オックスフォード英語辞典が2015年今年の言葉を発表

オックスフォード英語辞典(Oxford Dictionaries)による毎年恒例の「Word of the year」(今年の言葉)、2015年版が発表されました。選ばれた言葉は、文字ではありませんでした。

Oxford Dictionaries Word of the Year 2015 is…

2015年今年の言葉は Emoji

Oxford Dictionaries Word of the Year 2015 は、泣き笑いの様子を示す表情(Face with Tears of Joy)のアイコンでした。いわゆるemoji(絵文字)です。絵文字にも膨大な種類がありますが、2015年に世界で最も多用された絵文字が、この泣き笑いの表情だったようです。

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※画像は Oxford Dictionaries Word of the Year 2015 is… より

欧米のネット世界では、卵黄のような色形の顔が極端にデフォルメされた表情を見せるアイコンが古くからの主流です。日本のガラケー文化で発展した日本式の絵文字が欧米に渡り、スマホを中心とするモバイル分野で受け入れられて独自の発展を遂げ emoji として定着しています。


Word of the Year 2015 その他のキーワード

オックスフォード英語辞典は、この emoji のほかにも8つの「Word of the Year」を選んでいます。

Oxford Dictionaries Word of the Year 2015: the shortlist

ad blocker

「ウェブ上で広告をブロックするためのソフトウェア」を指します。近年インターネットユーザーの「ad blocker」使用が増加しています。広告を掲載することで無償でコンテンツを提供するというインターネットビジネスの構図を脅かすものとも言われています。

lumbersexual

「lumber」は「材木」、「sexual」は「性的魅力がある」、つまり「lumbersexual」は「無骨なアウトドア男子がカッコイイ」というトレンドを表しています。「lumbersexual」の特徴は、ひげを生やしていてチェックのシャツを着ていることだそうです。

on fleek

「超イケてる、カッコイイ」という意味のスラングです。動画アプリ「Vine」ユーザーの女性が「Eyebrows on fleek!(眉毛が超イケてる!)」という表現を使ったことで爆発的に広がりました。

sharing economy

「sharing economy」とは、家や車など個人の資産をシェアして利用していくことを指します。個人の住居を貸し借りする「Airbnb」やタクシーのように個人の車を利用する「Uber」が「sharing economy」の成長を体現しているといえるでしょう。

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社会情勢を表すキーワードも

Brexit

イギリスがEUを脱退する可能性を受け、「British」と「exit」を組み合わせた造語です。イギリスは2017年までにEU脱退を問う国民投票を行うとしています。

Dark Web

特別なソフトウェアでしかアクセスできない、匿名で追跡不可能なネットワークを指します。通常の方法でインターネットを利用しているだけではアクセスできません。「Dark Web」の世界では違法な取引が行われていると言われています。

they(※単数形)

単数形での「they」は、性別が分からない個人を指すときに使われるようになってきました。性別が分からない人を指すときには総称として「he」が長らく使われてきましたが、性差別的だとの見方もありました。性差別的な表現をしないよう「he or she」「he/she」などの表現も使われてきましたが、単数形としての「they」も広がりを見せているといえます。

refugee

「refugee」は「難民」あるいは「亡命者」を意味する単語です。2015年半ば以降は、中東からヨーロッパへ流入する難民が世界を揺るがす問題に発展しました。2015年の社会情勢を象徴するキーワードと言えそうです。


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