英語には「最高だ」と表現する言い方も沢山あります。文脈や評価の対象に応じて、あるいは「最高!」という感動のニュアンスに応じて、表現を選んでみましょう。
代表的な英語表現
- awesome (素晴らしい、めちゃくちゃスゴい)
- superb(とびっきり素敵だ、圧巻だ)
- feeling great (最高に気分がいい、爽快だ)
- the best(最高だ、これ以上のものはない)
率直に「最高」と表現できる英語の言い方
最高!という意味合いを示す語としては、まず awesome が挙げられます。super および super- が接頭辞に用いられた関連表現も豊富にあります。
awesome
awesome は、気さくな会話で用いられるスラング的表現で、そして実際に気軽に使える・使われる語です。日本語の「最高!」にいちばん近い表現といえるでしょう。
awesome は元々は「畏怖・畏敬の念を起こさせるような」といった意味合いで用いられる硬い語彙、かなり畏まった語彙です。それが昨今ではもっぱら「最高にスゲぇ」くらいの意味・ニュアンスで用いられています。
その赤いドレス、君に最高に似合っているよ
ゆうべコンサートに行ったんだけどね、最高だったよ
? Awesome! Good for you!
最高じゃん、よかったね!
best
文章中で「最高の」と形容する場合、形容詞の最上級を使えば「最高」の意味が示せます。
比較級・最上級で使える形容詞であればどんな語を使って表現してもよいのですが、いちばん手っ取り早いのは good の最上級である best でしょう。ever の語を添えると「今まで(で最高の)」という意味合いも示せます。
今まで見た映画の中でこれが最高だわ
best でなく具体的な形容詞の最上級を使って述べると、何がどう最高なのかという部分をハッキリ表現できます。
本当にありがとう、君は世界一やさしいよ
電気は人類の歴史の中でも最も偉大な発明のひとつだ
この部屋からは最高に綺麗な景色が見られるよ
super
super は形容詞としては「最高の」「最高に素晴らしい」「極上の」といった意味合いで用いられます。「極度の」「超過(超越)している」「ばかでかい」といった意味合いで用いられることもあります。さらに副詞としても感動詞としても用いられます。
なにこれスゴく美味しい
皆で最高の時間を過ごした
メリンダは最高にステキな女の子さ
すげぇェェ
super- を接頭辞に用いた語彙が多々ある中、super は単独ではむしろ省略表現・口語表現のニュアンスを多分に含みます。
言葉そのものは真面目、意味も用法も幅広い、接頭辞的に用いられる、俗っぽい使われ方をする、そういう点では日本語の「超~」に通じるものが感じられます。
superlative
superlative は「最上級の」「比べるものがない」という意味で用いられる形容詞です。名詞の用法もあります。
superlative は主に質や程度を表現する語として用いられます。the superlative degree といえば文法における「最上級」を意味します。
小さな劇場ではあったが、彼女の最高の演技に感動した
結婚記念日に最高級レストランに行った
superb
superb も superlative と同様「最高」の意味合いで用いられる形容詞です。superb は、「最上」というよりは「とびきり見事な」「圧巻の」といったニュアンスが中心です。
superb はsuperlative のように名詞として用いられる言い方がありません。その代わり形容詞の叙述的用法で用いられる場合が多々あります。
君の演奏は最高だったよ
supreme
supreme も super の語源から派生した語で、「最高」の意味で用いられます。
supreme は「最高位」や「最高権力」といったニュアンスを込めて用いられることが多く、Supreme Court (最高裁判所)のようなお堅い語彙でも多用されます。他方、supreme folly(この上なく愚か)というような表現で用いられることもあります。
supreme の名詞形が supremacy です。
supremacy
supremacy は「支配者」や「覇者」あるいは「覇権」といった意味を中心としますが、単に「最高の境地」といった意味でも用いられます。
男が2人、どちらの技術が優れているか競っている
全ての試験を終えた後は最高の気分だ
helluva
helluva は a hell of を省略した言い方です。発音は /héləvə/ 。
hell は「地獄」の意味だったり罵倒表現だったり、とかくネガティブな意味の語ですが、スラングとしては意味が逆転して「ずば抜けてイイ」という意味で用いられることもあります。
パーティで最高の時間を過ごしたぜ
helluva は極めて俗な表現です。スラング特有の転訛が生じた言い方であり、hell の語そのものにも罵りの意味合いが含まれます。使いどころはかなり限られますが、うまく使えば最高にハジケた気分が表現できます。
最高だ!と表現できる比喩表現・慣用表現
first-rate
一流
first-rate は「一流の」「一級の」「最上の」といった意味を示す慣用フレーズです。rate はここでは「等級」の意味。
「最高」の訳が適切かどうかは文脈によります。
- first‐rate dinner 最高のディナー
- first-rate man 第一人者
- first-rate firm 一流企業
five-star
五つ星
five-star は、ホテルやレストランの格付けでよく用いられる5段階評価で最高評価を獲得している(くらい凄い)という比喩的表現です。
星の数で格付けを示す方法は(ミシュランガイドに限らず)西欧では伝統ある慣習です。
姉は五つ星レストランでウェイトレスの仕事を見つけた
five-star は名詞を形容詞的に用いる表現なので、数詞 five(5)が star に係っても複数形(five stars)にはせず単数形で five-star と表記します。
top-notch
超一流
top-notch は「超一流の」「第一級の」といった意味で用いられる表現です。
notch は切り込みや刻み目を指す語。柱につけた刻み目の中で一番上のやつ、といったイメージでしょう。
top drawer
タンスの最上段
top drawer は、文字通りには「箪笥の最上段の引き出し」を指し、比喩的に「トップクラス」「上流階級」をい指す言い方です。主に「社会的な立場が上である」というニュアンスを込めて用いられます。
マネージャーは、トップレベルのデザイナーたちでチームを作った
私が思うに、このコーヒーはトップクラスの質だ
top flight
トップレベル
top flight はスポーツや仕事において「最も高いレベル」「もっとも優れている」「最高品質を誇る」という意味で用いられます。
名詞として用いられる場合は定冠詞をつけて the top flight と表現されます。
三人の生徒は、クラスの中でトップクラスである
彼女は日本でトップクラスのレストランに就職できた
out of this world
この世のモノではない
out of this world は異界の存在、この世界のものとは思えない(ほど素晴らしい)と表現する比喩的な言い回しです。
ハイフンで繋げて out-of-this-world と表記して形容詞的に扱う場合もままあります。
something else
something else は基本的には「何か他のもの」という意味の表現で、実際この意味で用いられていますが、他方「格別に素晴らしい」という意味で用いられることもあります。
最上級の誉め言葉、のニュアンスがあります。
かっこいい人なら何人か会ったことがあるけど、彼は最高!