料理のレシピは、たとえ英語で書かれていても、素材と調理法に関する単語や言い回しをいくつか押さえてさえおけば十分に活用できます。海外の料理を現地のレシピで作るということも決して不可能ではありません。
日本語の中にも「ソテー」や「グリル」といった外来語由来の料理用語が多数あります。それらの本来の意味を把握することは、日頃の料理方法を振り返る意味でも、きっと有意義なものとなるでしょう。
オーブンやグリルで「焼く」
火を通す調理場面では「焼く」に当たる「bake」や「grill」の語が多く登場します。
一口に「焼く」といっても、bakeとgrillとでは焼き方が違います。「bake」はオーブンなどで焼く方法を指します。「grill」は焼き網などを使って(直火で)焼く方法を指します。
「grill」と同じ意味で「broil」という言い方が使わることもあります。「~ until golden brown」(色がつくまで、きつね色になるまで)もよく使われます。
- She baked the cake in an oven.(彼女はケーキをオーブンで焼いた)
- Grill one side until golden brown.(片面に色が付くまで焼いてください)
油を使って「揚げる」または「炒める」
揚げ物や炒め物をするときには「fry」が使われます。油をたくさん使って揚げるときには「deep-fry」、フライパンなどで炒めるときには「pan-fry」といいます。
少量の油でさっと炒める場合は、特に「sauté」といいます。
- Deep fry the potato at about 180 ℃.(約180度の油でポテトを揚げてください)
- I pan-fry vegetables.(フライパンで野菜を炒めます)
- Saute onions in a fry pan.(玉ねぎをフライパンでさっと炒めてください)
鍋と水で「煮る」または「茹でる」
煮る、茹でる、これは英語では特に区別されず「boil」といいます。ただし、とろ火(弱火)で煮る場合には「simmer」と表現されます。
- Boil an egg hard.(卵を固くなるまでゆでる)
- Boil stock until it becomes condensed.(汁気がなくなるまで煮る)
- Simmer the fish carefully so that it does not break up.(魚は煮崩れしないようにとろ火で煮てください)
調理法に関する語彙の細かさを見比べると、焼き方へのこだわりや調理法の多様さ、煮炊きする調理法は以外と多くないこと、といった文化の違いなども見えてきます。