【通じない英語】 ブックカバー(book cover)は意味が異なる要注意ワード

和製英語に要注意! それはネイティブが使わない英語・ネイティブに通じない英語です。

今回の和製英語は「ブックカバー」。英語にもある単語ですが、意味が全然違います。

ブックカバーが指す対象は日本語と英語では異なる

日本語でいうブックカバーは、一般的には書籍全体を包む外付けの覆いを指します。本を破損や汚損から保護する意味合い、本のタイトルを隠す(何を読んでいるか傍目には分からないようにする)意味合い、あるいは、本に「装い」の要素を加える意味合いなどもあるでしょう。

印刷・出版関連の用語としては、「ブックカバー」といえば、書籍タイトルやイラスト、裏面にはバーコードなどが記載されている、いわゆる表紙カバーを指します。これは本の装丁イメージの大部分を担う要素です。

英語ではブックカバーは「表紙」を指す語

英語にも book cover という語はありますが、これは本の表紙部分を指します。いわゆる表紙カバーではなくて、書籍本体のいちばん外側を構成する部分です。

book cover の上から被せて用いる着脱可能な覆いを、英語でbook jacket といいます。これは一般に言うところのブックカバーではなくて、印刷・出版用語のブックカバー、すなわち表紙カバーを指す場合が大半です。

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海外ではブックカバーは一般的でない

では当のブックカバーは英語では何と言うのか?というと、特に呼び名はありません。もしくは、表紙カバーと特に区別されずに book jacket と呼ばれます。

そもそもブックカバーは英語圏では基本的に使われません。本を保護する役割は表紙カバーが担っています(表紙カバーを汚したくないという考え方がありません)。

洋書で最も一般的な(安価な)本の形態はペーパーバック(paperback)で、これには表紙カバーすら付いていません。

日本語でブックカバーと呼ばれるものは、ほぼ日本独特の文化といえる代物なのです。

存在しないわけではないが呼称はさまざま

いわゆるブックカバーは英語圏ではめったに見ないアイテムですが、まったく存在しないというわけでもありません。ただし、一般的な呼び名は確立されておらず、商品や紹介者によってマチマチです。そのくらいマイナーな存在なのです。

表紙カバーと区別されずに book jacket と呼ばれる場合もあれば、 book jacket cover と呼ばれている場合もあります。表紙の保護という側面に着目したと思われる book protectorbook cover protector といった呼び名が使われている場合もあります。


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