「11番目の時間」とは?「序数詞」を用いた英語慣用表現6選

first, second,  third, … のように「第○番目」を指す語を序数詞といいます (普通の数は基数詞といいます)。序数詞を使った英語のイディオムやフレーズもたくさんあるのですが、どれもパッと見では意味が想像しにくい曲者ぞろいです。これは多分に社会的あるいは宗教的な背景をもつ表現が多いという要因が大きいと言えそうです。

序数詞を使ったフレーズは初見殺し。簡単には想像できない分、意味を知ればなるほどと思わせてくれる表現ばかりです。

基数詞編はこちら:
数字を使った英語のイディオム・フレーズ【0から10まで】

“2番目” の視界

second sightは、透視力あるいは千里眼という意味があります。常人には見えない・分からないはずのことを見透かして見破ってしまうような能力を指します。

Before the war broke out, Mary had predicted it. She has a second sight.
戦争が始まる前に、メアリーはそれを予言していた。彼女は千里眼だ

“4番目” の階級

fourth estate は「第四階級」という意味で、これはジャーナリストを指す表現です。

estate は社会の階級のことですが、もっぱら「聖職者」・「貴族」・「平民」という3区分が構成要素として数えられます。ジャーナリストはこれら3区分のいずれにも属さない身分階層ということで「第四の階級」という言い方が成立したそうです。


“5番目” を行使する

take the fifthは、黙秘権を行使するという意味です。アメリカの憲法第5条(Fifth Amendment)で黙秘権が認められていることが由来とされています。「第5条を行使する」という意味であり、アメリカで使われる英語表現です。plead the fifthと表現することもあります。

If you ask me about her new boyfriend, I will take the fifth.
彼女の新しい彼氏について聞かれても教えませんからね

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“6番目” の感覚

sixth sense は、第六感、直感という意味を持つ表現です。通常、人間の体には嗅覚、味覚、触覚、視覚、聴覚の五感があるとされています。一般的な五感を使わない超感覚的な能力がsixth senseです。同義語には、instinctintuitionがあります。

She always picks winning horses. She must have a sixth sense.
彼女はいつも勝ち馬を選ぶんだ。第六感を持っているに違いない。

“7番目” の天国にいる

in seventh heavenは、非常に幸せ、恍惚状態という意味を持つ英語表現です。これ以上にない、無上の幸せといったニュアンスです。

イスラム教やキリスト教では7番目の天国が最上であると信じられていることから、in seventh heavenという英語表現が生まれたという説があります。on cloud nineも同じ意味の表現です。

When I stayed in Bali, I was in seventh heaven.
バリに滞在していたときは、この上なく幸せだった

“11番目” の時間

the eleventh hourは、ギリギリの時間や最後の瞬間を指します。the eleventh hourの由来は、聖書のマタイ伝だという説があります。1日の労働が終わるギリギリの時間(=第11番目の時間)に現れた労働者が、朝から働いていた労働者と同額の給料をもらうという話です。このマタイ伝のストーリーから、11番目の時間は終了間際の時間という意味を持つようになったと言われています。

He jumped on a train at the eleventh hour.
彼は発車時間間際に電車に飛び乗った

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