「おもてなし」と「ホスピタリティ」の違いとは

日本の「おもてなし」は世界から注目される日本の精神文化です。しかし英語圏の人々から見て「おもてなし」のどこに特徴があるのかは日本人にはなかなか想像しにくいところです。

「おもてなし」は英語では大抵 hospitality (ホスピタリティ)と訳されます。しかし英語の hospitality  は、日本語では「ホスピタリティ」と外来語のまま扱われる場合が少なくありません。その辺の意味・ニュアンスの違いはどこにあるのでしょうか。

日本語の「おもてなし」と英語の「ホスピタリティ」の違いとは

日本語の「おもてなし」と英語の hospitality の端的な違いは、両語彙の定義の違いに見出せます。

もちろんもっと幅広い側面においてもっと多くの違いが挙げられるには違いありません。定義の違いはあくまでも手がかりの一端です。

英語の hospitality (ホスピタリティ)の意味

オックスフォード英英辞典では、 hospitality の意味を次のように説明しています。

The friendly and generous reception and entertainment of guests, visitors, or strangers

日本語の「おもてなし」の英語圏における解釈

一方、NewYork Timesの記事では、「omotenashi」について次のように説明しています。

Thoughtfulness, dedication to customers’ needs and meticulous attention to detail are key elements of such service.

In Tokyo’s Ryotei, The Art of Service – NewYork Times(1997/04/20)

「思いやりをもってゲストをもてなす」という点では両者一致していますが、「おもてなし」の特徴は細やかな部分まで気配りをするというところにありそうです。NewYork Timesの記事では料亭の「おもてなし」が取り上げられていましたが、他の多くの英文メディアでも「おもてなし」について書いた記事が掲載されています。英語で「おもてなし」ってどういう意味?と聞かれたときには、細やかな部分まで気配りをするhospitalityと説明することができそうです。


簡単に英語に訳せない日本語はほかにもある

英語に直訳できない日本語の表現は、「おもてなし」のほかにもあります。「もったいない」や「お疲れさまです」が代表的な例だといえるでしょう。

「もったいない」と浪費をいさめる英語表現
「お疲れさま」「おつかれさん」は英語でどう言う?

日本人ならではの精神が反映されている表現は、外国語に翻訳することが難しい場合が多いといえます。

 




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