数字は英語のイディオムの中にもたくさん登場します。やはり数字が若いほど頻出といえます。数字の「2」(two)を使った英語イディオムは特に豊富です。
左足が2本ついてる
have two left feet という表現。直訳すれば「左足が2本ある」といったところ。これは不器用を意味します。とりわけ動作の不器用さ、「ダンスが下手」と表現する際に使われます。やや古風めいた言い方です。
I can’t dance at all. I have two left feet.
全然踊れないんだ。不器用なもんで
When we danced together I discovered my husband had two left feet.
一緒に踊ったときに、夫はダンスが下手なのだと知った
2セント
two cents は直訳すると「2セント」。「セント」は貨幣単位で、日本円の感覚でいえばおおよそ「2円」もしくはそれ以下程度の価値です。「2セント」よりは「たったの2セント」と言った方がしっくり来ます。「たいした価値のないもの」「つまらないもの」を指す表現として、多分に謙遜あるいは皮肉を込めて用いられます。
自分の考えや意見を、謙遜して「愚見」「愚案」のように言う場合に、two cents が多く使われます。この意味では in my humble opinion(私の愚案ですが)と言い換えられます。
That’s just my two cents. This problem is up to you.
これは、私見に過ぎません。この問題はあなた自身にかかっています
If I can put my two cents in, I think They will try some new ways.
私の意見は大した意味がないのですが、彼らは新しい方法を試し始めると思います
時計が2回カチカチいう間
英語には tick という、「時計がカチカチと針を進める」という意味の動詞および名詞があります。 in two ticks は「時計が2度ばかり進む間」、転じて「すぐに」「たちまち」という意味を持つ言い回しです。
これは in a second と言い換えることもできます。
I’m coming in two ticks.
すぐ行きます
Can I call you back in two ticks?
すぐに電話をかけ直してもいい?
我々2名ともに同じ
that makes two of us という表現は「私もそう思います」「私も同じ意見です」といった意味で用いられる言い回しです。同じ意見を抱いていたり共通の問題を抱えていたりといった場面で使えます。
that は相手の見解や立場(=同意する対象)を指し、それが「我々2名」という集まりを形作る(make)、という、英語らしい構成を取る一文です。
I’d like something to drink. ― That makes two of us.
何か飲みたいわ ― 右に同じ
I have not a clue!―That makes two of us.
全く手掛かりがつかめない。― 私もです
ペニー硬貨2枚
two a penny は硬貨のペニーが2枚、という意味で、「簡単に手に入る」「ありふれた」という意味があります。
Bananas are two a penny in my country.
バナナは私の国ではありふれた果物です
バナナの価格が2ペンス、ということではありません。
ペニーはイギリスで使われていた貨幣単位および硬貨で、two a penny も主にイギリスで使われる表現です。アメリカでは1セント貨をペニーと呼んだりもします。
おなじサヤの2つの豆
two peas in a pod 、直訳すると「1つのサヤ(莢)に入っている2つのエンドウ豆」という意味ですが、これは「よく似ている」「瓜二つ」という意味になります。
Tatsuya and Kazuya are like two peas in a pod.
達也と和也は瓜二つである
We are like two peas in a pod, aren’t we?
私たちってそっくりだと思わない?