8番のボールを落としてはいけないことから来たようです。
The rumor put him behind the eight ball.
その噂は、彼を窮地に追い込んだ
I’m behind the eight ball again and can’t see how to solve this problem.
また困った状況になったよ、どうやって問題を解決したらいいかわからないんだ
人の噂も “9” 日間
a nine days wonder は「人からすぐに忘れ去られてしまう物事」を意味します。日本語でいう「人の噂も七十五日」と同じような意味でしょう。A wonder lasts but nine days とも言われます。
落ち込まないで、みんなすぐに忘れるから。人の噂も七十五日だよ。
“10” 回のうち “9“ 回
nine times out of ten は「10回のうち9回」つまり「いつも」「たいてい」という意味があります。日本語でいうと「十中八九」です。
彼は十中八九会議に遅れる
“10” 個のペニー硬貨
ten a penny は「簡単に手に入る」「ありふれた」という意味があります。
リンゴは、私たちの国ではありふれています
“10” 数えなさい
count to ten は、count to ten before you lose your temper(理性を失う前に10数えろ)を短縮した形です。「怒るなよ」「腹を立てるなよ」と言いたいときに使われます。
少し落ち着けよ。怒るには早すぎる